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「明徳は辞退したのに」広陵の暴力問題、甲子園出場に波紋…「処分の有無」が判断の分かれ目か
夏の甲子園がはじまった(IYO / PIXTA)※画像はイメージです

「明徳は辞退したのに」広陵の暴力問題、甲子園出場に波紋…「処分の有無」が判断の分かれ目か

夏の全国高校野球に出場する広陵高校(広島)の硬式野球部で、部員による暴力行為があったという投稿がSNSで拡散されて、波紋が広がっている。

学校側は複数の報道機関に対し「暴力事案があった」と認めており、すでに処分済みという。しかし、「なぜ辞退しないのか」などと、甲子園出場の是非を問う声が上がっている。

●処分済みでも「甲子園出場」に疑問の声

東京スポーツなどによると、暴力行為があったのは今年1月末。1年生部員(当時)が複数の2年生部員から暴力を受けたという。

学校側は関係者からの聞き取りをおこない、日本高校野球連盟(高野連)に報告。3月には「厳重注意」の処分を受けたとされる。このため、出場に問題はないとの判断に至ったとみられる。

広陵の初戦は8月7日に予定されているが、試合直前になって暴力行為の存在が明らかになったことで、SNSを中心に批判の声が高まっている。

●「明徳義塾は辞退」過去の前例と比較も

SNS上では、2005年の明徳義塾高校(高知)の出場辞退が引き合いに出されている。

当時、明徳義塾では、甲子園出場が決まったあとに部員の不祥事(喫煙・暴力行為)が発覚して、大会直前に出場を辞退。馬淵史郎監督が責任をとって辞任し、高野連から1年間の謹慎処分を受ける事態となった。

ただし、明徳義塾のケースでは、高野連への報告がされていなかった。

今回の広陵では、報告と処分が済んでおり、「事前に報告されて、処分済みかどうか」が出場判断の分かれ目になっている可能性もある。

●SNS社会で厳しい目

高校野球は教育活動の一環とされるが、甲子園という全国的な注目を集める舞台であり、その意義や責任がより厳しく問われる。さらに明徳義塾の時代とは異なり、SNS時代の今、不祥事に対する世間の監視の目も一層厳しい。

高野連や広陵が、どのような説明責任を果たすのか。そして、世論がどのように反応するかが注目される。

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

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