広島市は今日6日、被爆80年を迎える。
1945年(昭20)の同日、午前8時15分。米国によって人類史上初の原子爆弾が投下された。3日後の9日午前11時2分には長崎市。そこで18歳まで育ち、プロ選手や指導者としては広島で長く生活したサッカー日本代表の森保一監督(56)が、節目に平和への思いを寄せた。
80年前は、父洋記さんが長崎市郊外で爆風にさらされた。世界に2つだけの原爆投下地で人生の大半を過ごした被爆2世。意識は自然と強まる。「日」だけでなく「時刻」まで国民に忘れてほしくない、と願い続けてきた。「平和だからこそ、自分の好きなことができる、自分の好きな時間の使い方ができる、好きな選択ができるのかな」。安定と平穏を享受する現代に生きる実感を、かみしめる。
一方で地球上から戦争はなくならない。代表監督として世界中を飛び回る立場で、心がけることがある。
「1人1人から日々の争いをなくしていき、その思いを、時間をかけて多くの人と共有していくことが、戦争をなくしていくことにもつながっていくと思う。普段から相手を認める、尊重する、譲る、を体現していきたいと思っています」
211の国と地域で愛されるサッカー界から発信する。「同じルールの中で尊重しながら戦う競技。国と国、人と人、違う価値観をつなぐことは、平和にもつながると信じています」。広島、長崎での式典にも両日、参列する。【佐藤成】