【モデルボクサー 高野人母美 9頭身ファイターの告白(10)】2013年11月に移籍した協栄ジム所属選手としての初戦は、大みそかに行われたダブル世界戦のアンダーカード。大石久美選手(ワタナベ)との対戦でした。
1ラウンド(R)から右ストレートをヒットさせ優位に試合を進めますが、2Rには顔面にパンチを受けてしまい鼻血を流してしまいます。ただ、そんなことでひるんでいるわけにはいきません。休まず攻撃を続けて2RにTKO勝利を収めました。勝ってひと安心。移籍初戦から負けるわけにはいきませんからね。
14年3月には天笠(尚)君がメイン(東洋太平洋フェザー級王座防衛戦)だった興行でクラーブカーオ・ポープリーチャー(タイ)に2RでKO勝ち。1Rに右で2度のダウンを奪うと、2Rに右ストレートからの左ボディーで3度目のダウンを奪って仕留めました。
その勢いで6月に東洋太平洋スーパーフライ級1位カイ・ジョンソン(T&H)との対戦に臨むも5RのTKO負け。プロ初黒星を喫してしまいます。3Rにカウンターをアゴにヒットさせてダウンを奪いましたが、コーナーに詰められ、メッタ打ちにされたところでレフェリーに試合を止められました。
この試合で東スポさんにパンチをもらって鼻が変形した瞬間の写真が載りましたよね。「顔面崩壊」って。グニャって曲がっていて、すごい形に見えます。写真のインパクトで知り合いからは「大丈夫?」って言われましたし、モデル仲間にも「鼻曲がってたよね、大丈夫だった?」と心配してもらいました。でも意外と平気でしたし、ある意味、私のことを知ってもらえるきっかけの写真となりました。
仲良くさせていただいているデヴィ夫人が応援に駆けつけてくれたのに、負けて悔しかったのですが、逆に闘争心が湧いてきました。当時「こんなに殴り合いをしたのは初めてだから、楽しかった。今後はもちろん続けます」とコメントしていましたからね。
14年中の挑戦を目標にしていた東洋太平洋スーパーバンタム級王座の挑戦は、遠のいてしまいましたので、10月15日に再起戦に臨みます。ドークマイパ・ソーデイントン(タイ)を4R、TKOで片付けると、2か月ちょい後の大みそかにはラッサダ・ソーウォラシン(タイ)に判定勝ち。
大みそかのとき、天笠君がWBA&WBO世界スーパーバンタム級統一王者ギレルモ・リゴンドー(キューバ)に挑戦する試合がメインでした。王者を追い詰めるも、11RでTKO負けに悔しさがありました。自身はプロ初黒星から軌道修正して15年に自身初タイトルをかけた一戦に臨むことになります。プロボクサーとして、多くの注目を集めていくようになっていきました。













