宋美玄のママライフ実況中継
医療・健康・介護のコラム
「3歳児神話」…その思い込みが出生率低下に
7月に入り、娘は3歳6か月になりました。幼稚園では男の子のお友達のほうが多いみたいで、家でも手裏剣ごっこや鉄砲ごっこをしています。言葉遣いも男の子の影響を受けているような気がします。一応プリキュアがどうのこうのと言っていますので、女の子とも遊んでいるようです。
日本は衰退 出生率が急激に減少すれば
先週は、所沢の第2子育休中に第1子が退園させられることについての記事にたくさんの反響をありがとうございました。いろいろとご意見があるかとは思うのですが、このブログでは「どうすれば産みたい人が一人でも多く子どもを産むことができるか」という視点で考えたいと思います。
何度も書いているように、第2次ベビーブーム世代の女性が徐々に生殖可能年齢を超えていき(第3次ベビーブームは起こりませんでした)、このままでは日本の人口は急激に減って行きます。人口が各世代まんべんなく減るのならまだいいのかもしれませんが、若い世代の割合が急激に減ると社会保障、労働力など様々な面で困ったことになり、日本は衰退します。長期的には人口減少が避けられませんが、平穏な人口減少社会にソフトランディングするためには、出生数の急激な減少を回避する必要があります。
そのためには、今よりも出生率を上げなくてはいけません。ですが、先週の記事の反響を見ていると、まだまだ「親とはこうあるべき」という個人個人の思い込みが、産める世代の心のハードルを上げているんだなあという日本の縮図を見たような気がしました。
神話の思惑、『保育園義務教育化』で明らかに
ちょうど先週発売された、社会学者の古市憲寿さんの本『保育園義務教育化(小学館)』(私も一部取材に協力しています)によれば、年配の世代を中心にいまだに多くの人が信じていると思われる「3歳児神話」は国が公式に否定していることが分かりました。「3歳児神話」とは「子どもが3歳までは、常に家庭において母親の手で育てないと子どものその後の成長に悪影響を及ぼす」という考え方のことですが、1998年に当時の厚生省が発行した『厚生白書』に、子どもにとって乳幼児期は大事であるとしたうえで、「保育所や地域社会などの支えも受けながら、多くの手と愛情の中で子どもを育むことが出来ればそれは母親が一人で孤立感の中で子育てをするよりも子どもの健全発達にとって望ましい」と書かれているそうです。
少子化の原因について多面的に論じられた『保育園義務教育化』には、多くの母親が孤立した子育てをつらく感じており、それが子どもにとってマイナスであること、戦後に3歳児神話が生まれたきっかけ、3歳児神話を信じる人たち」が「日本の伝統」だと思っている、「専業主婦」「母親だけによる子育て」は歴史的に見るとほんの最近までの数十年だけだったことが書かれています。
乳幼児期は愛着形成にとても大事な時期です。保育園に毎日朝早くから夜遅くまで預けられ、子どもにとって誰がメインの養育者なのか分からなくなるような環境は児童精神科医の先生も良くないと言いますし、そこまで長時間子どもを預けて働かなくてはいけない人や働きたいという人は多数派ではないと思います。そして、仕事をしていない母親だって24時間毎日子どもといれば息抜きしたくなるときだってある。どんな家庭に生まれた子どもであっても、地域社会で親をメインに子育てを支えることは、一人でも多くの人が子どもを産むハードルを下げるために必須です。
大事なのは親の心の余裕
子どもにとって一番大事なのは、心に余裕を持った親に育てられることです。偏見で親と未来の親を追いつめる人がいなくなることが、日本の未来のために必要ですね。ぜひ多くの人に古市さんの本を読んでほしいです。日本で「伝統的」だと思われている子育てに関する考え方が、子どもがもっと生まれている諸外国からみると特殊だということが分かりますから。
【関連記事】
3歳児神話の不思議
みんみん
私が住んでいる土地ではそもそも子どもは親が全部育てるべき、と言う考えがあまりないような・・・。私の住む地方都市の郊外では、若い世代は働き、子育て...
つづきを読む
違反報告
物言わぬ赤ちゃんの時から 観察しています
ヨーヨー
私は専業主婦をしながら 子育て協力ゼロの夫・・もともと育てられた自分の母親が育児無責任者・・のかわりに対外的なかかわりを一手に引き受けて子育てを...
つづきを読む
違反報告
てんちゃ
まぁ
三歳児まで母親と過ごすメリットがあるかは別として、子供がママママってベッタリしてくれるのは小さいうちだけですよね。私の実家は共働きでしたが、私が...
つづきを読む
違反報告