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Even G1 ファーストインプレッション

昨日,待ちに待った Even G1 が届いた.Even G1 は簡単に言うとドラゴンボールのスカウターみたいなメガネだ.

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結論から言うと,このプロダクトは革命だ. iPhone が登場した時のような,大きな変化の始まりを感じさせる.この記事では,そのファーストインプレッションを,完全に自己中心的に率直にレビューする.

開封とファーストタッチ:Apple 並みの品質

パッケージを開けた瞬間から,このプロダクトの本気度が伝わってきた.同梱物には充電機能付きケース,USB-C ケーブル,クリーニングクロスが含まれており,Apple 製品を彷彿とさせる丁寧な梱包だった.

スマートフォンとのペアリングは驚くほどシンプル.専用アプリ「Even」をダウンロードし,Bluetooth 接続するだけで完了した.初期設定から使用開始まで約 10 分.技術に不慣れな人でも迷うことはないだろう.

基本情報

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  • 価格: 本体 599 ドル + 送料 15 ドル = 約 91,598 円

  • 度付きレンズ: 追加 149 ドル

  • クリップオンサングラス: 100 ドル(屋外では必須レベル).買うなら専用のケースも購入を勧める

  • 購入方法: 2025 年 7 月現在,日本での正規販売はなし.公式サイトから個人輸入

  • 技適: 取得済み(Ray-Ban Meta のような特例申請は不要)

  • 言語: 日本語表示・音声入力対応,ただし日本語サポートなし

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装着の瞬間:「普通のメガネ」の完成度

結論から言うと,ほぼ普通のメガネだ.

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フレームはマグネシウム合金に砂岩コーティング,テンプルはチタン合金を採用し非常に軽量.普段からメガネをかけている人間にとっては,一日中装着していても全く気にならないレベルだ.実際,今日一日中イベントで着けていたが,誰からも AR グラスだと指摘されることはなく,そもそもメガネを替えたことすら気づかれなかった.

デザインも非常に洗練されている.厳ついガジェット感はなく,よく見ればテンプル(つる)が少し太いかな,と感じる程度.これは「隠す」デザインではなく,「溶け込む」デザインだ.今までの生活を変えることなくヌルッと溶け込む

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ディスプレイの表示については,公式の動画を見るのが一番分かりやすいだろう.購入者として言えるのは,動画に誇張はないということだ.

最初に体験した「神機能」:リアルタイム翻訳

これは本当に「神機能」と言っていい.

TED の専門的なトークから友人の日常会話まで,目の前にほぼ完璧な字幕が浮かび上がる.翻訳精度は割と高くて,会話の内容を間違っていると感じることはなかった.これは単なる便利機能ではなく,言語の壁そのものを過去にする体験だ.

実際にアメリカの友人と話して使ってみたが,これは想像以上だった.リスニングが完璧になるだけで,これほどまでに気が楽になるとは.今までは聞き逃さないようにという緊張感が常にあったが,Even G1 を使えば日本語の字幕と原文が表示できる.まっすぐ見てるときは翻訳が表示され,上を見ると文字起こしの原文に切り替わる.聞き返す必要すらない,答えは常に目の前にあるのだ.全ての会話に字幕があるべきではないか? と本気で思うほどの安心感.

基本的に目の前に緑の文字が透過して表示されるが,集中して見なければ邪魔にはならない.「視界にあるが認識していない」という感覚だ.そして,ふと「今なんて言ったかな?」と意識を向ければ,そこに正解が書いてある.

ただし,完全なリアルタイムではなく,数秒から十数秒の遅延があることは理解しておくべきだろう.

対象言語を変更する際にはスマホでの操作が必須なのでめんどくさいが,ぶっちゃけ英語以外自分は使わないと思うのでそんな困っていない.完全に知らない言語で使うときは多少の良さを感じられるだろうが,むしろ翻訳の粗とかが目立ってしまうとも思う.なので齧った言語の補助として使うと「あっ聞き逃した!わからない…おっ!書いてある!!」みたいに補助された時が明確なので,「助けられた!よかったあ!」みたいな認識的な良さ良さがが底上げされてる感じがする.


日常を変える「クイックノート」:思いついた瞬間を逃さない

右側のタッチバーを長押ししながら話すだけで,音声がテキストメモになる.これは本当に革命的だ.

買い物リストの作成から思いついたアイデアの記録まで,即座にメモできる.タスク関連の内容なら自動で箇条書きに変換され,視線を上げた時に表示される.私は「次は何をやるんだっけ」と無意識に上を見る癖があるのだが,その瞬間にタスクが表示されるのは,あまりに合理的で感動的ですらある.

テキトーにタスクを話すと箇条書きに整理してくれるのが本当に助かっている.クイックノートは AI によっていい感じに整理される一方,単純な文字起こし機能もあるが,個人的にはクイックノートの方が断然いい.

ヘッドアップディスプレイ:Apple Watch を超える体験

タスクの合間に「次は何だっけ?」と考える無駄がなくなる.視線を少し動かすだけで,タスクリストや通知を即座に確認できるからだ.日本語は中華フォントだがちゃんと表示されるぞ.

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スマートフォンに目を落とすワンクッションがなくなるだけで,ここまで集中力が維持されるのかと驚いた.これは Apple Watch の役割を完全に代替しうる,思考を止めないためのツールだ.

時間を確認するために腕を上げる必要すらない.視線を少し上にやるだけで,今日のタスク,ニュース,通知,日付,天気,気温といった必要な情報が全て視界に飛び込んでくる.

このタスクの表示量も絶妙だ.意図していないだろうがデバイスの制約として一度に表示されるのは 4 行,つまり 4 タスクまで.一見不便に思えるが,これが集中力を維持する上で福音となる.優先度の高い 4 つのタスクに絞られることで,「これを終えるまではリストを更新しない」という良い制約が生まれ,結果的に作業効率が向上してるように感じる.

意外な副産物:姿勢改善とナビゲーション

これは予期せぬ発見だったが,Even G1 は猫背対策にもなる.ヘッドアップディスプレイは,正しい姿勢で少し上を向くことを前提に設計されている.そのため,自分が猫背になっていると,ディスプレイを見るために不自然に顔を上げる形になり,「今,姿勢が悪いな」と即座に気づくことができるのだ.

マップ機能は目的地の設定がやや面倒だが,一度使ってみると良い体験だ.実際にこれを使って大学まで行ってみたが,まっすぐ見ているときには視界の左側に行くべき方向の矢印が表示され,ミニマップが右側に表示される.上を向くと全体マップが表示される.ゲームのミニマップみたいで楽しい.ちなみに音声ガイドはスマホから爆音で流れる可能性があるので注意しよう.

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驚異のバッテリー持ち

スペック通り,13 時間使用してバッテリーは 100%から 65%程度まで減少した.ケースが予備バッテリーの役割を果たすが,一日中使う分にはほぼ不要だろう.画像は帰宅して充電につないだ時点だ.

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この点で Ray-Ban Meta との違いは明確だ.Ray-Ban Meta が単体で 4 時間,ケース込みで 36 時間なのに対し,Even G1 は 1 日以上の連続使用が可能.これは,カメラやスピーカーを搭載しないミニマリストアプローチの恩恵だろう.

ただ,体感としてスマートフォンのバッテリー消費が早い.明らかに Bluetooth 通信で消費しているようだ.実際にiPhone 15 Pro(電池状態92%でイベントに出てた際の様子だ.8:00くらいに家を出て7時間くらいで0%近い)

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不満を挙げるとすれば,ヘッドアップディスプレイに本体のバッテリー残量が表示されないことだ.しかし,これだけバッテリーが持つのだから,日常的に残量をチェックする必要はない,という開発者の思想の表れなのかもしれない.

現実的な制約と限界

完璧な製品ではない.タッチコントロールがテンプルの先端にあるため,長い髪の人は操作しづらく,反応も時々鈍い.Bluetooth 接続が時々不安定になることもある.

テレプロンプター機能は結構難しい.スクロールするのにテンプルを触るから不自然だし,自動スクロールもタイミングが合わない.指輪型デバイスとかで操作できる連携があると魅力的だろう.Halliday AI Glasses という製品はこういうアプローチだ.

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Halliday AI Glasses

サイレントモードは右のテンプルを 3 回タップで非通知モードになる.上を見てもダッシュボードも出ない.同じ操作で解除もできる.しかし反応しづらいことも多い..

未来への確信:スマートグラスの時代

イノベーションの浸透は常に連続的だ.時計がスマートウォッチに進化したように,メガネがスマートグラスに進化するのは必然だと確信している.

Even G1 は,その未来を確信させてくれるプロダクトだ.現在の「おしゃれならコンタクト」という価値観は,今年を境に終わりを迎えるかもしれない.スマートグラスがもたらす圧倒的な利便性が,「ダサい」という印象を凌駕するからだ.

これは,かつて iPhone 3GS が登場した時に起きたことと似ている.当初はずんぐりした異質な存在だったが,その革新的な機能が社会に浸透するにつれ,人々は「流行っているからダサくない」と自らを合理化し,いつしか洗練されたデザインの象徴となったのだ.

10万円の価値があるか

Even G1 はまだ完璧な製品ではない.ディスプレイは単色で,完全な AR 体験とは言えないし,多くの機能がスマホアプリに依存する点も改善の余地がある.

しかし,このプロダクトは「勘所」を正確に掴んでいる.不要なスピーカーや高性能カメラを削ぎ落とし,本質的な価値にリソースを集中させる.AR グラスの Minimum Viable Product(実用最小限の製品)とは何か,その答えを華麗に示してくれている.

もちろん現在の 10 万円の体験としては完成度に劣る部分もあり,この体験に 10 万円を出せないという感覚も理解できる.間違いなく面白いプロダクトではあるが,他人には手放しでは勧めにくい.

少なくとも実用的なことだけで10万円の価値があるかというと人を選ぶだろう.基本的にはメガネにApple Watchが統合されたという感じだ.Apple Watchが3,4万円だと考えると割高であることは頷ける.

しかしエキサイティングなプロダクトという事実にお金を払えるという方にこそおすすめする.今 1 番近い未来を,私たち一般庶民レベルでそれを体験できるのだ.数多あるARグラスの中でも流通にちゃんと乗り,アプリが完成されていて,技適も通っていて実用的というものは少ないのだ.

Apple Watchでいいじゃん?

まあ裸眼のあなたにとってはそうかもしれない.しかし私は普段からメガネをつけているのだ.この時点で少し考えが異なってくる.

まずあなたは「通知をスマホなしで見たい」と思った時の選択肢が2つある.「新しいデバイスを持つ」という選択の中にApple WatchとEven G1がある・

ではメガネを普段からかけている人はどうだろう.Apple Watchという新しいデバイスを持つという面倒なことではなく,賢いメガネにするという方法があるのだ.当然そちらの方が新しいデバイスを持つより楽だ.

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デバイスの数とは足枷の数だ.

Ray-Ban Metaは?

Even G1は「Ray-Ban Meta と比較して勧められない」という意見もある.私はこれは少し違うと思っていて,Ray-Ban MetaはAI Glassesだ.見えない時点でAR Glassesではない.そしてこれらは似ているがまったく異なる.今までの視覚にオーバーレイで情報を追加するというのは,AirPodsでパススルーで音楽を聴きながら会話ができるようなプラスの体験だ.Ray-Ban Metaは今までの生活に対しての加算ではなく,基本的にはスワップだ.メガネでSiriが呼び出せてカメラ撮影ができて音楽が聴ける.これは今までの体験を統合しているだけだ.オーバーレイの価値を付与しない.そういう意味では比較はナンセンスだ.

未来の始まり

Even G1を「道具ではなくおもちゃ」として見る向きもあるが,実際に使ってみると「機能的な道具」として日常使いに耐えうる設計になっているし,そのためにカメラなどを削いだというような設計思想も節々で私は感じる.

重要なのは,この大きな変化がすでに始まっているという事実だ.Even G1 はその狼煙であり,私たちの日常を,そして世界を根底から変える可能性を秘めている.来年にはコンタクトの方がダサいという時代が来るのだ


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Even G1 ファーストインプレッション|Naoki |電電猫猫
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