FIREという世界線の先で、33歳が描いた「逆算キャリア戦略」。本業×副業のWワークでの自己実現に向けて
5つの独自事業を副業として展開
私は新卒入社時から、副業/起業に取り組んできました。現在では某戦略コンサルファームで会社員として勤めながら、2法人、5事業を経営しています。 本業収入は1200万円でそれに加え、複数の副業収入と資産運用を合わせると、総収入は本業収入の5倍程度になります。 私が実践している副業は、次の5つ。 1. BBQケータリング2. 自家焙煎コーヒー豆のEC販売3. イベント企画制作/ディレクション4. 塊根植物の移動販売5. 法人/個人向けコンサルティング もちろん、それぞれの事業には、さまざまなストーリーがあるわけですが、それらについては私が”YAS”という名義で寺澤伸洋さんと共著した書籍『副業0年生の教科書』にて詳しく記しています。興味をお持ちの方は、ぜひそちらをご覧ください。 今回、特に言及したいのは、5. 法人/個人向けコンサルティングです。これを起点にした、「逆算キャリア戦略」を中心に、お話したいと思います。
FIREという世界線を経た先に
FIREとコロナ禍──。この2つが、その「逆算キャリア戦略」の実践に、私が踏み切ったキッカケとなります。 まず、2016年の新卒入社時から、私は副業を手掛けていました。最初はBBQのケータリングです。そこから自家焙煎コーヒー豆のEC販売、イベントの企画制作、塊根植物の移動販売へと広げていくのですが、当時20代前半の私は「宵越しの金は持たない」状態でした。 私のモットーは「Play work」。遊ぶように働く、という意味なのですが、当時はそれを文字通り実践していたと思います。平日は本業に専念しながら、土日は上記の副業に取り組む。当時、稼いだお金は高級車に高級時計、オーダースーツなどに注ぎ込み、副業で仲良くなった方々と一緒に派手に飲み歩いたり、FIREとはかけ離れた価値観で豪遊して浪費を繰り返していました。 それからFIREという言葉を知ったのは、2019年ごろ。書籍『本気でFIREをめざす人のための資産形成入門 30歳でセミリタイアした私の高配当・増配株投資法』で有名になった、三菱サラリーマンこと穂高唯希さんが、30歳でFIREを達成されたときです。 それが、日本におけるFIREブームのファーストウェーブだと思うのですが、そのとき27歳の私も資産形成の意識をし始めました。さまざまな情報に倣って、4%ルールをベースにExcelで事業収入や資産形成の推移予測を行ったりしました。 そのときでも、いわゆるサイドFIRE(Side FIRE:副収入+資産運用だけで生活費を賄える状態)は可能でした。でも本業も続けていたし、すでに副業収入の方が多かったので、サイドFIREとも少し違うかもしれません。とはいえ、そのFIREという世界線を経た先に、会社員としてのキャリアを築くのはどんな働き方があるのか? に、すごく興味を持ちました。 そのすぐあと、2020年に発生したのが、コロナ禍です。