トカゲから恐竜へ…~王位継承ルール、偉大なる進化の歴史~

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① イントロダクション

観光地で商売やってると、全国津々浦々、実にいろんな人との出会いがあるもんです。

個人の特定を防ぐ為、あえてぼかした表現をさせてもらいますが、先日、本州のなんとなく北の辺りからいらしたお客さんと、皇統問題について雑談をする機会がありました。

その女性はどうやら神社本庁関係の人らしく、雅楽の演奏者としても活躍されている人だそうです。

まあ、我々直系派の間では、男系カルト団体として悪名高い神社本庁ではありますが、その方は決して男系派という訳ではなく、愛子天皇にも賛成で、女系継承にも左程強烈な違和感は持たれていないという印象でした。

また、同団体にまだまだ根強く残る男尊女卑的な風潮にも、大変苦労されている様子でした。
『ゲゲゲの謎』とか『八つ墓村』の現代バージョンみたいな、えげつない因習話も色々聞いたよ。言わんけど。

もしかしたら、「所属する女性の地位が低く見られる」という傾向は、全国に加盟社をもつ神社本庁に、共通する体質なのかもしれない、という勝手な印象を持ちました。

※「ゴーDOJO」と「愛子天皇への道」サイトの存在は、その女性にも紹介しておきましたので、彼女がもしこのブログを読んでくれていたら、その貴重な体験談を是非、コメントでも投稿ブログででも、問題提起として聞かせてほしいです。
 それが我々にとっても、思想を深める事に繋がりますから。

一方で、皇室制度も含め、いまだ日本の一部に残るそのような男尊女卑的な風潮に対して、これ程バランスの取れた危機意識をまさに、 “肌感覚” で持たれているお姉さんであっても、こと「欠史八代」に話が及ぶと流石に、「古代から一貫して現代まで皇統が続いている」という “万世一系神話” を否定する事にまでは、まだ躊躇があった様子です。

そりゃ、「古代の倭王は豪族から選ばれる群臣推戴だったんだから、AKBの総選挙と変わんねーじゃんwww」とかなんとか、フランクな物言いをした俺にも問題あるんだけどね(笑)、それまで自分が「権威」を抱き続けてきた信仰を捨てるのは、よっぽど勇気が必要なのはわかります。

この「愛子様サイト」に、【豪族の推しメン=倭王!?】というタイトルでブログ投稿したのがもう2年以上前になりますが、最初は俺にも、「こんな事書いちゃってホントに大丈夫なのか!?」という躊躇は確かにありました。

【まるで論破祭りのような、日々是皇室】国民民主・大塚耕平氏に問う!「倭の五王」は、父系継承か!?(中の前編) – 愛子天皇への道 ~ Princess Aiko: Path to the Throne ~

そもそも高森先生だって、「継体天皇以前から天皇の血縁は続いている」というご見解だし、スタートがたとえ神武天皇であれアマテラスであれ、他ならぬ天皇陛下が宮中三殿で「祖先神(つまり、自らに連なる存在)」として祀っておられるのに、「血統が繋がってない」等と公言してしまったら、天皇の意志に逆らう事になるんじゃないか!?という話にもなっちゃいますからね。

Y染色体論は論外としても、神代の代以来、或いは古代の倭王(「神武天皇」とは言わぬまでも)以来、一貫してナニガシか、変わらないものを連続して受け継いでいるから天皇は尊いんだ、というような敬意の払い方を卒業出来ない人は、「愛子天皇」を推進する人、或いは直系継承を推奨する人達の中にも、まだ一定数いるのではないでしょうか?

「最初から一貫して変わらない完全体」じゃなかったら、本当に皇統の歴史には、敬意を感じる事は出来ないの? 

そんな事ないよね?

というのが、今回の7回シリーズに共通するテーマです。
目次は以下の通り。

① イントロダクション
② 群臣推戴から、世襲王権誕生へ
③ 初の譲位と、「皇祖」観の確立(前編)~先帝意志による譲位と、「4人の皇祖」!?~
④ 初の譲位と、「皇祖」観の確立(後編)~権力集中の為の、群臣推戴脱出の試み~
⑤ 天皇御子のランク付けと、「皇太子」成立
⑥ 高天原のアキツミカミ、爆誕!!
⑦ 結言

決して誕生時から盤石なものではなかった「皇統」を、時代時代の状況とも折り合いをつけながら先人達が進化させ、次世代にバトンタッチしてきた歴史は、きっとアナタにも、敬意を抱かせると思いますよ。

文責 北海道 突撃一番

4 件のコメント

    京都のS

    2025年8月4日

     突撃様、回答ありがとうございます。帝が益荒男ぶりを発揮するか手弱女ぶりを発揮するかは時代の要請によるはずです。それこそ時処位ですね。

    突撃一番

    2025年8月3日

    掲載&コメントありがとうございます!

    皇統だって、決して最初から盤石だった訳じゃないよ、という意味で今回、こういうタイトルにしたんですけどね。

    「皇統をトカゲ呼ばわりするとは何事か!?」みたいな難癖も、ネット極右の自称尊皇派方面から聞こえてきそうですが、焦らなくてもその辺りの伏線は【結言】で回収させてもらいますし、異論ある方はX上でいつでも承ってますから。

    京都のSさんが仰った文化的素養とか、仁徳天皇が示されたような、民を「大御宝」として慈しむ心も、雄略天皇や武烈天皇みたいな残虐な人もいた訳だし、天皇に求められる資質も時代によって変わるので、なかなか「古代から一貫している」とみなすのは、難しいかも知れません。

    大嘗祭の形も少しずつ変容し、持統天皇代でようやく現在の形に整えられたように、そういった素養も歴史の積み重ねによって徐々に養われていったものと、自分は解釈してます。

    あと、今回紹介した女性がもしブログ投稿してくれたら、基礎医さん編集ヨロシクで〜す(笑)

    基礎医学研究者

    2025年8月3日

    (編集者からの割り込みコメント)
    今回も寄稿ありがとうございました。今回は、下記の部分。

    >※「ゴーDOJO」と「愛子天皇への道」サイトの存在は、その女性にも紹介しておきましたので、彼女がもしこのブログを読んでくれていたら…

    この部分、興味深いですね。我々のサイトのどのブログでもよいので、是非感想いただきたいものです。

    京都のS

    2025年8月3日

     おお!大型連載が始まりましたね。皇族方に備わる権威の起源は、①血統だけか?②受け継できた文化的素養か?③出生後の自己研鑽か?も関わっている気がします。ネトウヨ(男系)は①のみ、左翼サヨクは③のみ、常識人なら①も②も③も必要って立場でしょう。常識人の中にも各要素の濃淡はありましょうが、もし①より②③を重視する立場へと進化すれば「万世一系」に拘らずに済み、古代の「群臣推戴」時代も受け入れられます。
     ところで女性の神社関係者なら、富岡八幡宮事件(※)という胸糞悪い事件を思い出します。
    ※素行が悪くて外された男性宮司に代わって宮司となった女性(元宮司の実姉)を神社本庁が「女だからという理由で」宮司とは認めず、神社本庁から男性宮司を送り込まれ、そんなドサクサの中で恨みを募らせていた実弟夫妻によって女性宮司が惨殺された事件だったと記憶しています。

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