TBSのバラエティ番組がBPO審議入り:「熱狂マニアさん!」が広告放送の疑い
TBSテレビのバラエティ番組『熱狂マニアさん!』がBPOの放送倫理検証委員会で審議入りした。番組全編にわたって特定の企業の商品を取り上げていたため、番組ではなく広告に相当するのではという疑いが生じた。
TBSテレビが2024年10月19日(土)に放送したバラエティー番組『熱狂マニアさん!』の中で、約2時間にわたりインテリア小売業大手「ニトリ」のマニアを特集し放送した。放送後、BPOに視聴者から「番組全編で1社を取り上げ価格や商品名も紹介しており、番組の提供にも社名が入りCMを流していた。これは番組といいながら、明らかに広告ではないのか」という声が寄せられた。委員会は、12月と1月の2回にわたり議論した結果、番組内容や制作過程に「番組と広告の違い」等を含む放送倫理上の問題がなかったかを詳しく検証する必要があるとして審議入りを決めた。
先月の委員会ですでに意見書案が出ており、今回はその修正案が提出された。
報道各社のニュース
https://news.livedoor.com/article/detail/27922611/
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250110/k10014690591000.html
https://digital.asahi.com/articles/AST1B3J30T1BUCVL02XM.html
些細なことだけど、サムネにTBSの社屋の写真を使っているニュースが大半を占めるなか、朝日新聞デジタルはなぜかBPOのロゴが入った書類?の写真を載せている。手抜き?あるいは忖度だろうか?
BPOの過去事例
広告放送の疑いで、BPO放送倫理検証委員会(以下:倫理委)で審議入りした事例は、今回の件を除くと過去に2件ある。
2019年 長野放送『働き方改革から始まる未来』に関する意見(委員会決定第30号)https://www.bpo.gr.jp/?p=10044&meta_key=2019
2020年 琉球朝日放送と北日本放送の単発番組に関する意見(委員会決定第36号)https://www.bpo.gr.jp/?p=10417&meta_key=2020
いずれも放送倫理違反と判断されている。
TBSの番組は「家具大手「ニトリ」の商品を、番組全編を通して紹介した」とあるから、過去の事例と比べても悪質な気がする。倫理委はどう判断するか。
再発防止策としてのチェックリストは有効か
過去2件の広告放送疑いの放送倫理違反事案については、BPO倫理委から委員長談話が出ている。https://www.bpo.gr.jp/?p=10547&meta_key=2020
「一見対応が取られたように見えても、留意事項に例示された事項をチェックリスト化することをもって十分と考え、様々な要素を踏まえた総合的な検討を怠る局が出るのではないか等の懸念の声が上がったのも事実である」
チェックリストは再発防止策の定番だが、BPOのいうようにこれは総合的な対策ではない。形式的な運用に留まるケースも多いと思われる。
BPO案件化の常連であるNHKもチェックリストを毎回作るのだが、ほどなくして不祥事を繰り返すので、あまり効果はないのだろう。チェックリストの数が増えた分、手間がかかるだけだ。
【参考】「反省しないNHK、再発防止策のウソ」https://note.com/koyagi_village/n/n18ef01887650
民放連のガイドライン
BPOが広告放送疑いの事例を審議する際に参照するのは、以下の2つのガイドラインである。
■民放連放送基準の広告の取り扱い規定(第92)
「広告放送はコマーシャルとして放送することによって、広告放送であることを明らかにしなければならない」
https://www.j-ba.or.jp/category/broadcasting/jba101032#14%E7%AB%A0
■2017年に民放連が出した「番組内で商品・サービスなどを取り扱う場合の留意事項」
https://j-ba.or.jp/category/broadcasting/jba104961
テレビ局の経営が苦しくなり、番組の制作費が削られていくと、広告放送まがいの番組が増えるかもしれない。民放だけでなくNHKについても、広告放送に等しいような番組が作られていないか、気を付けて見ていく必要がありそう。
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