広陵高校 野球部員が下級生に暴力 3月に高野連から厳重注意

夏の全国高校野球に広島代表として出場する広陵高校は、ことし1月に複数の野球部員がそれぞれ個別に下級生の部員に対し暴力を伴う不適切な行為をしたとして日本高校野球連盟から3月に厳重注意を受けていたと発表しました。

広陵高校によりますと、ことし1月下旬に寮で禁止されていた行為をした当時1年生の野球部員1人に対し2年生の部員合わせて4人がそれぞれ個別に胸やほおをたたいたり胸ぐらをつかんだりするなど暴力を伴う不適切な行為をしたということです。

暴行を受けた部員は3月末に転校したということです。

学校は2月に事実関係を高野連=日本高校野球連盟に報告し、3月上旬に高野連から厳重注意を受けたということです。

厳重注意の事案は、学生野球憲章に基づく規則で原則として公表しないと定められていて、高野連も学校も公表していませんでしたが、SNSに部内で暴力があったという投稿があり、広陵高校が7日、夏の全国高校野球の初戦に臨むのを前に拡散しているため、発表したということです。

広陵高校は「被害を受けた生徒ならびに保護者の皆さまには重ねて深くおわびを申し上げます。全校を挙げて再発防止に注力してまいります」などとコメントしています。

高野連「厳重注意の措置 大会出場の判断に変更はない」

高野連=日本高校野球連盟の井本亘事務局長は、広陵高校の発表を受けて報道陣の取材に応じ、暴力行為はあってはならないという立場を示した上で「過去のさまざまな事例と照らし合わせながらどういう指導、処分が必要なのかということは、事案ごとに審議をした上で対応を決めている」と厳重注意とした経緯を説明しました。

そのうえで「SNSなどで拡散されている内容と学校から報告された内容には違いがある。学校からはこれまでに報告していた内容以外に新たな事実はないと発表があったため、高野連の審議委員会で決めた厳重注意の措置をもって、主催者として大会の出場の判断に変更はない」と話しました。

広陵 中井監督「粛々と全力を尽くす」

広陵高校の中井哲之監督は7日の試合後、報道陣の取材に応じ「学校が発表したとおりで、私たちは、それを認めていただいたので、粛々と全力を尽くすだけです。いろいろなことでご心配をかけましたが、子どもたちが全力でプレーできたことに感謝しかありません」と話しました。

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