85歳まで生きた場合に一番得をする受給開始年齢

 厚生労働省「簡易生命表」(2024年)によれば、65歳まで長生きした人の平均余命は男性が19.47年、女性が24.38年です。つまり、65歳まで長生きした場合、男性は84.47歳、女性は89.38歳が寿命となり、男性の半数は85歳、女性の半数は90歳まで生きる時代です。

 ここでは85歳まで生きた場合に、年金を一番多くもらえる受給開始年齢も分析してみます。結果は次のとおりです。

<85歳まで生きた場合の年金額面総額・手取り総額>

(株)Money&You作成

 総額は、年金受給開始時点から85歳までの年数をかけて計算しています。額面ベースで一番多くなるのは、69歳から受給開始した場合です。手取りを計算するための前提条件は先ほどと同じです。この場合、手取り総額が一番多くなるのは68歳から受給開始した場合となりました。

 以上から得られる結論としては、この前提条件で85歳まで生きた場合、受給開始年齢は68歳が手取り面で一番得をするということです。