私文専願こそ共テ対策しろ! 共テ併用のすゝめ 〜穴場入試の裏技〜
※この記事で紹介する入試方式はすべて数学を使いません。私文専願なのに数学などという知的な科目を受験に用いる方は早稲田政経や慶應商にサクサク受かるでしょう。
また、記事の最後に共テ併用の中でも比較的に英語の配点が低い大学・学部をピックアップしました。
はじめに
早慶やMARCH、関関同立などの私立大学を志望する受験生なら誰しも一度は調べたことがある単語「(任意の大学) 穴場学部」
これを検索エンジンに打ち込むと武田塾のサイトが出てきて「僻地キャンパスが穴場だ!いざ往かん変な山奥のキャンパス」と地獄への片道切符を紹介してくれるだろう。
しかし、強欲な皆さんはその記事を見てこう考えなかっただろうか。
「穴場狙いはしたいけど都会でキャンパスライフを送りたい!」
そんな強欲で貪欲な私文専願の方にオススメしたいのが『共通テスト併用型入試』である
そもそも共通テスト併用型入試って何?
前提として、共通テスト併用型入試とは以下のようなものである。
共通テストの成績を利用する
受験生は大学入学共通テストを受け、その成績を私立大学に提出します。
大学側は、指定した教科・科目の得点を参照して評価します。
例: 英語、国語、数学の3教科を指定する場合や、特定の科目(例えば数学ⅠAや理科基礎のみ)に限定する場合など、大学や学部によって異なります。
個別試験との併用
大学独自の個別試験(一般入試のような筆記試験)が課される場合があります。
一部の大学では、個別試験を免除し、共通テストの成績のみで合否を判定することもあります。
評価の重みづけ
共通テストと個別試験の成績比率が設定されています。
例: 共通テスト60%、個別試験40%
この配分は大学・学部ごとに異なり、受験生は志望校の配点を確認する必要があります。
一言で言ってしまえば、国公立のように一次試験と二次試験に分けて受験するということだ。
共通テストの結果のみで合否を判定する“共通テスト利用型入試”(いわゆる共テ利用)とは異なるものである。
共テ併用のメリット
共テ利用よりもボーダーが低い!
共テ併用入試では大学ごとの二次試験を課す代わりに、共通テストの成績のみを参照する共テ利用入試に比べて必要な得点率が低くなるのだ。
ここでは青山学院大学を例に挙げる。
2024年度入試
青山学院大学 経営学部 経営学科 共テ得点率
3科目型(共テ利用) 84%
個別学部A方式(共テ併用) 76%
驚くべきことに、共テ利用と併用とでボーダーに8%もの差がある。
共テ3教科 500点満点中の40点という大きな差を埋め立ててしまうのだ。
個別入試よりも倍率が低い!
共テ併用型入試は制度として新しく、ハッキリ言って知られていないのである。
そのため個別入試と比べて倍率が低い傾向にあるのだ。
とくに早稲田大学ではそれが顕著に出ている。
2024年度入試
早稲田大学 文学部 倍率
一般入試 8.5
共テ併用 4.8
8.5倍と4.8倍、これほどまでに大きな差が生まれているのを見ると現代の受験が情報戦であることが身に沁みてよく分かるであろう。
受験料が安い!
一般的な私立大学の受験料は一つの学部ごとに35,000円前後である。
それに対して共テ併用の受験料は15,000円から20,000円程度であることが多い。
つまり、共通テストと合わせて通常の受験料になるよう調整されているのだが、一度の共テ出願を何度も使い回せる分、共テ併用なら安く済むのである。
個別の受験科目が少ない!
共テ併用入試は多くの場合で二次試験が1〜2科目であり、自分の得意科目で勝負できる。
また、共テ併用入試を課す大学では、共通テストで基礎学力を測った上で二次試験では地頭(じあたま)チェッカー的な問題を出すところが多い。
しかしながら、共通テストは基礎学力よりもそれ専用の対策、言い換えれば小細工・悪あがきが効いてしまう試験である。
そして地頭チェッカー的な記述問題や総合問題、小論文などは相性ゲーであり、色んな大学の過去問を見ればいくつかは馴染む形式を見つけられたりする。
要するに共テ併用はその仕組みをハックしやすく、逆転合格を狙って起こせる入試方式なのだ。
オススメの大学•学部学科
早稲田大学 社会科学部
まずオススメするのは今年から共テが必須になった早稲田の社学だ。
こういう入試改革の初年度においては、倍率が大きく下がって「なんで受かったんだろう?」と言いたくなるような逆転合格が発生することが稀によくある。
ロト6は未だ終わっていない。もう一度、夢を見よう。
2025年度入試は最大最後のスペクタクルショーとなるだろう。
早稲田大学 スポーツ科学部
前置きであんなことを言った手前、本当に申し訳ないのだが、どうしても勧めたかったので所沢キャンパスの穴場を紹介する。
というのも、人間科学部は受けるのにスポ科は受けないという方が多い気がするのです。これは非常に損をしているといえるだろう。
まず入試科目と配点を見ておこう。
スポーツ科学/共テ+総合問題
共通テスト 英語 100(リーディング 50 / リスニング 50)
国語 100
個別試験 総合問題 100(データの読み取りや小論文を含む)
なんか軽くない?
社会科目を必要としない上に配点が英語:国語で1:2(総合問題はほぼ国語)
英弱かつ暗記をサボった人間でもワンチャンある素晴らしい学部に見えてきたところで、共テボーダーも見てみよう。
2024年度入試
早稲田大学 スポーツ科学部 共テ得点率
併用総合問題(共テ利用) 77%
すごい。
スポーツ科学がやりたい人、そして何処でもいいから早稲田に入りたい人にはこの上なくオススメできる学部といえるだろう。
上智大学
映画「君の名は」の聖地として知られる上智大学だが、ここ近年は大学入試全体における国際系学部の人気低下の影響をモロに受けて苦しんでいる印象がある。しかしながら、裏を返せば今が“お買い得”であるともいえるだろう。
また、入試改革によってTEAPまたは共通テストの受験が必須となったことで早慶を第一志望とする学生が敬遠しがちになり、穴場狙いの受験生にとっては追い風がビュンビュンに吹き荒んでいるのだ。
その中でもここで紹介する学部学科は二次試験に総合問題(実質現代文 or 小論文)を課しており、上智大学のイメージに反して英語の配点が低くなっている。
合格に必要な共テの得点率は以下のとおりだ。
2024年度入試 共テ得点率
法学部 法律学科 83%
国際関係法学科 81%
地球環境法学科 81%
総合グローバル学部 81%
総合人間科学部 社会学科 83%
教育学科 84%
社会福祉学科 77%
文学部 新聞学科 81%
※すべて共テ併用方式
正直ボーダーよりも5%くらい低くても受かったりする。倍率2倍くらいだし。
ちなみに見かけ上の数字が低い神学部と外国語学部ロシア語学科はオススメできない。
神学部の個別問題は聖書の内容に詳しくないと答えられないものであり、ロシア語学科は卒業するのが地獄のように難しいのである。
「鬼のイスパ、地獄のロシア」という呼び名は伊達じゃないのだ。
青山学院大学
青山学院大学も共通テスト併用に力を入れている大学のひとつだ。
その中でもオススメといえる学部学科をピックアップしてみた。
2024年度入試 共テ得点率
文学部 史学科 78%
日本文学科(個別A方式) 78%
法学部 法学科(〃) 74%
ヒューマンライツ(〃) 76%
コミュニティ人間科学部 75%
これらは全て二次試験で英語を課さず、国語や歴史で勝負できる学部学科だ。
青学の校風に馴染める自信のある方は受けてみるべきであろう。
立命館大学 産業社会学部
パスナビにはボーダー7割後半〜8割とか書いてあるけど、筆者は共テ3教科で7割超えてて併用落ちた人を見たことがない。いたらマジでごめん。
東京都立大学 法学部
公立大だが英国社3教科で受けられるので一応書いておく、なんとこの学部では二次試験に英語を使わず、国語と社会で競うことになるのだ。
2024年度入試 共テ得点率
法学部 前期 77%
国公立の受験用紙を余らせるくらいなら受けておいて損はないと思う。
おわりに
いろいろ書きましたが受験は水物です。急にボーダーが上がったりしても恨まないでください。
そろそろ秋も終わりなのでこれを読み終わったらすぐに共テ対策を始めましょう。読んだのが夜ならもう寝ましょう。
それと筆者は共テ出願を忘れていました。さようなら。
最後までお付き合いいただきありがとうございました‼️(おわり)
コメント
1発達障害者の適切な見抜き方、避け方、(自分の人生からの社会的)殺し方 (特に高学歴で擬態してるタイプ)について、大真面目かつ具体的な方法論を語って共有いただければ幸いです