【MTG】10年のキャリアがある私がそれでも間違っていたルール
MTGは大変ルールが複雑で、そこが奥深さを生んでいるので好きなのだが、15年もブランクがあるとちょこちょこルール改訂があり、それどころか変わっていないルールまで間違って認識していたことが判明したりと、よく驚かされる。
ここにはそんな勘違いしていたルールを集めたい。
昔は本当の正解を知るには大会などでジャッジに聞くぐらいしか方法がなかったものだが、今ではMTGアリーナで状況を再現できればルール上の正しい処理が分かるので、大変便利な時代になったものだと思う。すべてのプレイヤーはアリーナをやるべき。
その1
立ち消え/fizzle と 打ち消し/Counter
先日アリーナで《闇討ち》を打たれ、手札には《下支え》がある状況に遭遇。ぜひとも呪禁で対象不適正にしてクリーチャーを守りたい。
ここで、頭の中にうろ覚えのマジックの黄金律/The Magic Golden Rulesが浮かんできた。
黄金律その2曰く、「できない」は「できる」に勝つ
この時点では、立ち消えとは対象不適正になった呪文や能力が打ち消されるもの、と認識していた。
呪禁で対象不適正にしても、「打ち消されない」は「打ち消す」に勝ち、マイナス修正を食らうのでは??(そもそもこの黄金律の認識も正しいかは怪しい…)
ということで実践。呪禁付与すると《闇討ち》は解決されず墓地に。ここでようやく 立ち消え/fizzle の認識を誤っていたことを知る。
ルールでは「すべての対象が、すべての対象群において、不適正になっていた場合、その呪文や能力は解決されない。それはスタックから取り除かれ、呪文であればオーナーの墓地に置かれる。」とある。
15年目の真実。
立ち消えの項目に、打ち消されるとはどこにも書いていないのだ。
ネットでは「対象不適正で打ち消される」という表現をちょこちょこ見かけるので、同じ認識の方も多いのではと感じている。
その2
《厄介なキマイラ》
統率者戦で使うために調べた覚書。ルーリングといえばこいつだよね。
まずは公式の解説より引用。
https://mtg-jp.com/gameplay/rules/docs/0006829/
・あなたは《厄介なキマイラ》のコントロールを、対象を取らない呪文も含め、対戦相手が唱えたどんな呪文のコントロールと交換してもよい。
・《厄介なキマイラ》と呪文のコントロールを交換するかは、誘発型能力の解決時に決定する。誘発型能力が解決する前に、《厄介なキマイラ》が戦場を離れるか呪文がスタックを離れるかした場合、あなたはコントロールを交換できない。
・《厄介なキマイラ》も呪文も領域を変更することはない。それらのコントロールのみが交換される。能力の解決後はあなたが呪文をコントロールする。呪文のテキストに書かれている「あなた」はすべてあなたを指し、「対戦相手」はあなたの対戦相手を指すようになる。コントロールの交換は新たな対象が選ばれる前に行われるため、「対戦相手1人を対象とする」や「あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とする」といった文章で表される対象の制限は、その呪文の元のコントローラーではなく、あなたを参照するようになる。あなたはそれらの対象を変更し、あなたにとって適正な対象にしてもよい。変更しなければ、それらが呪文の唯一の対象であった場合、不適正な対象を取ったことにより、呪文は解決時に打ち消される。呪文が解決するとき、不適正な対象はそれによって影響を受けず、あなたは呪文の効果が求めるすべての決定を下すことになる。
・あなたは呪文のどの対象を変更してもよい。対象を変更する場合、あなたはその呪文にとって適正な対象を選ばなければならない。適正な対象を選べない場合は、その対象が不適正なものになっていたとしても、同一の対象のままにしなければならない。
・呪文のコントロールを得てその対象を変更したとしても、新たな対象の英雄的能力が誘発されることはない。インスタント呪文またはソーサリー呪文のコントロールを得た場合、それは解決するか打ち消される際にオーナーの墓地に置かれる。
・珍しいケースだが、《厄介なキマイラ》の誘発型能力の解決時に(その誘発型能力が、元の能力がスタックに置かれている間にもう一度誘発し、解決するなどして)あなたが《厄介なキマイラ》をコントロールしていない場合も考えられる。そのような場合、あなたが《厄介なキマイラ》と能力を誘発させた呪文のどちらもコントロールしていなかったとしても、あなたはそれらのコントロールを交換することができる。そうした場合、その呪文の新しいコントローラーではなく、あなたがその呪文の対象を変更できる。
いま曖昧なのは最後の段落にある、《厄介なキマイラ》の能力が2個以上スタックしたケース。プレイヤーAがプレイヤーBを対象に《思考囲い》キャスト→プレイヤーBのキマイラ能力誘発→スタックでプレイヤーAがキマイラを対象に《恐怖》キャスト、としたときどうなる?だ。
解説を踏まえて考えると、Bはまず《恐怖》に対するキマイラ誘発を解決し交換→Bが《恐怖》の新たな対象を選ぶ→キマイラのコントロールはAに移るがスタック上のAの《思考囲い》とキマイラとを交換するかはBが選べる…でいいのか。
まあここまでは直感的にギリ分かる。
ではBが《思考囲い》とキマイラを交換する場合。「そうした場合、その呪文の新しいコントローラーではなく、あなたがその呪文の対象を変更できる。」とあるので、Aが思考囲いとキマイラをコントロールしているが、Bが交換を宣言すれば、《思考囲い》の対象をBが変更できるということになる…ほんとか?
これは1対1の想定だが、《恐怖》をキャストしたのがプレイヤーCだった場合、BはまずキマイラをCに贈って《恐怖》をもらい、さらにキマイラをCからAへ勝手に贈って《思考囲い》をもらうことになる…なんというジャイアニズム。キマイラの行き着く先はAだ。
この認識で正しいか誰かアドバイスください…
このとおりなら、キマイラの誘発を解決する前にスタックに乗せちゃダメだね。
余談だが、解説の3つ目文中に「不適正な対象を取ったことにより、呪文は解決時に打ち消される。」とある。これは間違いだよね!正しくは「立ち消えになる。」だよね!
ところが立ち消えという単語はルール上にはない俗語らしい。だからか?ほんと難しいな。


コメント
4対象不適正については数年前までは「ルールによって打ち消される」ルールになっていたので今でもその認識もしくは慣習的にそう表現している人が多いんだと思います
「あなたの呪文が打ち消されるたび~する」のようなカードの挙動がその結果変わっている(対象不適正では誘発しない)ので正確な表現をするほうがいいんですがついつい「打ち消されました」って言ってしまいますね
>端さん
なんと…ここにもルール改訂の影響があったのですね!ありがとうございます
私の認識や、この記事を作成している時点でのウィザーズは間違っていなかったということですね!ある意味安心しました
単なる思考実験になりますが、ルール改訂前であれば本稿の状況ではどうなるか、もう少し調べてみます
アリーナはルール的に正しい挙動を保証しているわけではないので、疑問に思ったことはXのMTG質問箱に投げるのがいいと思います。現役のジャッジが回答してくれるので。
>さいころさん
なるほどそんな箱があるんですね
複数の認定ジャッジによる回答とは心強い
活用させてもらいます