ポケットモンスター チームオブブルース


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作:局務事通交ピルア
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第23話


 ポニ島に辿り着いたエンザンはクチナシが言っていた祭壇を目指す前にポケモンセンターに立ち寄る。

 

「明らかだな」

 

 クチナシが言っていた祭壇はおそらくはルナアーラとソルガレオを祀る祭壇の事だろう。そこにはカプ・コケコ達アローラの護り神と全員同時に会える。そんな無駄に広大ではないので道は直ぐに分かったが、エンザンは踏み出さなかった。いや、踏み出せなかったが正しいか。

 

 祭壇に続く渓谷なのだが、明らかに危険なダンジョンだとエンザンは直ぐに気付く。人が下手に足を踏み入れれば文字通り命で償わなければならない場所がある。そういう感じの危険なダンジョンと同じであるから装備は万端にしないといけない。手持ちのポケモンをフルにセット。リザードン、スターミー、ゲンガー、サンダース、ドリュウズ、ポリゴンZ。現状エンザンの組めるパーティで最もバランスのいいパーティに編成し、足を踏み入れた。

 

「……手を出さない?」

 

 祭壇に向かって歩いていくのだが道中のポケモン達が自分に気付いている事を気付いたのだが手を出そうとしない。祭壇に向かっているのを気付いているから手を出さないのかと気にしながら……何時でもポケモンと戦えるようにしながらも祭壇に辿り着いた。

 

「護り神は何処に」

 

 カプ・コケコ達がここに居ると聞いたから来たので探すエンザン。

 

 何処に居るのかと探してみれば背後に影が忍び寄った。

 

「コケ!」

 

「テェ!」

 

「ブル!」

 

「レヒ!」

 

「っ、ボールが!」

 

 何時でも出せるようにと握っていたリザードン以外のポケモンが入っているモンスターボールをカプ・コケコ達に盗られた。

 

 カプ・コケコ達はモンスターボールはここだと空中で見せる。リザードンを出せば追いかけれるが、いたずらでこんな事をするポケモン達ではない。だったらまずは目的を果たす。

 

「カプ・コケコ、カプ・テテフ、カプ・ブルル、カプ・レヒレ!スーパー・メガやす跡地に居るミミッキュをゲットしたい!ミミッキュがスーパー・メガやす近隣の主なのは理解している!だがそれでも俺はゲットしたい!俺にチャンスを」

 

 ぬしポケモンであるミミッキュをゲットしたいことを伝えて頭を下げるエンザン。4体の護り神はそれぞれを見れば鳴いた。なんだと思えば技が発動しているわけでもないのにオーラを纏っているジャラランガが現れた。

 

「コイツもぬしか」

 

 目に見えるオーラから伝わるジャラランガの圧倒的な強さ。長閑なアローラにおいて不要とも言える強さ、そしてこの場所から考えてこのジャラランガはミミッキュと同じでぬしポケモンである事が分かった。

 

 カプ・コケコ達4体の護り神は祭壇の四方に分かれた。こちらの方をジッと見てくる。ジャラランガもこちらの方を見てくる。殴りかかっては来ない。

 

 

そういうことか……メガ無しはかなりキツいな。

 

 

「リザードン、バトルスタート!」

 

「グォオオウ!」

 

 四方でこちらを見てくるカプ・コケコ達と戦うつもりがあるが襲ってこないジャラランガ、これから見てなにをしろというのは直ぐに分かった。ぬしポケモンであるジャラランガとリザードンの正真正銘のタイマンだ。ジャラランガに勝てばなんて条件は突きつけられていないがこの感じからして最低でもジャラランガ相手に勝利しないとぬしポケモンのゲットを認めてくれないだろう。

 

 リザードンにリザードナイトを装備させるアイテムを装備させていないのを少し悔やんだ。ここでの修行の間におしゃれなアイテムにキーストーンを入れたいなとか考えていたがメガシンカは一切無い。

 

 600族の中でもボロクソに言われている側の住人であるジャラランガだが、600族に相応しいスペックを持っている。単純に足が遅いというデメリットなんかもあるもののパワーと耐久力は問題は全くと言って無い。フェアリータイプには物凄く弱いものの、それ以外のスペックはとても高い。

 

「リザードン、りゅうのはどう!」

 

「グォウ!」

 

 そんなジャラランガの中でも特に強いぬしジャラランガを相手にしなければならない。まずは先に攻撃だとリザードンにりゅうのはどうを使わせる。りゅうのはどうはジャラランガに命中したがジャラランガは気にすることなくりゅうのまいを使った。

 

「リザードン、エアスラッシュ!」

 

 りゅうのはどうを受けてもピンピンとしているジャラランガはりゅうのまいでパワーアップした。りゅうのはどうが通じていないので違う弱点のタイプをとエアスラッシュを使う。無数の風の刃が出現したがジャラランガは右に左に軽々と回避しある程度間合いを詰めればしんくうはで攻撃した。

 

「っく……」

 

 

この感じ……1体でどうにかするレベルじゃないぞ!

サトシがオレンジリーグで4体を使ってやっと倒したカイリューと同じぐらいのポケモンか!

 

 

 ほんの少し戦っただけだったがエンザンは直ぐにジャラランガとの間にある力の差を感じ取った。自分のポケモン数体で挑んで何とか倒せるレベルのポケモン、それが分かっているからカプ・コケコ達はエンザンからリザードン以外のモンスターボールを奪った。

 

 ぬしポケモンをゲットしたいのであればこのジャラランガをどうにかしてみせよというカプ・コケコ達からの試練である。

 

 

メガシンカがあれば勝てるが……この場合だとメガシンカも奪われていたか。

 

「ジャア!!」

 

「リザードン、ドラゴンクロー!」

 

 ジャラランガがドラゴンクローで攻撃してきたのでこちらもドラゴンクローで対抗する。ドラゴンのエネルギーを纏った爪と爪がぶつかり合い、そしてリザードンのドラゴンのエネルギーで出来た爪が軽々と壊れた。元々のパワーに加えてのりゅうのまい、更にぬしポケモン特有のパワーアップが加わってリザードンのドラゴンクローを軽々と破壊した。

 

「リザードン、距離を開いてエアスラッシュ!」

 

 

硬いしパワーもある、その上で素早さを会得して手が付けられない状況か。

 

 

 リザードンに距離を取らせてからのエアスラッシュの乱射、ジャラランガは今度は避けずに一歩ずつリザードンに近付く。弱点であるひこうタイプのポケモンの技を受けたとしても大したダメージになっていない。リザードンとの開かれていた間合いを詰め寄った。特になにかしていないリザードンより一度りゅうのまいでパワーアップしたジャラランガの方が早い。近距離戦が出来る程に間合いを詰めたジャラランガはリザードンにインファイトを叩き込んだ。

 

「カプ・コケコ!」

 

「……」

 

「こいつを倒したら、こいつもゲットしていいか!」

 

「コォ!?」

 

 ぬしポケモンであるジャラランガに手も足も出ない、とは言わないものの苦戦を強いられているエンザン。ここで1つ名案が浮かんだ。ジャラランガを倒したらジャラランガもゲットさせてもらう。カプ・コケコはエンザンが降参すると思っていたが降参ではなくむしろこの状況を楽しんでいる様に見えた。

 

 それは実際にその通りだった。エンザンは負けてはいけないバトルを今している。今までのバトルはエンザンが比較的に安全に勝利しているが今回は追い詰められた。追い詰められた事でエンザンは文字通り本領を発揮する。

 

「リザードン、エアスラッシュ!一直線上にだ!」

 

 無数の風の刃を大量に放つ技であるエアスラッシュ、先ほどまでは法則性がないかもしれない乱射だったのだが1列に並べた。ジャラランガはエアスラッシュに当たった。1発程度ならばと油断をしており2発目を受けるが少し体が押される。しかしそこから3発目、4発目、5発目と連続ヒットが巻き起こりジャラランガは吹き飛ばされた。

 

「ラァ!!」

 

 リザードンに対して余裕綽々であったジャラランガだったが、エンザンが追い詰められた事により、細かく精密で高度な技術を使った技を受けた。あの程度のエアスラッシュならば負けないと思っていたジャラランガだったが弾き飛ばされた事に驚きありえないと否定した。

 

「リザードン、更に高く飛んで斜め下に急降下のドラゴンクロー!」

 

 ジャラランガはしんくうは、りゅうのまい、ドラゴンクロー、インファイトを使ったがリザードンはまだ4つ目の技の枠が残っている。エンザンは4つ目の技の枠をまだ使わない。リザードンは空高く飛び上がったと思えば一気に急降下。ドラゴンダイブ、ではなく勢いをつけて無理矢理パワーを底上げしたドラゴンクローだ。

 

 ドラゴンクローという言葉にジャラランガもドラゴンクローで対抗する。ぶつかり合うドラゴンクロー対決は引き分ける。

 

「りゅうのはどう!」

 

 エンザンは引き分けは計算内だとりゅうのはどうを指示する。ジャラランガが次の手を使う前、しんくうはを出す前にりゅうのはどうが命中した。りゅうのはどうが命中したがジャラランガはまだ倒れない。ただし息が乱れている。

 

「ラァ!」

 

「ドラゴンクローで押さえろ!」

 

 野生のぬしジャラランガだがポケモンバトルに対しては弁えている。5つ目の技は使ってこない。ジャラランガはドラゴンクローで攻めればリザードンにドラゴンクローで押さえる様に言う。パワーはジャラランガの方が上で押さえたとしても数秒あれば押し返される。

 

 

数秒あれば充分だ

 

 

「リザードン、りゅうのはどう!」

 

 ドラゴンクローをドラゴンクローで押さえて動けないほんの数秒の間にりゅうのはどうを叩き込んだ。

 

 ジャラランガは吹き飛ばされた。倒したかと思ったがオーラを纏いパワーアップをして立ち上がった。エンザンはドラゴンクローをドラゴンクローで押さえる指示はもう不可能だと判断する。

 

「ラァ!」

 

 ジャラランガはしんくうはを使う。回避しようにもしんくうはは先制技で回避が出来ない。だが受けることは出来るとリザードンは腕を交差させて受けた。それを待っていたと言わんばかりにジャラランガは間合いを詰めた。再びだとインファイトのラッシュを叩き込む。

 

「リザードン、あえて倒れろ!」

 

 ジャラランガの強烈なインファイトを前に倒れない様に必死なリザードン。そんなリザードンを見て逆に倒れろと指示をした。エンザンならばなにか考えがあると信じたリザードンは倒れればジャラランガの拳が届かなくなる。大きく空振りをし、ジャラランガはバランスを崩す。

 

「りゅうのはどう」

 

 倒れている状況でもりゅうのはどうは使える。ジャラランガにりゅうのはどうをぶつければジャラランガは苦しんだ。インファイトの連発によりジャラランガの防御力が大きく下がった。パワーは何度か増しているが防御力は下がり続けている。エンザンは即座にそれを見抜いた。

 

「リザードン、頭上からエアスラッシュ!」

 

 リザードンはジャラランガの真上を取った。そこからエアスラッシュを放つ。一直線上のエアスラッシュでなく乱射のエアスラッシュ、今のジャラランガならばエアスラッシュが1発でも命中すれば大きなダメージになる。ジャラランガは回避を試みるが失敗する。

 

「グォオオオウ!!」

 

 リザードンの尻尾の炎が大きく燃える。

 

 

特性のもうか……デカい……これは……ゴウカザルと同じか!

 

 

 リザードンのもうかが発動した。リザードンのもうかの炎が自分の知っているレベルのもうかの炎よりも大きい。普通のもうかよりも遥かに強いもうかを発揮するポケモンをエンザンは知っている。まさか自分のリザードンがそれを持っているとは思いもしなかった。だがコレはチャンス、使うしかない。

 

「リザードン、ブラストバーン!」

 

 相性が悪いとかそういうややこしいことを考えない。今のリザードンが出せる一番の技を使う。リザードンはジャラランガにブラストバーンを叩き込んだ。

 

「グォウ……」

 

 息が大きく乱れているリザードン。ブラストバーンを使ったので反動で動けない。なにかしらの攻撃を受けてしまえば負ける。回避すら出来ない。ブラストバーンの獄炎が消えればジャラランガは倒れていた。リザードンはそれを見て笑みを浮かべた。

 

「ポニ島は……カプ・レヒレの管轄か。このジャラランガもゲットさせてもらうぞ」

 

 エンザンは使っていない空のモンスターボールを取り出して投げた。ジャラランガはボール内に入ればでてくることなくゲットされた。カプ・レヒレはその事に関して文句は言わなかった。ぬしポケモンをゲットしてもいいとカプ達は許可した。

 

 証人の為にウラウラ島の護り神であるカプ・ブルルを連れて行く。クチナシのもとにカプ・ブルルを連れていけばクチナシは驚いた。

 

「おいおい、あんちゃんマジか。ポニ島のジャラランガを倒してゲットするとは……」

 

「これでいいですよね?」

 

「護り神が許可したなら文句はねえよ。ただ、ジャラランガもミミッキュもアローラの力でパワーアップをしている。アローラ以外の地方で戦わせてもパワーアップする技を使わずにパワーアップさせる事は出来ねえからな」

 

「それでもこの2体は魅力的です」

 

 ジャラランガが異常なまでに強かったのはアローラ地方そのものが力を貸してくれたからで他の地方でバトルしても同じようにはいかない。クチナシはその事を忠告したがエンザンはそれを除いてもミミッキュとジャラランガが魅力的だと言い切ったのでゲットに関してなにも言わなかった。

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