京都市発注の下水道工事を巡る汚職事件で、収賄罪に問われた市上下水道局みなみ下水道管路管理センター元主事で被告の男(65)の公判が31日、京都地裁(大寄淳裁判長)であった。贈賄罪で公判中の土木工事会社元役員の被告の男(53)の証人尋問があり、元会社役員は事件前後に元市主事に物品を贈っていたことを認めた。
公判で元市主事は金銭の授受を否認し、元会社役員も無罪を主張している。
検察側の証人として出廷した元会社役員は、「現金は渡していない」と改めて贈賄を否定する一方、事件前後に元市主事宅のブロック塀を無償で修理し、数万円の海産物などを贈っていたことを認めた。贈答は工事受注の見返りではないかと問われると、「下請け業者なので直接関係はないが、(そういう思いは)ゼロではない」と述べた。
弁護側は贈答は社会的儀礼の範囲内と主張。捜査段階で贈賄を認めた元会社役員の取り調べには問題があったとして、自白調書の信用性を否定した。
起訴状によると、元市主事は、伏見区の下水道緊急工事で元会社役員の会社が下請けとして受注できるよう取り計らいを受けた謝礼と知りながら、2021年12月、元会社役員から現金10万円を受け取った、としている。