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大阪市内の小学校で「“いじめ後遺症”で登校できず転校余儀なく…」児童・両親が市を訴えた裁判 当時の担任教師「不登校は、母親が飼い猫の世話にかかりきりになり、自分のことを見ていないと思い悩んだことだと思っていた」と主張 両親「いじめの相談をしたのになぜそんな話に…」 大阪地裁

08/08 17:30 配信

 大阪市で2020年、小学1年生の女子児童が荷物を無理矢理持たされるなどのいじめを受け不登校となり、転校を余儀なくされたのは学校が対応を怠ったからだとして、児童と両親が市を訴えている裁判で、当時の担任教師が「不登校は、母親が飼い猫の世話にかかりきりになり、自分のことを見ていないと思い悩んだことだと考えていた」などと主張しました。

【写真=児童の絵日記(父親提供)“いじめ相談をした日”頃のもの 猫と仲の良く過ごす様子が書かれていた】

 訴状などによりますと、大阪市の市立小学校に通っていた女子児童は、小学1年生だった2020年7月以降、同級生の男子児童から、下校中にランドセルや水筒などの荷物を無理矢理持たされたり、「裸になれ」と言われたりするいじめを受け、児童は不登校になり、2021年12月に転校を余儀なくされました。

 2023年4月、大阪市が設置した第三者委員会は、報告書の中で一連の行為を「いじめ」と認定しています。

◆両親らは「学校側の不対応」訴え提訴 市側は「いじめではなくトラブル」

 児童と両親は去年4月、学校や市の教育委員会が、指導などの対応を怠ったとして、市に対し損害賠償を求めて訴えを起こしました。

 これまでの裁判の中で市側は、「本件はいじめではなくトラブルである。第三者委員会がいじめと認定した評価には極めて疑義があると言わざると得ない」などと反論し、訴えの棄却を求めています。

◆意見陳述で両親「今でも加害児童を恐れ泣くことがある」 市側「不登校は家庭での飼い猫との関係悪化が一因」主張

 8日、8回目の口頭弁論があり、児童側と市側双方の意見陳述があり、両親は「児童は転校し、成長した今でも加害児童を恐れ泣くことがある」「いじめがわかった段階でなぜ対応しなかったのか、疑問が残る」などと主張しました。

 一方で市側は、当時の担任教師が意見陳述し、「児童の不登校の原因の一つは、母親が飼い猫の世話にかかりきりになり、自分のことを見ていないと思い悩んだこと」だと考えていたこともあり、「いじめとして対応しなかったものの、できる限りの対応は行った」と述べました。

◆弁論後 父親「いじめの相談をしたのになぜ…」 スクールカウンセラーのメモにも「猫」登場せず

 弁論後、児童の父親が取材に応じ、「こちらが情報開示して確認したスクールカウンセラーの聞き取り報告書の中には猫の話は一切登場せず、加害児童との関係に悩む聞き取りの内容だけが書かれていた。(当時の)担任の先生に報告済という内容も書かれていた」と反論しました。

 その上で、「いじめの相談をしたのになぜ猫の話の主張が出たかわからない。大阪市という公的な組織にもかかわらず、そういった主張が出てきたことに驚きを隠せない」と話しました。

 裁判では今後、原告の両親や、当時の担任の教師や校長などの証人尋問が予定されています。

最終更新:08/08 17:30

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