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Conversation

前夫は私より24歳年上で広島で被爆していた。爆心地から3㎞弱、そのときはたまたま自宅の蔵の奥に母親と入っていて手首に火傷を負っただけで済んだ。小さな天窓から差し込んだ光線がまだ赤ん坊だった彼の皮膚と肉を5㎝四方焼いた。ペコリと凹んだ不思議な瘢痕を今でも私の目と指先は記憶している。