すみません、またやらかしまた!
違うんです!元気なんです!ただ、ここまでの連続投稿ってやったことなかったんで、なんか咄嗟に投稿するとき、無意識にイドラさんの話に投稿してしまって!
今後、二度と誤爆が無いように気をつけます!!(土下座
未来から来た三人と亀さんの話はまた、番外編で後日談を書きます
その夜、千手扉間はうきうきしながら廊下を歩いていた。
未来から来たという子どもたちが帰った日の夜のことだった。
重い空気を漂わせていたうちはカグラは今までのことなど忘れたようにからっとした空気を纏って決意表明をしていた。
父様、くそ叔父様!
うじうじしてる場合じゃありませんでした!未来で、過去を変えた結末がどうなっているのかわかりませんが、それでも、やるべきことを私は理解しました!!
私、頑張ります!!
燃えるような赤い瞳をたぎらせてカグラはそう言った。それに千手広間と、うちはオビトは、昔の姉様に戻ったと言いながら未来に帰っていった。
なんかもう、皆が皆で死んだ眼でそれを見送った。思う以上に濃い面子だったのだ。
「・・・皆、やっと終ったって顔をしてるが、これからあの連中を赤ん坊から育てるんだぞ?」
千手アカリのそれに皆が顔を見合わせた。そんな中、千手柱間だけがうきうきしていた。
まあ、柱間自身は親ではないのだから可愛がる一択でしかないのだろうが。
親となるうちはマダラと千手扉間は顔を見合わせた。
扉間はちょっと考える。
(・・・見た目はワシに似ておったが。だめだ、根本の部分であやつはイドラに似ておる。)
何が悲しくて親子二代でとんでもねえ誤解を生やされにゃあならんのか。
今後の子育てに関して思うところがあった。
けれど、すぐに扉間はうきうきする心を表に出した。
今は面倒ごとを考えるのはなしにしよう。
(今日こそ、今日こそ、本懐をとげてやろうじゃないか。)
千手扉間ってどれだけ忙しいの?
そんな問いかけに対して答えられるのは、めちゃくちゃに忙しいということだろう。
柱間は矢面に立つ上ではひどく優秀だ。けれど、書類仕事だとか、机に向かう部類のものは苦手だ。
出来ないわけではないのだが、どうしても本人の性として苦手なのだろう。
幸いなことに扉間にはアカリが味方としてついている。扉間が幾度言っても聞かない柱間であるが、アカリのことはよほど怖いのだろう。彼女が見張っていれば渋々仕事は進んでいる。
が、それはそれとし、今は里を作るぞと言う初期なのだ。
扉間とうちはイドラの婚姻は確かな宣伝効果になっている。あれほど憎み合っていた一族が酒の席とはいえ、あれだけ騒いだのだ。
もちろん、あの扉間が溺愛しているというイドラの宣伝効果もあるのだが。
おかげで他の氏族間でも、うちはと千手の作った連合に加わる動きも出来ている。
(奈良、山中、秋道からは色よい返事も来ている。)
賛同してくれている忍の一族に加えて、大名からの支援も決定した。うちはと千手での婚姻という事実に、さすがに信憑性を覚えたのだろう。
何よりも、うちはと千手という、現状において最上の力を持った忍の一族を子飼いに出来るという事実は魅力的なようだった。
(・・・後は、里を作るだけか。)
それでなんとか土台ができあがるのだ。ずっと、求めていた、少なくとも子どもに死ねと言わなくていい場所が。
思えば、と扉間は思う。
自分は案外、幼いいつかに大人というものが嫌いだった気がする。望んでもない戦いに、子どもを巻き込む大人が。
(感傷に浸っている場合ではないな。)
軽く頭を振る。
まあ、扉間は忙しい。何と言っても、これから彼は里作りの調整という、一番に面倒で、一番に難儀な仕事が残っているのだ。
物理的な里作りには不安はない。こちらには、柱間という開墾において最上の存在もいる。
けれど、これからそうそう時間が取れることはないだろう。
そうだ、今日こそ、本懐を遂げる最後のチャンスなのだ。
扉間はそう思いながら、寝室の障子を開けた。
寝ていた。
くっつけられた二組の布団の片方にて、彼女はすやすやと眠っていた。
扉間はそれに遠い目をした。
近づいても、もう、ぐっすりだ。布団の中で大の字になって寝ている。
(よだれたらしとる。)
それは幼い子どもが散々に遊び倒した後に倒れ込んだ後の寝相の理想そのものの様相だった。
現在、イドラは千手アカリについて家のことを学んでいる。うちはの人間を千手の家の中心部に関わらせるなど、と反発の動きもあった。
けれど、千手を代表する爺婆共にイドラはひどく人気だった。もう、入れ食いだった。
イドラがいる。それだけで爺婆共の機嫌がよくなるのだ。
というか、最初の日にたらし込んだ老人達が中心の人間だったせいか、それだけでイドラに何かしようとする人間はいなかった。
おかげで、爺婆共をなだめる役として相当重宝されているようだ。
「茶をしばいただけだろうに。」
扉間はそう言いながらそのもちもちとしたほっぺたを引っ張った。そうすれば、よだれを垂らした女の顔は余計に間抜けになる。
静かに微笑んだ扉間は意気揚々と女の布団に手をかけた。
ばさりと布団を剥ぎ取られたのがわかった。
どれだけ駄犬やら警戒心をどこに落っことしたといわれても、うちはイドラは忍である。そのため、それで眼を覚ました。
重たいまぶたを開けると、そこに自分をのぞき込む扉間の姿があった。
それにイドラは笑った。
何と言っても扉間には足を向けて眠れない。
自分自身、彼の人生の方向性を結構変えてしまっている自覚はある。
それなのに、なんだかんだで自分に優しい扉間をイドラは慕っていた。
むくりと起き上がり、イドラはふにゃふにゃの笑みを扉間に向けた。
「とびらましゃああ・・・・」
聞きようによっては媚び媚びの声であるが、完全に父親に甘える子どものものだった。扉間は上機嫌そうに抱きしめた。イドラはご機嫌に扉間にすり寄る。
上を見上げれば、そこにはニコニコ笑みの扉間がいた。上機嫌そうなそれにイドラも微笑んだ。
あー、なんかわからんがどうやら機嫌が良いようだとイドラはほくほくした。
キレてる扉間は基本的に怖いのだ。
扉間は抱きしめたイドラをそのまま布団に横たえた。それにイドラは、ああ、寝かせてくれてるなあと思いつつ、かけて貰える布団を待ち構えた、はずだった。
口に、カサついて、けれど柔らかな物が押しつけられた。
(あれ?)
その瞬間、半端に開けていた口内に柔らかな何かがねじ込まれた。
「んむ!?」
口の中を何かがまさぐっている。それに、何よりも考えたのは、なんでという疑問だった。
口の中をまさぐられている。
息苦しさと、ぞわぞわとした感覚にイドラは必死に体をばたつかせた。
それに扉間はようやく口を離してくれる。
めちゃくちゃに、機嫌がよさそうで、いい笑顔でイドラを見下げてくる。そうして、扉間はごく自然に着物の袷に手を滑り込ませてこようとしたその時、イドラは見事な身体能力でどぅるんと猫のような動きで布団から抜け出した。
イドラはまるで猫のように四つん這いで扉間を見つめた。毛もさかだっていた。
二人の間に沈黙が走る。
「・・・・イドラ。」
優しい声だった。まるで幼い子どもに言い聞かせるような声だった。けれど、イドラはぶんぶんと首を振った。
「やだ!!」
短いそれに扉間の眉間に皺が寄った。
イドラはびびっていた。彼女からすれば、すやすやと暢気していたおりに唐突に扉間から強襲されたのだ。
びりびりと、猫ならばぴんと立った尻尾と逆立った毛並みが見えただろう。
扉間は眉間に寄った皺にしてはあまりにも優しい声を出して、イドラを呼んだ。
「どうした、ほら、こっちに来い。」
「い、いやですううううう・・・」
その声を出すには、あまりにも扉間の顔が怖すぎる。というか、そっちにいったら自分は何をされるんだ?
そんな疑問がイドラの脳内を駆け巡る。
「イドラ、来い。」
唐突、ドスの利いた声になり、イドラはみゃあみゃあと半泣きになる。
「やですうううううう!扉間様、どうされたんですか!?」
それに扉間はめちゃくちゃに重いため息を吐いた。
「イドラよ、ワシとお前はなんだ?」
「夫婦ですううううううう。」
「婚姻をしてどれほど経った?」
「そんなに経ってないです。」
「そうだな、そうして、ワシらに体の関係もないな。」
その言葉にイドラは固まった、自分が何をされようとしていたのか、ようやく理解したのだ。
イドラはまるで怯えた猫のようにその場に伏せて、腕を組んで、布団の上で微笑む扉間を見上げた。
「おかしな話だが、熱愛という触れ込みのワシらは今だに何故か清い身でな。」
「・・・・・・・・」
「いやはや、おかしな話だ。敵対氏族で互いに交わった仲だと言うのにな?」
「・・・・・・・・」
「ああ、そうだ。流れたという子の墓にも参らんとな。表沙汰にはできんと葬式も挙げられておらんし。」
「・・・・・・・・」
イドラは、一つ一つ積み上がっていくやらかしに冷や汗をだらだらと垂らしていた。
「婚姻も終ったことだし。そろそろ、仲の良さを見せんとなあ。いや、久方ぶり故に不手際があるやもしれんが。」
扉間の鋭いそれに、イドラはとうとう土下座のような体勢になった。
「反論あるか?」
あるはずもなかった。
扉間は黙り込み、顔を伏せた女にため息を吐きながら、とんとんと布団を叩いた。
「ほら、来んか。」
それにイドラはちらりと扉間を見た。そうして、蚊の泣くような声を出した。
「・・・・どうしてもですかあ?」
それに扉間の顔が引きつった。そうして、叫んだ。
「貴様、何を拒否しとる!!貴様が始めたことだろうが!今更何を言っておるんだ!!??」
これから殺し合いでもするんですかという気迫と共に扉間が叫んだ。それにイドラも言った。
「だってえ!だってえ!扉間様、性欲なんてあったんですか!?柱間様と忍術にしか興味ないんじゃないんですか!?」
「人のことをなんだと思っとるんだ!?こちとら良い年した男だ!?戦場なんてもんを飛びまわっとればそれ相応に欲も出てくるわ!!??」
「そんな人間味があるなんて思わないじゃないですかああああああ!!」
「この、貴様!散々に煽っといて何いっとる!?」
「煽ってないですもん!そんなことしてませんよ!」
「ワシがその気になっとる!」
「えーん、暴論!」
ここで言い訳をさせて貰えるのなら、イドラとて扉間とそういったことをすることぐらいは想定していた。
イドラとて忍であるし、宗家の女だ。さほど交流のない男と夫婦になる覚悟ぐらいしていた。
けれど、その時、彼女はびびり散らしていた。
何故って、簡単だ。
あまりにも、扉間の眼が怖すぎた。
散々にお預けを食らい続けた扉間の空気は、あまりにもガツガツしすぎていた。
怖かった。
なんか、体を委ねたらそのまま物理的に食われんじゃないかという余裕のなさが扉間にあった。
荒い息と、若干血走った目はイドラをびびらせるのには十分だった。
イドラは箱入りだった。
人を殺し、戦場を飛び回り、散々にやらかしまくったそれであるが。
その女は箱入りだった。
女同士でされるようなエグめの下ネタからも、イドラには早いわねえと遠ざけられたそれは、悲しいかな、本当に学問的な、こういったことをするんだよという浅い知識しか持っていなかった。
それ故に、イドラはびびり散らしていた。
自分は何をされるんだという恐怖感しかなかった。
仮に、扉間が余裕綽々で今日はやめにしとくかとかっこよく微笑むぐらいすれば覚悟も決まっただろうが。
あまりにもその時の扉間には余裕がなかった。
イドラは咄嗟に脱出を試みようかと考えた。アカリに、覚悟できなかったと泣きつけば赦してくれそうな気がする。
(で、でも、私のやらかしが原因ですし。それに、一族の女として義務も・・・)
イドラはめくるめく、己のやらかしを思い出した。そうして、自分の立場も思い出す。それにイドラは少しだけ勇気を出そうかと考えていたときだ。
「イドラよ・・・・」
地面の底から聞こえてくるような低い声にイドラはばっと扉間を見た。そこには、ごごごごごごなんて擬音を背負った扉間がいた。
「逃げるなんて考えておらんだろうな?わかっているのか。仮に、貴様がここから逃げ出せば、ワシらの不和の噂が立つだろう。その不利益を理解しているな?」
初夜に怯える女にかける言葉として色々どうなんだろうか?
こう、安心しろとか、そういったことではなくて脅しをかける扉間には残念ながらそんな余裕はない。
気分は狩りである。
ギラつく瞳、じりじりと近づく扉間、それにイドラは半泣きで言った。
「や、やだあああああああああああ!!」
幼子のような声の後、イドラはその体勢からどうすればそんな瞬発力が出るんだと疑問に思うほどの勢いで飛んだ。
そうして、さすがは忍と称えられる腕力等で部屋の上部の、四隅にへばりつく。
「いい度胸をしているなあ!」
そうして、扉間とイドラの、長い夜(耐久鬼ごっこIN部屋の中)が始まった。
一番誰と戦いたくないかをオビトに聞いて、広間と答えられた扉間さんが広間に話を聞いた場合
私の忍術ですか?
いいえ、お恥ずかしい話、私は木遁使いといっても何というか出力が弱いというか。
柱間の叔父上やカグラのように大量の木を生やすこともできずに。
それに比べてカグラは柱間の叔父上に若干劣るとは言え、チャクラ量も多く、素晴らしいことに。
ああ、話がそれてしまって。
はい、ですので、お恥ずかしい限りなのですが。ですが、木遁という特殊な力です。私も、私なりにできることはすべきと精進はしております。
ですので、お恥ずかしいのですが、植物における毒などを主に使っていて。
ええ、マダラの伯父上には、なんとも言えない顔をされているのですが。
・・・・そう、でしょうか。
私でも、里や、皆の役に立てればと思って精進しているので、そういっていただけると。
ああ、そうだ!
ですが、自分でもなかなか有用な術だと思うものがありまして。
冬虫夏草というものをご存じですか?
はい、虫に寄生する植物の一種です。実は、これに似た特性の植物がありまして。
熊などの大型の動物に秋に寄生し、冬眠などの間にゆっくりと体に根を張り、そうして、春になると動物の体を乗っ取るというものなんです。
興味深いのは、寄生された動物はちゃんと生きているんです。そのまま寄生された動物は春の間にたっぷりと栄養を蓄え、夏には植物の苗床として息絶えるんですが。
実は、この植物、人間にも寄生が可能なんです。
ただ、体に根を張るまではなかなかの時間を必要としますし、何よりも発芽までの条件が難しいんです。
木遁を使うことで、諸諸の条件をクリアできたんです。
胞子を風上でばらまけば、相手もさすがに気づきませんし、何よりも木遁で植物を急成長させれば、簡単に発芽もするんですよ?
はい、はい。
もちろん、寄生させた相手はこちらで操ることも可能ですし、何より、情報を聞き出すことも可能なんです。
これの便利なところは、忍術で防ぐことも出来ないですし、医療忍術でも相当の腕がなければ取り除けないんですよ。
頭に根を下ろすんですから、当然なんですが。
何よりも、寄生された人間には、意識があるんですよねえ。だから、相手もまだ意識がある相手は殺しにくいので、人質にもなるんですよ?
ただ、死人にはどうしようもないので、そこらへんはなかなかネックになるんですが。
ああ、後、この植物、とても綺麗な花を咲かせるんです。寄生したものによって、色合いも変わるんです。ええ、見事な花が。