「テレビ持たない時代へ」沖縄がワースト独走…「NHK受信料」都道府県別・支払率ランキングにみる「暮らしの今」
公共放送は見られない「チューナーレステレビ」の存在
日本では2019年にドン・キホーテがチューナーを外した「チューナーレステレビ」を発売。この製品は地上波を受信できないため、NHKを含む放送番組の視聴が不可能ですが、YouTubeやNetflix、Amazon Prime Videoなどのストリーミング視聴に対応しています。以降、同様の製品は他のメーカーからも続々と発売され、注目を集めています。 背景にあるのは、「テレビは見ない」というライフスタイルの定着です。 総務省『令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査』によると、平日・休日ともに全世代で「インターネット利用」が利用時間最多となっています(「テレビ」「インターネット」「新聞」「ラジオ」から選択)。平日はすでに5年連続で「インターネット」がトップとなっており、その傾向が強まっています。 さらに年代別に見ると、休日の40代では「インターネット」の利用時間が「テレビ(リアルタイム)」を初めて上回りました。また、60代においても、平日・休日ともにリアルタイム視聴のテレビ利用時間が大きく減少しており、シニア層にもテレビ離れが広がりつつあります。 「モニター」という選択肢…ゲーム・配信世代の映像環境 近年では、「テレビではなくモニターを使う」という家庭も増えています。 テレビチューナーがないモニターは、HDMIケーブルを使ってPCやゲーム機と接続し、YouTubeやNetflix、Twitch、ゲーム配信などを楽しむ用途が中心。放送番組を必要としない人々にとっては、テレビよりも安価でコンパクト、かつ機能的な選択肢として支持されています。 特に10〜30代の若年層では、「自宅にテレビはない」「そもそもリアルタイムで番組を見る習慣がない」という声も一般的になってきました。スマートフォンやタブレットで完結する生活スタイルの中で、映像を見るという体験はテレビに依存しなくなっているのです。 放送の未来と「テレビ」の再定義 ネット動画やSNS、スマートフォンの普及により、「テレビを見る」という行為そのものが、昔とはずいぶん違ってきました。リアルタイムで番組を見る時間がなくても、見逃し配信やショート動画で情報をキャッチできる時代。テレビが「家の中心」にあった頃とは、視聴スタイルも暮らし方も変化しています。 とはいえ、NHKが担う役割には今も確かな価値があります。災害時の速報や選挙報道、国際問題を丁寧に伝える特集など、信頼性を重視した公共性の高い情報が必要とされる場面は少なくありません。それらは、誰かの暮らしにとって今も大切な「よりどころ」になっています。 ただ一方で、「テレビを見ない」「地上波が映らないモニターしか使っていない」そんなライフスタイルも当たり前になってきました。 放送の意義は変わらなくても、それを受け取るかたちは多様化している。これからの「テレビのある暮らし」は、一人ひとりのスタイルに寄り添いながら、少しずつアップデートされていくのかもしれません。
THE GOLD ONLINE編集部