参政党の記者会見で特定の記者が排除された問題で、同党は1日に開いた会見で方針を転換。記者は参加できた。神谷宗幣代表は前回の参加拒否が「不手際」だったと認めた一方で、謝罪はせず、排除したとの認識は否定。改めて記者の報道姿勢などを問題視した。案内では「(党から)承諾を受けた方のみ」と限定するような表現もあったが、今後、会見に参加する記者を拒まないとした。(福岡範行)
◆神奈川新聞記者への謝罪は拒否
1日夕、国会内の会見会場で受け付けが始まった。前回7月22日の会見で参加を拒否された神奈川新聞の石橋学記者(54)は、事前に参加希望を伝えた上ですんなりと中に入れた。
会見では質疑応答の4人目に石橋記者が当てられた。自身の会見参加について、党の対応が変わった理由を尋ね、「市民の知る権利が奪われたことを謝罪するお考えはあるか」を神谷氏にただした。
神谷氏は「謝罪する気は全くありません」と切り出し、参院選中に石橋記者が「無理なインタビューをしようとしたことがあった」ことや、記者が多かったことなどを挙げ、「(前回、参加拒否した党職員の)判断も仕方ない」と述べた。
◆「承諾を受けた方のみ」ルールの理由は
神谷氏は会見最後のあいさつで参院選で「偏向報道」があったと強調した。前回の石橋記者への参加拒否を「不手際」としながらも、特定の記者を排除する行為は「今までもしていません」と口にした。石橋記者は「排除したじゃないか」と反論。両者の認識は食い違ったままだった。
この日の会見に際し、参政党は7月30日に報道関係者に「記者会見開催のお知らせ」を送った。「お知らせ」を受け取っていれば参加できるが、受け取っていない場合は「登録申請手続き」が必要で、「承諾を受けた方のみ」参加できると書かれていた。しかし、「承諾」の基準についての記載はない。「こちら特報部」の記者らが党に参加の意思を伝えると、党広報から「お知らせ」が添付されたメールが届いた。
ただ、党公式サイトのフリーランス記者向けの「事前審査登録」の手続き案内には、異例の記述もある。「党や...
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大手町の従業員 12 時間前
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わきやま 21 時間前
公党がメディアの記者の報道内容によって取材制限をすることなどあってはならないことだ。参政党はよほど報道されたくないことを抱えているのではないかと推測されるし、記者ならば「それを知らせることは社会のため」だと考えるだろうと私は思います。
共同通信の配信によれば、参政党神谷党首は「演説を聴くことを妨害する自由は誰にもない。こういう行為が続くなら法律を作って規制をかけなければいけない」という趣旨の発言をしたそうです。自分たちに都合の悪い取材活動を法律で制限しようとするのは明らかに異常。スパイ防止法なども提出しようとしているようですが、危険極まりないです。
今は神奈川新聞の記者がターゲットですが、東京新聞が「わがこと」として連帯した記事を掲載したことを高く評価します。望月記者が記者会見で孤軍奮闘したことを記者さんは忘れないでいてほしい。明日は我が身ですし、この場に及んで報道の自由を守ろうとしない報道機関など存在価値がありません。
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