医療事故を公表し、謝罪する田中宏樹病院長(中央)ら=7日、亀岡市篠町・市立病院

医療事故を公表し、謝罪する田中宏樹病院長(中央)ら=7日、亀岡市篠町・市立病院

亀岡市

亀岡市

 京都府亀岡市立病院(同市篠町)は7日、市内の70代男性患者へのCT検査で腎臓がん疑いの所見があったのに主治医が精密検査を勧めず、病状が進行する医療事故があったと発表した。精密検査は行われず、患者は約4年後に最重度の腎臓がんと診断されて治療中。病院は患者に謝罪した。

 同病院によると、患者は2021年1月に左胸の痛みを訴えて救急外来を受診。CT検査をして放射線科医が「腎臓がんの除外に精査が必要」とする画像診断のリポートを作成した。主治医の男性内科医は内容を把握したが、専門医にはつなげず、患者にも精密検査の必要性を明確に伝えなかったという。

 24年10月、患者に咳(せき)や痰(たん)の症状が出て来院し、再度CT検査をした結果、「ステージ4」の腎臓がんの疑いがあることが判明。過去のリポートを調べて、精査ができていなかったことが発覚した。患者は京都府立医科大付属病院に転院し、抗がん剤治療をしている。

 病院は主治医が画像診断結果の重大性を認識できなかったとみている。主治医は「コロナ対応で多忙だった時期で記憶にない」と話しているという。

 病院は患者と医療費数十万円を支払うことで合意。慰謝料を含めた補償額が固まり次第、市の予算に計上する。