ガザ攻撃、記者とカメラマン5人が死亡 イスラエル軍、取材に警告

イスラエル軍の攻撃で破壊された、パレスチナ自治区ガザ北部のガザ市の街並み=8日(ゲッティ=共同)
イスラエル軍の攻撃で破壊された、パレスチナ自治区ガザ北部のガザ市の街並み=8日(ゲッティ=共同)

パレスチナ自治区ガザ当局は11日、北部ガザ市の病院周辺にあったテントに10日夜、イスラエル軍の攻撃があり、記者とカメラマンの計5人が死亡したと発表した。中東の衛星テレビ、アルジャジーラによると、アナス・シャリフ氏ら同局の記者2人が含まれていた。シャリフ氏はイスラエル軍から取材をやめるよう警告を受けており、国際団体は保護を訴えていた。

シャリフ氏は連日のようにガザから中継を実施していた。生前に用意したとされる遺言がX(旧ツイッター)に投稿され、「真実を伝えることをためらったことは一度もない。ガザを忘れないでほしい」と訴えた。

イスラエル軍の報道官は、シャリフ氏がイスラム組織ハマスの戦闘員だと主張していた。米ニューヨークに本部を置く民間団体、ジャーナリスト保護委員会(CPJ)は7月下旬、シャリフ氏の命が危険にさらされているとして懸念を示した。アルジャジーラは11日、声明で「シャリフ氏らは、ガザの現実を世界に伝えていた最後の声の一つだった」とし、イスラエルの攻撃を批判した。ガザ当局は、2023年10月のガザ戦闘開始後、死亡したジャーナリストが237人になったと発表した。(共同)

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