嘘の夢の話 6月3日
骨董市で一枚の皿が目に留まる。直径30cmはある大きな皿で、ビキニアーマーを着た女性が瓦礫の山に座って焼き鳥だか串カツを食べている絵が描かれている。その絵を囲むように紺色の同心円が連なっており、よく見るとそれは溝になっている。店主曰くこの皿は骨董の世界においても特別な位置付けをされているらしく、要するにオーパーツ的なものらしい。私はこの皿をいたく気に入り、即座に購入を決意する。
私がそれを買う旨を伝えると、店主は早速それを梱包してくれるが、薄いビニールを覆い被せて紐で縛っただけである。これでは何かにぶつかったらすぐ割れてしまうではないかと思うが、他に梱包材などもないそうなのでそのまま持って帰る。私は皿を大事に胸に抱えながら歩いていく。ただ周りには人っ子一人いないので、別にそこまで気をつける必要もなかったかなと思う。


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