合格実績足すと東大合格者超える予備校界の不思議 駿台の公表取りやめの波紋と各社の思惑
■合格実績が選択の指標に
とはいえ、受験生が予備校を選択するうえで、合格実績が一つの指針になってきたことも事実だ。
例えば、東大受験指導の専門塾「鉄緑会」のホームページをみると、東京大学への進学実績は618人。特に理科3類の合格実績は60人と記載している。理科3類の定員は97人なので、合格者の約6割が鉄緑会の出身ということになる。
子供を大手予備校に通わせていたという50代の父親は「親としても合格実績があるからといって、その予備校に通わせれば合格できるというほど甘くないと思っている。ただ、合格者がある程度の人数がいるということで、その大学への指導実績があることはわかる。それも大事な情報だ」と話していた。
一方、合格実績の数字の出し方を厳格化すべきなのではないか、とするのが東進ハイスクールだ。担当者によると、合格者数に、正規の塾生だけでなく1講座だけ受講するいわゆる講習生も含んでいる予備校もあると指摘。東進では「塾生に限っている」としたうえで「厳正な基準で各社が出せばいいかげんなものにはなりえない」としていた。
少子高齢化や浪人を避ける現役志向の高まり、入試制度の多様化などを受け、予備校間の競争もさらにシビアになっている。各校が、合格実績にとどまらない魅力をアピールできるかどうかも、生き残りを大きく左右する要素になっていくのかもしれない。