中島みゆき「ファイト!」に静まった早朝のバス 広陵の夏を振り返る

根本快
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 夏の甲子園に2年連続で出場した広島代表の広陵は、昨夏と同じ3回戦で涙をのんだ。初戦の熊本工(熊本)との2回戦は2―1でものにしたが、次戦の東海大相模(神奈川)戦は1―8で敗れた。初の全国制覇の夢は、持ち越しとなった。

 16日午前5時、大阪府泉佐野市のホテル前には、バスに乗り込む広陵の選手らの姿があった。宿泊先のホテルから、兵庫県西宮市阪神甲子園球場まで車で約1時間。東海大相模との一戦を午前8時に控えていた。

 動き始めたバスの車内に、あの名曲が流れた。

 中島みゆきの「ファイト!」。夏の全国制覇2回を誇る強豪との対戦を前に、選手を鼓舞しようと責任教師の中井惇一さん(29)が選曲した。

 選手たちは言葉を発さず、静かに聴き入った。眠気から目を覚ますと、気合を入れ直していた。

 広陵は4日の組み合わせ抽選会で、初戦の2回戦、3回戦とも、午前8時開始の第1試合のくじを引いた。以降、選手たちは午前6時より前に起床し、体を慣らしてきた。

 広島では寮生活を送るが、大阪入り後は、ホテルの外で食事をとることもあった。近くのファミリーレストラン「サイゼリヤ」で食事した選手は「イカ墨のパスタとピザをいただきました」。報告を受けた中井哲之監督は、目を細めていた。

 8強入りをかけた東海大相模との試合は、二回に1点を先行するも、逆転されて六回までに7点差をつけられる厳しい展開となった。それでも、七回に継投した堀田昂佑投手(2年)は3回を安打1本に抑えた。最終回には、三塁手・土居湊大(そうた)選手(3年)が強い打球に飛びつく好守を見せるなど、最後まで諦めない姿勢を見せた。

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この記事を書いた人
根本快
神戸総局|事件・司法担当
専門・関心分野
事件、政治資金