「日本人優先」の博士育成に抱く違和感 大学院教育から切り離しを
サイエンス Next Views 編集委員 矢野寿彦
文部科学省は博士を目指す大学院生の金銭的支援制度を見直す。7月末、支給額のおよそ8割を占める生活費相当分について、留学生は対象外とすることを正式に決めた。
この制度は「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」。国内における博士離れを食い止める政策の一つとして2021年度から始まった。選ばれた大学院博士課程の学生には、研究費と生活費などあわせて最大年290万円、3年間支払われる。
今年3...
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(更新)- 植木安弘上智大学名誉教授ひとこと解説
「日本人ファースト」の議論が政治化し選挙の争点になったことは残念だが、1)政府がもっと重点的に日本人の若手研究者に投資することは必要、2)外国の優秀な若手研究者を引き寄せ育てることも重要な政策、3)企業の優秀な若手をもっと大学院で育成することも必要、4)政府がこのような政策を実現するために、大学や企業と連携してもっと柔軟で効果的な制度設計が必要ではないか。
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(更新)
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