トランプ氏、大学に入学審査の報告義務化 黒人など少数派優遇を監視
【ニューヨーク=西邨紘子】トランプ米大統領は7日、連邦政府の財政援助を受けている米国内の大学に入学審査に関する幅広いデータ提出を義務付ける大統領令に署名した。選考過程で黒人など人種的マイノリティー(少数派)が優遇を受けていないか監視を強める。
志願者の人種や成績など詳細な情報を元に、合否判断との関連性を確認する狙いがある。大学側のデータ提出が遅れるほか、不正確な内容があれば「是正措置を講じる」という。
米国では有名私立大学を中心に入学者は白人富裕層が多い傾向がある。大学は学生の多様性を広げるため、入学審査でマイノリティーを優遇する「アファーマティブ・アクション」(差別是正措置)を取り入れてきた。これに対し、成績が高くても選抜で不利になるとして白人やアジア系学生などに不満があった。
第1次トランプ政権は2018年、大学の入学審査でマイノリティーの優遇を促すオバマ政権時代の指針を廃止した。
23年には米最高裁判所がアファーマティブ・アクションを違憲と判断した。トランプ政権は多くの大学が引き続き「隠れた人種の代理指標」(トランプ政権)を使ってマイノリティーの優遇を続けているとみている。
第2次トランプ政権は「リベラル偏向」と見なす大学に反DEI(多様性、公平性、包摂性)などの政権の考えを取り入れるよう、助成金の凍結などで圧力をかけている。
今回の大統領令に先立ち、有名私立大のコロンビア大学とブラウン大学は連邦助成金再開の条件として入学志望者の人種や成績について政府への報告義務を受け入れている。
2025年1月20日(現地時間)にドナルド・トランプ氏が再びアメリカ大統領に就任。政権の行方など最新ニュースや解説を掲載します。