米Tesla(テスラ)が車体前部の骨格をアルミニウム合金の大型成型技術「ギガキャスト」から鋼板のプレス部品などに変更していたことがわかった。大型アルミ部品の開発で先頭を走るテスラの方針転換は、アルミの採用拡大に歯止めをかける可能性がある。一方で日本勢はホットスタンプ(熱間プレス)による鋼板の一体成型に力を注ぎ始めた。ギガキャストほど部品点数を削減できないが、設備投資を抑えられる。一体成型が広がる車体骨格の鉄とアルミの最適解を探る開発の行方を占う。
テスラは2025年4月に納車を開始した電気自動車(EV)「モデルY」の一部改良モデルから車体前部を鋼板のプレス部品などから成る骨格に切り替えた。後部はギガキャストの採用を継続している。テスラはかねて米国テキサス州の車両組み立て工場で生産したモデルYの前部と後部の骨格部品にギガキャストを採用していた。
ギガキャストという画期的な製造方法を生み出し自動車業界に衝撃を与えたテスラが、アルミから鉄に回帰しているように見える。設備投資を抑えるためとの見方はあるが、国内の車体技術者の間では衝突時のエネルギー吸収や修理の課題など性能面や利便性で車体前部へのギガキャスト採用を見送ったとの見方が多い。
テスラに追随してギガキャストを採用してきた中国EVメーカーなどの戦略に影響を与える可能性がある。素材としてもギガキャストでアルミに注目が集まっていたが、鉄とアルミの勢力図が再び変わるきっかけになるかもしれない。
【第1回】テスラ、車体前部のギガキャスト廃止 ホットスタンプ再脚光
【第2回】ホンダ、1.5GPa級ホットスタンプで一体成型 ギガキャストは限定的
【第3回】日産、車体骨格「一体化は当然」 ギガキャストと鉄は断面で使い分け
【第4回】日産新型リーフの電池ケース、鉄からアルミに テスラは鉄増加へ












































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