ポケットモンスター チームオブブルース


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作:局務事通交ピルア
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第30話


 

「いやぁ、無事に全員5回戦に勝ち進むことが出来てなによりじゃ」

 

 4回戦を終えてポケモンセンターでポケモンを回復させていればサトシの試合が終わったのかオーキド博士とママさんとサトシ一行が現れた。サトシが無事に勝つことが出来たのを我が事の様にオーキド博士は喜んでいる。

 

「全員って事は、エンザンも勝てたのか?」

 

「当然だろう」

 

 全員に勝てたことに関してサトシは疑問を抱いている。

 

 シゲルの試合は見ていたから知っているが、エンザンの試合はまともに見ていない。エンザンは当然勝てている、だからオーキド博士がそういうことを言っている。

 

 

サトシとはぶつかった事が無いからな。

 

 

 旅の途中に何度かサトシとは顔を合わせているもののまともにバトルしていない。

 

 こっちは原作知識でサトシの実力を知っている、しかしサトシは自身の情報を全くと言って知らない。コレを不公平だとはエンザンは嘆かない。転生者なんだからコレぐらいのアドバンテージはあってもおかしくないし、調べようと思えば何時でも調べる事が出来たるのでその努力をサトシが怠っていると認識している。

 

「残り16名か……あっという間だったな」

 

「ポケモンリーグとはその様に出来ている」

 

 エンザン、シゲル、サトシ、ヒロシを含めて残り16名だった。

 

 大会開始の時は100人以上居たトレーナー達もあっという間に16名、その16名の中に自分は居るのだと認識してもエンザンはあまりピンと来ていない。激戦を繰り広げているというのには自覚はあるのだが、ホントに負けてはいけないところでの敗北をまだ知らない。

 

 ベスト16に対して違和感を感じているが、ポケモンリーグはそういう風に出来ているのだとオーキド博士に言われればエンザンは少し納得をする。

 

「お預かりになったポケモンは皆、元気になりました!」

 

「ありがとうございます」

 

 エンザンはポケモンの回復を終えた。

 

 負けたらその時点で終わる大会であり変なところで緩みたくないのだとエンザンはサトシ一行と共にしない。彼等と居れば厄介事に巻き込まれるのは勿論のこと、どうしても気が緩んでしまう。

 

 4回戦は全て終わった、5回戦からはセキエイスタジアムでのバトルだ。

 

 5回戦だけは手持ちが3体だけだが準々決勝からはフルバトルになる、エンザンはフルバトルの経験が無い。4回戦の相手が相手だけにここからはとても苦戦する、Zワザは勿論のことメガリザードンを解禁するつもりだ。

 

『カントーリーグ・セキエイ大会に出場選手の皆様に連絡を申し上げます!ベスト16にまで残った優秀なエリートトレーナーの皆様は直ちに』

 

「…………マジか……」

 

 翌日は休みであり、準々決勝から家族が来ることになっている。

 

 それは遠回しに準々決勝以上に勝ち進めよという家族からの威圧であるが、エンザンはそれに動じない。そもそもで自分は優勝するためにカントーリーグに来ているのだからと思っていれば選挙の演説カーの様な車がノロノロと走っていた。

 

 ベスト16にまで勝ち進んでいるトレーナーや負けてしまったトレーナー達にポケモンのチェックを呼びかける。そんな事はカントーリーグの出場登録をした時点で終わっているのに、なにを今更な話。この話には裏があるのをエンザンは知っている。だからこそ、何時もの冷静さを失った。

 

 

ちゃんと逮捕したのに、もう出てきたのか。

 

 

 何時ものロケット団ことムサシ、コジロウ、ニャース。余計な事をさせないのだとエンザンはしっかりと逮捕したのだがあっさりと刑務所から出てきた。金を払っての正規の手続きというか裏取引でなくシンプルな脱獄、ホントになんで出てこれるんだと思ったがコレも一種のギャグ補正と言えばそれで終わりである。

 

「さぁさぁ、皆様」

 

「ポケモンをチェックしないといけないんでさっさとモンスターボールを」

 

「……そんな甘い手に引っかかると思うな!バタフリー、サイコキネシスだ!」

 

「ニャ、ニャアアア!?」

 

「あ!ロケット団!!」

 

 ロケット団のあまりにも姑息な手に呆れながらもエンザンはバタフリーを出した。

 

 バタフリーのサイコキネシスでガッチリと動きを封じており、帽子を奪えばニャースが、ムサシが、コジロウが素顔を現す。ここでやっとサトシがロケット団の罠であったことを理解するのだがエンザンは気にせずにジュンサーさんや大会実行委員が来るのを待って無事にロケット団が逮捕された。

 

「まさかロケット団が現れるだなんて……エンザン、よく見抜けたね」

 

「見抜けたもなにも、おかしいだろう。ポケモンの登録は出場登録の時点で終わっているんだ」

 

 危うくモンスターボールを奪われる立場にあったヒロシはエンザンがよくロケット団だと見抜いたことを褒めるがエンザンはむしろなんで見抜けないのかを疑問に思っている。今さらポケモンの出場登録を求められたとしても意味は無いしおかしい。ヒロシもそれを指摘されれば確かにと納得をする。

 

「エンザン、ヒロシと知り合いなのか?」

 

「ジムめぐりをしている時にな……悪いが失礼させてもらう」

 

 ヒロシと顔見知りな関係性であることをサトシは意外そうにしているので簡潔に述べる。あくまでも知り合いという関係性を崩さないでおり、エンザンはモンスターボールを盗られなかったので盗られたモンスターボールがどれが誰なのかに関してはしない。

 

「こちらブルース、カントーリーグにロケット団が紛れ込んだ。ファイヤーの聖火を盗もうとした事を考慮し、ポケモンリーグの警備強化を願う」

 

 

純粋な実力の負け云々ならばともかく、ああいう横槍は要らない。

 

 

 エンザンは国際警察に連絡を入れる。

 

 この世界での一大イベントであるポケモンリーグに国際的な悪の組織であるロケット団が深く関与した。出場選手のポケモンを盗もうとしたのは結構危険な事であるので警備の強化を願う。

 

「尚、実行犯のロケット団員のコジロウだが捜索願いが出されている大富豪の子息な模様。一応は通報はしておいてください」

 

 ついでだからコジロウについても通報をしておく。

 

 家の厄介な事が嫌だから家を捨てているコジロウだが、家族は必死になって探している。通報することでムサシ似の許嫁が現れるだろうがそんな事は知ったことではない。悪事を働いているのならばそれ相応の事をしないといけないとエンザンは通報をすれば、ポケモンリーグの警備を今後強化すると伝えられた。

 

「これだけやってダメならば意味は無いだろうな」

 

 自分なりにやれそうな事を色々とやってみるが、これでもロケット団が介入して原作通りの結果になってしまうのならば嫌な方向に運命力が動いている。

 

 翌日にベスト16の猛者達が集まる。今までは次の対戦相手が誰なのか不透明な状態だったがここからは違う。巨大な水槽が用意されており、その中にトーナメントの何処に入るのかが書かれているコイキングが入っている。

 

「Aー8か……」

 

 最初にコイキングを釣ったのはシゲルだった。

 

 Aブロックの4試合目、Aー8のコイキングを釣り上げた。シゲルが釣ったのならば今度は自分の番だとエンザンは釣り竿を手にしてコイキングを釣り上げた。

 

「A−2です」

 

 自分のコイキングはA−2,1回戦からシゲルと当たると言う事は無かった。

 

 他のベスト16なトレーナー達もコイキングを釣り上げる。

 

「あ……」

 

「僕達だね……」

 

 当然、その中にはサトシとヒロシも入っている。何時の間にか仲良くなっている2人は同時にコイキングを釣り上げた。そしてA−3、A−4とサトシとヒロシは釣り上げた。

 

 まさかいきなり対戦をするのかと思っていなかったサトシとヒロシ、互いに互いを見つめ合う。

 

「サトシ、君とは友達だけど勝負は勝負だ」

 

「ああ、絶対に負けないからな!」

 

「ピィ!」

 

「ピカ!」

 

 互いのピカチュウが両頬に電気をビリビリと溜めたりして何時でもバトル出来るぞと燃えている。友達ではあるが勝負になれば話は別、それはそれ、これはこれで割り切っている。

 

「はぁ……参ったね……2人を倒して一番になりたかったんだけどね」

 

「挑もうと思えば何時でも挑めるだろ?」

 

「もう、君は風情ってものを知らないんだから!僕はポケモンリーグで君達を倒したいんだ!」

 

 トーナメントの都合上、どう足掻いてもシゲルはエンザンかサトシのどちらかしか戦えない。バトルならば何時でも引き受けるつもりでいるエンザンだが、シゲルはポケモンリーグと言う舞台で倒したいのだと力説する。

 

「…………足元を掬われるなよ」

 

「君もね」

 

 順当に勝ち進めばエンザンはサトシとシゲルと戦える、ただし先ずは最初の1回戦を勝ち抜かないといけない。それはエンザンだけでなくシゲルも同じでシゲルの場合だと2回勝たないとサトシ、もしくはエンザンと戦う事が出来ない。その試合で星を落とすなと互いに忠告した。

 

『さぁ、カントーリーグの試合も残り僅か!ここからはセキエイスタジアムで全ての試合が行われます!5回戦!トップバッターの選手が入って参りました!』

 

 そんなこんなで翌日、カントーリーグ・セキエイ大会の5回戦が行われる。

 

 サトシがバカな事をしないかと自分でなく他人を構っていたが、エンザンはバトルフィールドに立てば表情を変える。セキエイスタジアムの迫力に飲み込まれたわけでなく、今から自分の試合をするぞと気持ちを切り替えた。

 

「これよりカントーリーグ・セキエイ大会5回戦を行います!使用ポケモンは3体のシングルバトル!」

 

 何時もの様に審判がルールを述べればルーレットが回る。

 

 今回はルーレットが対戦相手のトレーナー、サユリに止まった。サユリの先行からであり、サユリはモンスターボールを手に取った。

 

「いけ、サイドン!」

 

「ドォ!」

 

「……なんの因果か……ドリュウズ、バトルスタート!」

 

「ドゥ!」

 

 ホントならばゲットしたかったがゲット出来なかったサイホーンの進化形であるサイドンが相手だ。もしヒロシが順調に勝ち進めばサイドンを出してくる可能性は高いのでサイドンとは2連戦しないといけない。

 

 エンザンはサイドンに対してドリュウズを出した。

 

 今まで出番が無かったドリュウズはやっと戦えると笑みを浮かべている。

 

「試合開始!」

 

「ドリュウズ、10まんばりきだ!」

 

「サイドン、受け止めて!」

 

 試合開始の宣言がされると同時にエンザンは仕掛ける。

 

 10まんばりきで突撃するドリュウズをサイドンは受け止めようとするがサイドンは大きく弾き飛ばされる。見た目ではドリュウズよりサイドンの方が頑丈そうでパワーを持っていそうだが、ドリュウズの方がパワーが上だった。

 

「まさかここで使うとは思わなかったわ」

 

「っ、それは!」

 

「サイドン!テラスタル!!」

 

 サイドンとの純粋なパワー勝負ではドリュウズが上だと判断したのでサユリは動いた。

 

 このまま行けば普通にサイドンは負ける、交代ではなくテラスタルを使う。頭に噴水がついているのでみずテラスタルだろう。みずテラスタルと言うことは……誘っている。

 

「ドリュウズ、つるぎのまいだ!」

 

「サイドン、テラバースト!」

 

 おそらくは特性がひらいしんの個体ででんきタイプで攻めても意味は無い。

 

 幸いというか今回はでんきタイプのポケモンを外しているので出ないがあのサイドンは地味に厄介だなと感じつつもつるぎのまいを使った。サイドンはテラバーストを放ちドリュウズに当たればドリュウズは苦しそうにするが耐えた。

 

「つのドリルだ!」

 

 テラスタルが相手なのでなにが飛び出てくるか分かったもんじゃない。

 

 さっきのつるぎのまいは無駄になるであろうつのドリルで攻める。ドリュウズはつのドリルをサイドンに当て、サイドンは頭の噴水が消えて倒れた。

 

「サイドン、戦闘不能!ドリュウズの勝ち!」

 

「……誘いに乗ってこなかったわね」

 

「そんな見え透いた誘いに乗るほど俺は軽くはない」

 

「だったらこれはどうかしら?いけ、モルフォン!」

 

「フォウ!」

 

 みずタイプにテラスタルしたのででんきタイプの技で攻めるかと思ったがエンザンは乗ってこなかった。これぐらいは簡単に予測出来ると思っていると2体目のポケモンが出てきた。2体目のポケモンはモルフォン、エンザンは交代はしない。

 

「ドリュウズ、いわなだれだ!」

 

「モルフォン、エナジーボール!!」

 

 相性の上やパワーの上での有利は取れている。

 

 エンザンはいわなだれを指示すればモルフォンの頭上に大量の岩が出現した。モルフォンはそれを回避することはせずにエナジーボールを放てば岩に飲み込まれる。しかしエナジーボールがドリュウズに命中し、ドリュウズは倒れた。

 

「モルフォン、ドリュウズ、両者共に戦闘不能!サユリ選手、最後のポケモンをお願いします!」

 

「頼んだわよ!フシギソウ!」

 

「ソウ!」

 

「ポリゴンZ、バトルスタート!」

 

 サユリの3体目のポケモンはフシギソウ。テラスタルを使っているのでおかしななにかはもう飛んでは来ないとポリゴンZを出した。

 

 

カードはしっかりと使う。

 

 

「いくぞポリゴンZ、ベースははかいこうせんだ!」

 

 そろそろテラスタル等を使ってくるトレーナーが出てきたのでエンザンも本気で行く。

 

 はかいこうせんをベースにしたノーマルタイプのZワザ

 

「ウルトラダッシュアタック!!」

 

 ウルトラダッシュアタックを使う。

 

 フシギソウがなにか厄介な技を持っていようが構わないのだとウルトラダッシュアタックで突撃する。ウルトラダッシュアタックだがはかいこうせんをベースにしているので特殊攻撃に分類されており、ウルトラダッシュアタックをフシギソウは直撃しフィールドの端にまで吹き飛ばされ倒れた。

 

「ソウ……」

 

「フシギソウ、戦闘不能!ポリゴンZの勝ち!よって勝者、マサラタウンのエンザン選手!」

 

 エンザンが温存していたZワザがここで使われる。

 

 今まで出し惜しみをしているだけのものであり、サユリのフシギソウを一撃で倒した。サユリはなにも出来なかったとショックを受ける。エンザンはボールにポリゴンZを戻して軽く一礼をした後に選手控室に戻ればサトシと鉢合わせする。

 

「やったな!エンザン!」

 

「ああ…………次はお前だ」

 

 自分の勝利を喜んでくれるサトシだが、そのサトシは今から試合を行う。次はお前だと期待した言葉をかけるとサトシは笑みを浮かべながらフィールドに向かう。

 

 そこからは一進一退の攻防が繰り広げられた。

 

 ゼニガメvsバタフリーでバタフリーは勝利し、バタフリーに対してサトシはピカチュウを導入し突破したが次に出てきたヒトカゲに苦戦し戦闘不能。最後だと今まで試合に出さずに温存していたリザードンを出した。進化前と進化後のポケモンで大きく実力差があり、かえんほうしゃの一撃で戦闘不能、最後だとヒロシは相棒のピカチュウで挑むがリザードンがレベルが高く、10まんボルトをかえんほうしゃでかき消し、戦闘不能にした。

 

「ヒロシ選手のピカチュウ、戦闘不能!リザードンの勝ち!よって勝者、マサラタウンのサトシ選手!」

 

「やったぜ!!」

 

「グォウ!!」

 

「……リザードンさえ使えれば容易いか……」

 

 原作ではリザードンが言うことを聞かなかったために試合が出来ずに負けた。しかしここではしっかりと言うことを聞いている。ヒロシを前にしリザードンの力で圧倒した。ヒロシも決して弱いトレーナーではないがポケモンが進化していない分、パワーがどうしても足りない。

 

 

リザードンとピカチュウは強いが……他はまだまだか

 

 

 リザードンとピカチュウの強さを間近で見ることが出来たが、他のポケモンのレベルが低い。そんな印象をエンザンは受けた。次からは使用ポケモン6体のフルバトル、3体の時と違って長期戦となりリザードンやピカチュウだけでどうにかなるものではない。

 

 エンザンは要注意なのはリザードンとピカチュウとし、どういう風に攻略するかを考え出した。

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