超濃厚"どトンコツ"ラーメンは「世界中探してもないだろう」 久留米ラーメンを学び、独学でつかんだ唯一無二の味 「ラー博」伝説(29)
久留米生まれの"どトンコツ"は"ずんだれ"で
「魁龍博多本店」がラー博に出店した2001年当時、ここまで超濃厚なとんこつラーメンは、"世界じゅう探してもないだろう"という結論に至りました。そこで、通常の濃厚とんこつラーメンと差別化するうえで"どトンコツ"という言葉で表現しました。この言葉が「魁龍 博多本店」のすべてを表していると思います。 「魁龍博多本店」のスープに使用するのは、豚の頭と背脂だけ。昔ながらの鉄の大釜で、豚頭を焦がさないように付きっ切りで、ひたすら煮詰めます。徹底的に煮詰めるため、ひと釜で仕上がるスープはわずか50杯分なのです。 もう一つの秘密は、創業以来、注ぎ足し続けてきた呼び戻すタイプのスープ。完成したスープをベースに、豚頭と水を加え、新しいスープの仕込みを行います。こうすることで、熟成されたスープと若いスープが絶妙なバランスを醸し出し、こってりと濃厚ながらも、豚骨本来の旨みが生きた、マイルドな口あたりのとんこつスープができ上がります。 麺はスープとのバランスを考えて、2日間寝かせた低加水で中細のストレート麺を使用。具は、久留米の昔ながらのスタイルを踏襲し、チャーシューの細切り、メンマ、青ネギ、そして海苔をのせるときは細長い海苔と、いたってシンプル。
ラー博30周年での2週間限定出店の理由
そんな伝統のラーメンですが、店が博多にあるため、お客さまは博多ラーメン同様に「バリカタ」「粉おとし」と、注文時に麺の好みを要望される方も多くいます。そのたびに森山さんは、「うちのラーメンはスープとのバランスを考えると"ずんだれ"がベストです」と、お客さまに"ずんだれ"をおすすめしています。 "ずんだれ"とは九州の方言で「だらしがない」「しまりがない」というような意味合いで、ラーメンにおいては"やわらかく、ゆでた麺"という意味合いです。おいしい状態で食べてもらいたいからの、声がけだそうです。 新横浜ラーメン博物館30周年企画「あの銘店をもう一度」では、通常3週間が出店期間ですが、2023年9月19日から出店した「魁龍」は2週間限定の出店でした。スープを徹底的に煮詰めるため、ひと釜で仕上がるスープは、先にふれたようにわずか50杯分ほどです。そのため、ラー博に来店されるお客さまの人数分を提供するには2週間が限度だったのです。お互い歳を重ねましたが、私から見るとよい意味で何一つ変わっていません。これからも、森山日出一さんらしさを貫き通してほしいですね。 ■魁龍 博多本店 [住所]福岡県福岡市博多区東那珂2-4-31 『ラー博30年 新横浜ラーメン博物館 あの伝説のラーメン店53』
『新横浜ラーメン博物館』の情報
住所:横浜市港北区新横浜2-14-21 交通:JR東海道新幹線・JR横浜線の新横浜駅から徒歩5分、横浜市営地下鉄の新横浜駅8番出口から徒歩1分 営業時間:平日11時〜21時、土日祝10時半〜21時 休館日:年末年始(12月31日、1月1日) 入場料:当日入場券大人450円、小・中・高校生・シニア(65歳以上)100円、小学生未満は無料 ※障害者手帳をお持ちの方と、同数の付き添いの方は無料 入場フリーパス「6ヶ月パス」500円、「年間パス」800円 新横浜ラーメン博物館:https://www.raumen.co.jp/