キャラクターを魅力的に見せるには01
面白いエンタメ作品は、魅力的なキャラクターによって引っ張られていくものです。では、魅力的なキャラクターを作るにはどうすれば良いのか。今回はそのことについて考えていこうと思います。
キャラクターとは言いますが、一人の人間として考えるべきです。その人物の出自や人生があって、それらによって形成されていく人格がある。それは設定の箇条書きによっては、完成しません。設定も大事。けれど、キャラを魅力的にするためには出自や人生についても考えることが大事です。それに加えて、他のキャラクターや周囲の環境との繋がり方も考えましょう。人格とは、繋がりによっても形成されていくものですから。
設定などについての、物語を書く前に考えることについては、この辺りまでにしておきます。今回、僕から提案するのは文章でのキャラの魅せ方とでもいいますか。それほど気負わず、見ていってください。
僕が思う、話を書く中でもっとも重要なことは、登場人物……特に主人公が何を考えているのかを、分かりやすく見せることです。キャラがその時に何を考えているのか? これが見えていなければ読者がキャラに感情移入するのも難しいでしょう。
では、キャラが何を考えているか伝えるにはどうすれば良いか? 簡単なことです。地の文にキャラが今考えていることを逐次書いていくのです。順序だてて次々にキャラの考えを見せてしまいましょう。地の文の段落ごとにキャラの思考を突っ込むくらいで丁度良いと僕個人は考えています。文章だと少なすぎるし、文だとクドすぎる。そんな印象。
文章を構成する単位については、また別の記事で書いてみようかと思います。今回のテーマはキャラを魅力的に魅せる方法ですからね。
ここで当たり前の話をするのですが、多くの人には感情があります。キャラの思考を書く際に、そのキャラの感情も伝わるように、書いていけると良いですね。なので、そのキャラの喜怒哀楽を思考に結びつけて、書いていきます。
キャラの思考や喜怒哀楽を伝えるために、作者の語彙は多い方が良いです。同じ言葉をクドいくらいに何度も使うのは、避けたいので。けれど、この時に考えるべきことが、他にもあります。
僕は物語を書く時、なるべく相手に伝わりやすいものを書きたいと思っています。例えば、十人に伝えて九人に伝わる表現があったとします。単純に考えて、十倍で計算すると、百人中の九十人に伝わる表現ということになりますね。千人だと九百人、一万人だと九千人です。一万人中の九千人に、伝わる表現は、千人には伝わっていないのです。物語を伝える相手の数が増えるほどに、伝わらなかった表現は無視できないノイズになっていきます。可能な限り、これは避けたい。
分かりやすさは何よりも重要だと思っています。何をしているのか、何を考えているのか分からない人物の行動に、人は魅力を感じにくい。いや、そういう人物には魅力を感じないと言ってしまっても良いかもしれません。少なくとも、その人物が何を考えて、その行動をしているのかは、分かりやすく伝えるべきです。
人物を魅力的に見せるための工夫は他にもあります。というよりは、印象的に見せるための方法と言うべきでしょうか。例えば美しい女性が物語に登場したとします。ここで、単に美しい女性と表現するより、周囲の人間が思わず振り返ったり、見惚れたりすると、より分かりやすい。その女性が主人公であれば『周囲からの反応は当然のものとに感じているわ。だって私は美しいのだから! オホホホホ! 美しいって罪ね!』くらいの内面の表現があると、なお良しかもしれません。
今のは一例ですので、僕が書いたもの以外にも、美しい女性を表現する方法はあります。他のキャラの表現についても、色々な書き方があります。ここで僕が伝えたいのは、人は単なる設定よりも、エピソードの方が記憶しやすいということです。その、エピソードを面白くするのが魅力的なキャラクターです。そして、キャラクターの登場するエピソードが集まったものは物語になります。
ここで補足しておきます。キャラの感情を書けと僕は言っています。ただし、物語に登場する全てのキャラが何を考えているか書く必要はありません。というか、物語の中で内面を書くべきキャラの数は少ない方が良い。特殊な書き方をしない限り一人で良い。と僕は考えています。一人称であろうと三人称であろうと、内面を書くべきキャラは一人です。これはもう言いきります! 内面を書くべきキャラは一人です! 異論は認めます!
お、待てぃ。三人称で内面を書くべきキャラが一人だとはどういうことでぃ! 分かります。そこが気になるのは分かります。ですが一人称や三人称に関しては書くと長くなりますので、また別の機会にしようかと思います。話をすると長くなることが多すぎる。困っちゃいますね。
まとめます。魅力的なキャラを書くためには設定が大事! 他のキャラや舞台との繋がりも大事! そして書き方も大事! そのキャラが今何を考えて行動しているのか、分かりやすく伝えよう! 内面を書くべきキャラは基本一人! こんな感じです。
僕は何度も主張しますが、魅力的なキャラクターが面白いエンタメを作ります。その辺りを意識しながら、物語を作っていきましょう。


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