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松島氏ら、東大に情報開示請求 琉球人遺骨を保管か 支援者と連携、訴訟も視野に
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琉球新報朝刊
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沖縄から研究目的で持ち出された遺骨が東京大にもあったと文献資料などから明らかになったとして、松島泰勝龍谷大教授らが返還を求める運動を始めた。保管していた遺骨を今年5月までに沖縄側に移管した台湾大、京都大のほかにも沖縄の遺骨を保管している大学がある可能性が、改めて示された。
東大、京大をはじめとした戦前の旧帝国大学を前身とする大学などには、人類学者らが国内外で収集した先住民族の遺骨が保管されていることが明らかになっている。
海外では研究目的で持ち出された遺骨の返還が進んでいる。国内でもアイヌ民族の遺骨が相次いで地元の受け皿団体に返還された。東大、京大、国立科学博物館は今年6月、オーストラリア先住民族の遺骨10体を同国側に返還している。
松島教授は、京大に遺骨返還を求めた琉球遺骨返還請求訴訟の原告団長を務めていた。今回、東大へ情報開示を請求したことについて「現在も遺骨が保管されている可能性が高い」と指摘。開示については「琉球人『沖縄人』の人骨標本番号が記された東大法人文書の全て」との名目で請求した。「来月にも情報開示で東大は何らかの決定をするとしているが、総務省の判断もあるとしており、不開示の可能性もある」としている。
都内で琉球人遺骨返還を求める会関東(外間三枝子共同代表ら)も結成、東大生らで構成する東大遺骨返還プロジェクトとも連携し、国会議員を通じた保存状況の情報開示や要望も波状的に行って、返還を求めていく考えだ。
京大との経緯も踏まえ、返還訴訟の提起も念頭にあるという。
(斎藤学、宮城隆尋)
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