40年で漁獲の7割を失ったこの国の海。
本質的な原因は「科学を政治的に黙らせ、問題と向き合わなかった過去」
「魚や海の回復を訴える人を『面倒なヤツ』と遠ざける空気」ではないでしょうか。
「乱獲なんてない」と楽観的に科学を解釈し、漁業規制を緩め、
補助金で漁業経営を延命しても、魚が減る現実は変わりません。
まして、補助金のために科学の予算と人手を削っておいて、
「科学は信用できないから」と規制を渋ったり、海洋環境修復事業も科学的根拠が薄いまま続けたり
なら、長い目ではむしろ魚と漁業者の皆さんを、より追い込みかねない。
確かに、気候変動も進む今、海の環境や資源を、これまで通り守るのは難しいです。
でも、すべてを諦める必要はありません。
少しでも豊かに魚や漁業者を次世代につなぐ道は、見出せます。
【僕が今、記者生命を賭ける理由】
先週までの連載は、一部の方を傷つけ、論争を生むかもしれません。
ただ、僕自身、できる限り客観的に海や魚を報じようとするほど、強く感じるのです。
この国が今のままでは、海と水産が手遅れになるまで残された時間は、もう長くないのではないか、と。
口をつぐんで水産業を壊してしまえば、将来、より多くの人が、より深く傷つくことになると。
日本が誇る、世界一おいしく魚を提供できる体制。世界有数の栄養豊かな海。
かつてそれは、国民食であり、世界と戦える産業の基盤でした。
それが今、日本人自らの手で、静かに失われつつある。
危機を脱するには、現実を直視し、その場しのぎではなく、本質的な対策を採ること。
これが今を生きる私たちの責任であり、 未来の私たち自身を守る道でもあると考えます。
本質的な対策を採るなら、今年です。
ここを逃せば、次のチャンスは恐らく何年も来ない。
十数年水産政策を報じてきた僕の目に、昨年来の政府の状況はそう映ります。
だから、ハレーションとリスクを覚悟してでも、今、書こう。
そうして筆を執ったのが、この連載でした。
x.com/osakanajournal
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漁業現場も、行政も、科学者も、消費者も、私たち報道も。
それぞれの立場で、踏み出せる一歩があります。
ぜひ、一緒に。 今、立ち向かう勇気を持っていただけたら。
こうした問題意識を共有し、時に解決方法を話合っていただけたら幸いです。
Quote
Taketo Ota@おさかなジャーナリスト
@osakanajournal
科学者と連携し魚を守る漁師さんたちが各地にいます。が、残念ながら、多くはありません。
自主的な漁業管理の多くは、実質的に漁獲のブレーキにならず、「形だけの管理」でも補助金を得られる現状。
漁業と食糧を守るため、努力する人こそが得をする体制を。
minato-yamaguchi.co.jp/minato/e-minat
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