嘘の夢の話 7月13日
ふと見かけた銭湯に入ってみると、ロッカーの鍵がカードキーである。まるでSDカードのように小さいカードなので、気をつけないとすぐに流されてしまいそうだ。私はカードをタオルに包み、失くさないよう用心しながら浴場に向かう。
浴場は広くがらんとしており、妙に天井が高い。平行四辺形の天窓がいくつも並んでいて、そこから昼の日差しが差し込んでくる。体を洗い、天井からの光を浴びながら湯船に浸かっていると、知らない老人に話しかけられる。彼は大学で遺伝子組換え作物の研究をしていると言い、その有用性と危険性をすごい熱量で語ってくる。私は彼の言っていることの1割くらいしか理解できず、ただ曖昧な相槌を打っているだけなのだが、それでも老人は満足したらしく湯船から上がっていく。私も彼に続いて浴場を出る。着替える段になって、あの小さなカードキーのことを思い出し一瞬ひやっとするが、心配せずとも失くさずにしっかりとそれを持っていた。


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