扉間さんとイドラの話が大河みたいに木の葉で流行るとしたら、構成作家さんごとにありとあらゆる解釈の扉間さんが生まれるということ?
純愛の扉間さんとか、政治家な面を押した扉間さんとか、実はこうだったんじゃないかという歪曲型な扉間さん、すごいみたいですね。柱間様とかマダラの解釈もあるのかな。
(どうしよおおおお!!)
うちはイドラは必死にかまどに息を送りながら内心でめしょめしょに泣いていた。火の術を使ううちはの人間が一番に得意なのは米炊きだと思っている。
幼い頃から火遁の術を使ううちはの人間は、良いことではないだろうが火遊びをよくする。小さな火をおこして、おやつに貰った干し芋をあぶったり、庭先の木の葉を焼いたりなんてあるあるだろう。
・・・・里に落ちている猫の糞が焦げているのなんてご愛敬だろう。
そのせいか、火加減や火の番は得意だ。イドラは釜戸の火を調整しながら頭を抱えていた。
起きたときは、それはそれは爽やかだった。
もう、ぬっくぬくで、すやすやと寝入ったイドラはまさしく快眠であった。けれど、眼を覚まして、気づいたのは何やら温かなものにくっついている現状。
そうして、己の頭上から降り注ぐ凍り付くような視線。
わかった、自分自身で何をしたのか、暖を求めてとんでもねえことをしたと理解してイドラは慌てて布団から飛び起きた。
(ものすごい隈ができてたなあ。全然寝れてないんだろうなあ。)
当たり前だ、あの警戒心も強いであろう卑劣様だ。おそらく、多方面に過敏な彼は自分にひっつかれてなかなか寝付けなかったのだろう。
イドラは非常に申し訳なく思っていた。
それでも彼は自分を布団から追い出すこともなく、暖を取らせてくれたのだ。
(優しい人だ。)
それ故に、イドラはぎりぎりと罪悪感がせり上がってくる。
「・・・・・あの、おひいさん。」
「あ、はい!」
イドラは声をかけられて立ち上がった。そこにいたのは、千手柱間と扉間の暮らしている屋敷の廚番である女だった。
なんでも、戦で夫を亡くしたが忍として才がなく、それを大変に思った扉間が雇ったらしい。
彼女には少しだけ壁を感じたが、うちはと千手の関係を考えれば当たり前だ。
雑用でも仕事を振ってくれるだけでありがたい。
元より、うちはの人間の数が少ない。そのため、イドラは頭領の妹、おひいさんなんて呼ばれても当たり前のように家事も出来る。
「米はもう大丈夫ですかね?」
「はい、後は蒸すだけで大丈夫です!」
「なら、後は私たちがしておくので、うちはの頭領と、あと、うちはの人間を起こしてきて欲しいんですが。」
それにイドラは頷いた。
兄であるうちはマダラはイドラにはひどく優しい。ただ、千手の人間からすれば悪魔のように感じるだろう。
うちはの人間も、警戒心が高いために愛想がない。彼女らからすれば近寄りがたいだろう。
「扉間様も起こしてきてください。」
それにイドラは慌てて廚番に頼み込んだ。
「あ、あの!扉間様の朝食はお部屋に直接運ぶかもしれないのですが。」
「え、どうしてですか?」
「扉間様、昨日、私がずっと離さなかったせいで、ろくに眠られていないようで。起きられなかったら、兄様と柱間様には私が説明しますので。」
それに廚番の人間達は目を見開き、思わず漏らしそうになった声をなんとかかみ殺した。
ちらりと見た、その女。
女にしては背は高い方だが、元より体格の良い扉間や柱間に比べれば圧倒的に華奢だ。
そんなイドラは肌つやもよく、どう見ても体力は万全だ。
イドラは己の発言に欠片だって他意は無かった。というよりも、イドラにとって、扉間へのイメージは夢の中で見た卑劣様のイメージが先行している。
そのために、イドラは素直に、酷い話だが扉間には性欲など殆ど無いのだろうなあと思い込んでいた。
そのために、イドラは自分の貞操の危機があったなどとつゆほども考えていなかった。ただ、神経質な人だから他人の体温が気になって眠れなかったのだろうとしか思っていなかった。
そのために、他の人間も同じだろうと思い込んでいた。
ところがどっこい、命のやりとりをする戦場に繰り出す男にそういった欲がないなどということなどない。
抑制をして、時と場合を考えられるだけでやることはやっているのだ。
(え、待って、まさかのそっちが主導なの?)
(扉間様、そういう趣味だったの!?あ、だから、あんなに女っ気なかったのか。)
(確かに、あの人の性格で女主導がいいのは・・・)
(いや、それよりもこのおひいさんのほうが積極的だから、とか?)
(でも、扉間様の性格からして、それを赦す?)
「無駄口!」
イドラの発言に固まっていた廚番を束ねている女は聞こえてきた会話にそう言った。それに女達は慌てて口を閉じた。
「わ、わかりました。」
「はい、お願いします。」
イドラは深々と頭を下げて、その場から出て行った。その後、にわかに女達はかしましく騒ぎ始める。
「え、待って!本当!?」
「・・・・でも、嘘かもしれないわよ?」
一人の女の発言に皆、ふむと互いの顔を見合わせた。
女達はイドラと扉間のそれぞれに関しては確かに聞いている。けれど、今までなんだかんだで扉間の周りの世話をしていた女達からすれば懐疑的だった。
扉間は本当に嘘をついていたのか?
扉間という男がどれほど仕事人間なのか、皆が皆知るところだ。一度、彼と関係を持ちたかった女が閨に忍び込んだときなど、切れた扉間が水遁で押し流したのは語られるところだ。
そんな彼が、うちはの女に現を抜かすか?
もちろん、信じている者と信じていない者では分かれている。ただ、皆、おひいさんなんて呼ばれているが、女の手は働く者の手であった。
そうして、毒などを警戒して監視も行ったが、特に気になるようなこともない。千手の料理の味付けなどを必死に覚えようとしていたぐらいだ。
「ほら、無駄口叩かない!」
「でも、どう思います?」
そんなことを聞かれた廚番の束ね役は肩をすくめた。
「さあね。でも、あのおひいさんが嫁いでくるのは決まってるでしょう。それに。」
廚番は女のことを思い出す。それが、何かを企んでいるとはとんと思えなかったのだ。
イドラは途中の井戸で水を汲み、そうして、手ぬぐいを抱えて廊下を歩いていた。
ひとまず、兄と柱間、そうして護衛に付いてきたうちはの人間を起こし、朝食の準備が出来たことを伝えた。
そうして、できるだけ寝て貰うために最後に回した扉間の部屋に向かっていた。おそらく、眠いだろうからと、顔を洗うための水を持参した。
「扉間様?」
恐る恐る声をかけて障子を開けるとそこには隈の目立つ据わった瞳をした扉間だった。イドラはそれにびびりながら声をかけた。扉間は布団の上であぐらをかいていた。
「・・・朝飯か?」
「は、はい。あの、ご飯、こちらに運びましょうか?」
「うちはの人間がいるんだ、そんなことはできん。」
「そうですか。なら、顔だけでも拭きますか?」
差し出されたそれに扉間は気が利くと頷いた。冷たい水で顔を洗えば、少しだけ頭がすっきりした。差し出された手ぬぐいで顔を拭いた。
マダラはひとまず、朝食の後にうちはの里に帰ることになっていた。これから里を作るための資金繰りについてや里の草案について持ち帰り、話をすることになっている。
(・・・ともかく、朝食だけ乗りきった後、仮眠を取るか。)
そのまま扉間はマダラと兄が待つ部屋に向かった。それを見送ったイドラはともかく布団だけは畳んでおくかと体を動かしたときだ。
がたん!
持っていた小さなタライをひっくり返し、布団の上に水をぶちまけてしまった。
(みゃあああああああああああああああ!?)
焦りすぎて意味のわからない声を上げながら、イドラは急いで布団と洗濯予定の寝間着を抱えて走り出した。
幸い、タライの水はそこまで量は無く、ほんのりと濡れるぐらいでしかない。
(どうしよ!?扉間様の布団がびしゃびしゃに!)
そこで厨の束ね役が廊下の向こうから歩いてくるのが見えた。それにイドラは彼女に飛びつくように駆け寄った。
「あ、あの!すみません!」
「どうしました?」
「あ、あの、これ・・・・」
イドラは己の犯した幼子のような失態が恥ずかしく、抱えた布団と、それと共に持ってきたために濡れてしまった寝間着を見せた。
束ね役は固まった。もう、見事に固まった。
その、びしょびしょの布団と寝間着に。
え、待って、これ完全にそれでは?事後のそれでは?
今まで見たことの無い扉間の失態というべきそれに頭をフル回転させた。
「す、すみません。これ、どうしましょうか?」
「あー、えっと、そうね!」
声がうわずった。何か、見てはいけないものを見てしまったかのような感覚だった。
「あの、私が後で処理しますから!ひとまず、どこに置いておけば?」
「そ、れなら屋敷の後ろに干しておけば、誰にも見つからないかと!」
「は、はい!わかりました!あの、出来れば、他の方には秘密に・・・・」
「そうですね、恥ずかしいですものね。」
イドラは慌てて言われた方向に走って行く。それを見ながら、束ね役はすごいものを見てしまった気分だった。
えー、なんですか。女になんて興味ありませんって顔して、やることやってるんじゃないの。なるほど、本命には積極的なタイプですか?
そんなことを考えたとき、廚での話を思い出した。
いいや、実際の所、あのたおやかそうな女が主導しているのだろうか?
が、それをあの扉間が受け入れている。
(思った以上に、どはまりしてるわね、扉間様。)
けれど、廚の女はにんまりと笑った。正直に言えば、非常に愉快だった。
かの男、泣かした女は数知れず、どれだけの女が扉間の冷たい態度に泣いたことか。
その男が一人の女にどはまりしている。その状態が、愉快で愉快でたまらない。
(忍の一族として危うい?)
なるほど、確かにそうだ。けれど、その女の様子はどうも、嘘など無いようで。何よりも、自分よりも遙かに頭の良い扉間がそこまで嵌まっているのだから、自分にはどうしようもない気がする。
けれど、散々に台所でこき使ったお姫様はどこまでも自分に対して真摯に振る舞おうとしていた。
それならば、少しぐらいは様子見しておく方が良いだろう。
事実などこれっぽっちも存在しない。どこまでも、真実しか話していないために扉間はとんでもない性癖が密かに広がっていることなど知らずに、むぐむぐと食事をしていた。
(なあ。)
(ああ・・・・)
眠さのあまりぼんやりとしている扉間の世話をせっせとイドラがしていた。それを、千手柱間とうちはマダラは興味津々で見ていた。
明らかに寝不足らしい扉間と、元気なイドラ。それを見ていたマダラと柱間は察した。
((扉間、お前/お主、昨日そんなに我慢したのか。))
二人は、もう、それはそれはなっま暖かい目で扉間を見た。
柱間もマダラも、男だ。そういった欲に対してある程度は理解している。同じ部屋で寝たのは知っていたが、そんなに寝られなくなるほど我慢をしたのか。
柱間は扉間の健気さに目をうるうるさせた。マダラもまた、自分の言いつけを守ってそんなにも我慢したらしい扉間への態度を少し軟化させようかと思う。
我慢していたのは事実なのだが、そこに愛はない。どこまでも扉間の意地だけが鎮座しているのだ。
「扉間様、食欲が無いのなら、お汁だけ飲まれますか?」
「・・・ああ、頼む。」
同じ屋敷内で、百八十度違う疑惑が浮かび上がっていることなど知らない扉間は眠気と戦いながら朝を過ごした。
扉間は慌てて起き上がった。
朝にマダラを見送り、何かあれば飛んでくるからと言うマダラをなだめる柱間とイドラを見た。
てっきり、自分に突っかかってくるかと思ったが、彼は扉間にはさほど構わず帰った。それはただ単に昨夜必死に我慢した扉間への武士の情けならぬ忍の情けをかけたにすぎないのだが。
その後、ともかく、物音などで熟睡はしないだろうと庭に面した部屋で仮眠を取ることにした。けれど、思った以上に寝てしまったのか、太陽が高くなっていることに気づいた。
(まとめる案件があったというのに。)
己を情けなくなりながら、軽く頭を振った。それに、小さな歌が聞こえてきた。どうやら、その歌で眼を覚ましたらしいと気づき、庭を見た。
そこには、掃き掃除をしているらしいイドラがいた。
(・・・千手の子守歌か?うん、違うな。曲は同じだが、歌詞が、違うな。)
扉間は庭に面した廊下に出て、適当な柱に体を預けた。イドラは扉間の存在に気づいていない。
千手の子守歌は、誰かのことを探す歌だ。ずっと、ずっと、追いかけて、あなたがいないという内容だ。
逆にイドラのそれは、弱い誰かを守りたいと歌っている。
弱くて、愛しいお前。お前のことを守ってやろう。どんなことからも、守ってやろう。そのためになら誰よりも強くあろうじゃないか。
そんな歌だ。
曲は同じなのに、歌詞が違うそれを疑問に思いながら、扉間は諸諸たくさんの疲労感でそれをぼんやりと眺めていた。
「え、あ、扉間様!」
ようやく扉間に気づいたらしいイドラはわたわたと慌てる。その様子を見つめて、扉間はため息を吐いた。
いいや、見てみろ、この間抜け面。もう、素朴な仕事大好きって顔だ。これに自分が、人生で一番の脅威に追い込まれてるのだ。
その顔をはっきりと起きた頭で見つめていると、昨夜の柔っこくて温かな感触がまざまざと思い出された。
がん!!
「うえ!?と、扉間様!?」
「気にするな、戒めだ。」
「は、はあ。」
扉間はともかく、イドラに関しては保留にしておくことにした。ともかく、急ぎの仕事を片付けようと、イドラに背を向けた。
「あ、あの!」
「なんだ?」
イドラは廊下まで上がり、扉間を見た。
イドラは心臓をバクバクさせながら扉間を見た。今日はもう、失態だらけで顔から火がでそうなほどだ。けれど、イドラも必死だった。
里の創立の上で、自分たちの結婚は必須だ。けれど、結婚相手の扉間からの印象はどんぞこだろう。だが、彼だっておそらく自分との政略結婚は決してダメなものばかりではないはずだ。
ならば、ならば、せめてこれだけはお願いをしておかねば。
どれだけでも耐え忍ぶ気だ。少しでも信用して貰えれば、せめてゼツのことだけは話したい。
「あ、あの。わ、私のこと、とんでもない奴だと、思われてると思います。でも、で、出来れば、表面的でも夫婦らしく振る舞っていただけないでしょうか?」
扉間は思わず辺りを見回した。幸いなことに辺りに人はいない。また誰かに聞かれて、とんでもねえ勘違いが広がるのを警戒してのことだ。
安心して欲しい、すでにとんでもねえ勘違いは広がっている。
扉間はじっとイドラを見た。
今度は何を考えている?
一貫して、この女が自分との婚姻を望んでいるのは事実なのだろう。だが、何故自分なのか?
扉間は自分にこの悪名を被せておいて何を言っているんだと、嘲笑混じりに女を見た。
「夫婦、らしくな。それで、お前はワシのことが好きだそうだが。いったい、何に惚れたのか、ここで言えるのか?」
なぶるようにそう言えば、イドラはあからさまに焦っているのか、視線をうろうろさせた。
それを扉間は眺めた。
それが女の本性なのか、はたまた違うのか。
「だいたい、夫婦らしいとはどんなことだ?是非とも教えてほしいものだな。」
すでに夫婦らしいなんてもの高らかに飛び越えた誤解をされている自分に何を望むのか。
そんな扉間の思考など知るよしも無いイドラは必死に、頭を働かせた。
残念ながら、イドラには扉間がどんな人間かなんて知るよしも無い。あの夢で知り得たことについてはあまり話せない。
イドラは必死に、好ましく思えそうな部分を上げていく。
「え、えっと。優秀な方ですし。」
「・・・そうだな、お前の同胞にもそうそう負けんかったさ。」
がん!
「いつだって、冷静で。」
「冷血漢などとも言われるが。」
がん!
「家族思いで!」
「確かに、貴様よりも兄者のほうが大事だ。」
がん!
「お、男前で。」
「誰にでも言えるな。」
がん!
何かを言うたびにイドラは頭の上に重しが振ってくるような感覚がした。冷たい、ひたすらに冷たい。
正論と必要なことしかしない彼にしては皮肉に塗れたそれに、イドラは泣きたくなった。
まあ、そんな態度をされても仕方が無いことをしたのだが。
ちらりと見た男は自分のことを冷たい目で見下ろしていた。絶対零度の、その瞳。自分の事なんて、欠片だって思っていない目。
けれど、その瞳に傷つくことは無かった。その目に、イドラは、ひどく、安心してしまった。
イドラは無意識のうちに、口を開いた。
そうだ、彼を好きになる理由は、あるにはある。うちはで生まれ、育った彼女は、誰にも言えない、理想の結婚相手の条件があった。
イドラは笑った。扉間はそれに何か、驚いた。今までの怯えて、おどおどしていた態度なんて忘れて、まるで花のようにイドラは微笑んだのだ。
「あなたは、私が死んでもきっと、泣かずに前を向いていかれるだろうから。」
だから、好きになりました。
その言葉に、その、予想だにしないそれに思わず固まってしまった。
何を笑う、何を、そんなことを言って笑うのだ?
それさえも、この女の企みごとの一つなのか?これは、嘘なのか?
ただ、ただ、笑いながら言うことでは無いはずだ。黙り込んだ扉間に、イドラは呆れられただろうかとしょげながら、夫婦らしいそれについて考えた。
そこで、ああと、思いつく。
「扉間様!」
「あ、ああ。」
驚きで固まっていた中で呼ばれたそれにイドラを見ると、彼女は扉間に背伸びをして近づいた。
ほっぺたに、柔らかくて、温かな感触があった。
は?
何をされたのか、理解できなかった。いや、わかった。
え、お前、夫婦らしい仕草がほっぺたへのチューなの?
かきんと固まった扉間に、イドラは、子どもっぽかっただろうかと恥ずかしくなった。
「こ、こんな感じで頑張りますので!えっと、なので!」
ぴょんと、イドラは庭に下り、使っていた箒を持って恥ずかしさを隠すためにか、ぶんぶんと手を振った。
「あ、あの!お仕事頑張ってください!」
扉間は茫然とその背を見送った後、凭れていた柱にごんと頭をぶつけながら、その場にずるずると屈み込んだ。
そうして、顔を手で覆った。
わからない、わからないが、こう、胸にこう、ぎゅんと来た。
それが疑いなのか、呆れなのか、怒りなのか、もう、わからない。ただ、こう、胸にギュンと来た。
(わからん!)
もう、女の本性と目的が何かわからない。なんなのだ、あの生き物は何が計算だ?自分をどうしたいのだ?
ただ、何か、胸に来たその感触の正体がわからずに、扉間はそこに蹲っていた。