広陵、前代未聞の大会中の出場辞退…SNS発信による騒動拡大、関係しない生徒への誹謗中傷、寮の爆破予告も【夏の甲子園】
全国高校野球選手権大会(甲子園)に出場していた広陵(広島)が10日、2回戦の出場辞退を日本高野連に申し入れ、了承された。部内暴力などがSNSで拡散され、騒動となっていた。チームは午前中に宿舎を引き揚げて広島に帰った。14日の2回戦で広陵と対戦する予定だった津田学園(三重)は不戦勝。大会開幕後の不祥事による出場辞退は春夏通じて初めて。11日は悪天候予報のため中止となった10日に予定していた1、2回戦4試合が行われる。 ◆勝利して涙する広陵・中井監督とナイン&アルプスはチアリーダー不在【写真複数】 前代未聞の出場辞退はSNSの騒動が引き金になった。失意の広陵ナインがバスで広島に向かっていた昼過ぎ、会見した同校の堀正和校長は「日本高野連に報告した不適切な行為だけでなく、監督やコーチから暴力や暴言を受けたとする複数の情報がSNSなどで取り上げられている事態を重く受け止めた」と話し、あらてめて被害生徒や保護者にもおわびした。 部員4人による下級生部員への暴力行為を日本高野連に報告し、3月に厳重注意を受けた。7日の旭川志峯(北北海道)との初戦を前に、これとは別の部内暴力、監督やコーチによる暴力、暴言などがSNSで発信されて大きな騒動になった。試合は勝ったものの、SNSでの情報拡散は止まらず「事実と異なる内容、臆測に基づく投稿、関係しない生徒への誹謗(ひぼう)中傷も見受けられた」と堀校長。寮の爆破予告があったことも明かし、9日夜の理事会で辞退を決めるまでの経緯を説明した。 SNS発信による騒動拡大という、これまでになかった事態に、日本高野連の宝馨会長は「試合当日に新たなことが出た」として、初戦を止める手だてがなかったことに苦渋の表情を浮かべた。広陵は、指導体制の抜本的見直し、新たな暴力行為を調べるための第三者委員会への全面協力を約束。中井哲之監督を指導の現場から当面外すことも決めた。戦前を含めて春夏合わせて53回、甲子園に出場、プロ選手も多数出している名門が汚点を残した。
中日スポーツ