「参政党のモデルは共産党と公明党です」 元共産党員の創立メンバーが明かした組織体制・資金獲得の秘密とは
ただ、篠原氏はこうした理念を具体化する作業にはほとんど関わらなかったという。 「それは党員の中で志願した人たちがやったんです。そこで憲法のグループも作って、2年間勉強して憲法草案を作ったわけだけど、お粗末そのものでしたね。『幼稚園のお絵かきレベル』と言ったら、みんな怒っていたけど。だって、あの草案には現行憲法から改憲する手続きのための条文が一切ないんですよ。今の憲法は明治憲法から、手続きに基づいて改憲されたわけですけど。改憲手続きがないってことは、革命でもやって憲法変えるのかって話なんだよね」 ▽サブスク政党 他方、篠原氏が主導したのは、党の収入の仕組みだった。党費を軸にして、政党交付金に頼らない資金構造を作り上げたのだ。 「組織というのは、すなわち金です。それは、僕が共産党の末端の職員として、党費や機関紙『赤旗』の集金を20年ほど担当してきて感じたことです。 金を集めるというのは結局、心を集める活動なんです。支える気がない人は、金を払わないんですよ。『赤旗』の読者だろうと、党員だろうとね。
自民党みたいに年額の党費を年に1度払って、党員の資格を更新するんじゃなくてね。党費を毎月払うことで、党員であるというアイデンティティーを主張するとともに、党全体を自分のものとして支えるんだという思想を始めから据えたんです。参院選で1万人ほど増えたので、現在の党員数は約8万5千人。基本的に党費は月額千円なので、月に8千万円は入る。これが強さの背景になってますね」 篠原氏の話は、参政党の政治資金収支報告書でも裏付けられる。2024年公表の報告書によると、前年の収入は約12億円。そのうち、党員が払う党費が約4億4千万円、個人献金が約1億3千万円と、両方の収入で計45%超を占める。さらに、全国で開かれるタウンミーティング、他党に比べ漫才や音楽など娯楽色の強いイベントの収入が計約4億2千万円あり、収入を補っている。 一方、参政党と同じく今回の参院選で躍進した国民民主党を見てみると、全く異なる構造を示す。同じ時期、党本部の約14億円の収入額中、党費は約3千万円、個人献金は約600万円と計3%未満に過ぎない。地方支部で党費収入はあるものの、多くの収入を政党交付金に依存する実態がある。 また、共産党には党のメディアとして「赤旗」があるが、その点も批判的に参考にしたという。