なぜ広島の式典にロシアは欠席? 長崎「招待」には出席 広島の「通知」が影響か 対話の機会失われる
【加藤キャスター】 モーリーさん、やはりこの核保有国にしっかりとこう見てもらいたいという思いがある一方で、言葉を選ばなければ、意地の張り合いのような形になりかねないというふうにも感じますね。 【モーリー・ロバートソンさん】 やはり核保有国はどの国も現在自分の持っている核は、自分の国の安全保障を持つ最終手段であるので、そこには正義があるという前提が崩れていないんです。ですから仮にいろんな資料を見たり被爆者と対話する機会があったにしろ、外交上はその人たちに寄り添いながらも、持ち帰る頃には自分の国のその国体というか、国家が最優先されてしまう。なので、そこには我々から見ると現実と矛盾してるようにしか思えない。破滅に向かってるようにしか思えないことであっても、それぞれの国の主権というのか、それが優先されてしまうんですね。 【加藤キャスター】 それぞれの国の論理も本当に国によって論理が違うということになりますね。 【モーリー・ロバートソンさん】 そして先ほどのその先進先進国がボイコットした長崎に対して、イスラエルに絡むことなんですけども。イスラエルと西側諸国、アメリカを中心とした西ヨーロッパの国々というのは非常に複雑な同盟関係を持っていて、特にアメリカとイスラエルは、イスラエルの戦後の建国以来、一心同体のような同盟関係になっています。そこでイスラエルに対するこの判断というのが、ある意味、中立のフェアを超えて、のめり込んでイスラエルを支持しなくてはいけないというアメリカの立場が堅持されているんです。 なので、これが事態をさらに複雑にしていて、単純な平和の対話が、まっすぐな平和の対話がなかなか成り立たないという事情があります。 【加藤キャスター】 今の世界情勢を見るとますますこの難しさ、複雑さというのが増しているようにも感じます。
【吉井誠アナウンサー】 それが凝縮された結果がこの形なんじゃないかなと私も思いました。 長崎は最後の被爆地であり続けることに意味があります。そのためには広島の皆さんの協力が必要です。8月9日、広島の皆さんもどうぞ長崎に思いを深めてください。
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