全国高校野球選手権大会の出場辞退を発表した広陵高(広島)について10日、大会の角田克会長(朝日新聞社社長)と日本高野連の宝馨会長は兵庫県西宮市内で開いた記者会見で、「結果として残念なことになった」などと述べた。一問一答は次の通り。
--高校野球のイメージ低下が懸念されることについて
角田会長「懸念は確かにあると思うが、多くの人は無縁であると私は確信しており、本質的に高校野球の価値、社会的存在意義のようなものは変わらずにいると思っている」
宝会長「暴力事件や不祥事が発生してしまう土壌、原因はなくしていかないといけないと思っている。学校のガバナンスというところも考えていかないといけない。今回は、学校として一つのけじめとして辞退を選ばれたと思っている」
--1回戦を戦った後のことになってしまった
宝会長「試合当日に新たな事案が発覚し、(辞退の判断が間に合わずに)やらざるを得なかった。結果として残念なことになった」
--高野連の審議のやり方についての振り返りは
宝会長「加盟校に何かあれば都道府県連盟に報告書を上げ、われわれは報告書に基づいて裁定を下す。1回目の事象についてはそうして対処したが、それ以外の、報告書に上がっていなかったことについては対処のしようがなかった」
--大会が混乱することになった。事前に防ぐのは難しかったか
宝会長「学校からの報告に基づいて、年間1000件以上のものについて対処している。報告書に上がってこないようなものについて、われわれも事実として認定できていないこともある。審査のやり方については今のところ最善だったと思っているが、改善の余地はあるのかもしれない」