橋には「入口」と「出口」があるのを知っていますか?見分ける方法は簡単で、その橋の名前をチェックするだけ!
普段の生活の中で、何気なく利用している橋。川にかかる橋は、多くの場合が相互通行が可能ですよね。どちらか一方から入らないといけないという決まりはありません。しかし実は、全ての橋には「入口」と「出口」があるのをご存じでしょうか。 * * * * * * * ◆橋の「入口」と「出口」は簡単に確認できる? 一見、左右対称で入口と出口の違いは無いように見えますが、橋の入口と出口を見分ける方法は簡単です。欄干に書かれている、その橋の名前をチェックするだけ。 「日本橋」というように橋の名前が漢字で書かれている方が「入口」となり、「にほんはし」のように平仮名で書かれているのが「出口」です。 そもそも、国道などの公道には「起点」と「終点」が決められています。元々は大正時代に「全ての起点は東京(日本橋に作られた道路元標)」と定められ、全国どこの道でも日本橋により近い方を起点、遠い方を終点としていました。 今では重要な都市や湾港、飛行場、観光上重要な地などに合わせて起点とすることが多いようです。ちなみに渋滞情報などで使われる「上り」と「下り」は、終点から起点に向かうことを「上り」と表現。逆に終点に向かうことを「下り」と表現します。
◆重要な役割を果たす「橋名板」とは 道路に起点と終点があることから、道路の一部である橋も起点側が入口、終点側が出口という考え方に。そこで、起点側と終点側のどちらなのかを確認するために注目するのが、橋の名前が書かれている「橋名板(きょうめいばん)」です。 橋名板には、漢字で書かれたものを起点から見て左側に、平仮名で書かれたものを終点から見て左側に設置するという基本ルールがあるそう。そのため、橋名板を見れば漢字の方が起点に近い入口、ひらがなの方が終点に近い出口であることが確認できるというわけです。 また地域によっては、一般に「〇〇ばし」と読まれる橋であっても平仮名の橋名板は「〇〇はし」と濁点を付けずに記載される場合もあります。これは、川の水が濁らないようにという意味が込められているのだとか。 普段何気なく目にしているものにも、様々なルールがあっておもしろいですよね。橋を渡る機会があれば、ぜひ注目してみてください。
「婦人公論.jp」編集部