嘘の夢の話 5月23日
人に連れられてクラブに行く。看板の代わりに大きな巻貝に店名が書かれているのが印象的な店で、中はいかにもナイトクラブ然としたクラブである。私はこういう場所が苦手なので、フロアから離れたところにあるコインロッカーの陰に隠れてじっとしている。
そのロッカーはアルファベットの「E」の字の形に並んでいる。私は一方の通路の突き当たりにいるのだが、ロッカーを隔てたもう一本の通路の方にも人がいるらしく、何やら押し殺した声が聞こえてくる。どうせカップルがしけこんでるのだろうと思ったが、どうも様子が違う。その声は、例えるなら異国の言語の発音練習をしているような、たどたどしく不自然な感じのする声である。私はやや不審に思うが、クラブではこういうこともあるのかもしれないと思ってそれを聞き流す。
しばらくすると、私をクラブに連れてきた人が迎えに来る。私はその人と一緒にクラブを後にするが、帰り際に隣の通路を覗いてみると、大きな姿見が置いてあるだけで人の姿はなかった。


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