片岡宏誌
片岡 宏誌 かたおか ひろし | |
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生年月日 | 1958年10月4日(66歳) |
出生地 |
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出身校 | 東京大学 |
前職 | 年金生活者[1] |
所属政党 | 再生の道 |
公式サイト | 片岡ひろし | 再生の道公式サイト |
片岡 宏誌(かたおか ひろし、1958年10月4日 - )は、政党再生の道から2025年東京都議会議員選挙東京都足立区選挙区に立候補した元東京都議会議員候補。11人中10位で落選したが、生活保護受給者[2]の金原伴弥に対しては勝利を収めた[3]。
概要
[編集]2024年東京都知事選において既存政党の支持無しに蓮舫を上回る2位となったことで話題であった石丸伸二による地域政党「再生の道」の候補者公募[4]に応募した。応募の事実は2025年4月5日の最終選考のライブ動画で公となった[5]。18倍の倍率を勝ち抜き、恵良康寛と共に2025年東京都議会議員選挙東京都足立区選挙区の候補となった[6][7]。ABEMA Primeの公開討論会には出席しなかった[8]。6月22日に選挙が行われ、定数6人に対し11人中10位で落選した[3]。
- 選挙区:足立区選挙区
- 定数:6人
- 任期:2025年7月23日 - 2029年7月22日
- 投票日:2025年6月22日
- 当日有権者数:562,524人
- 投票率:46.10%
候補者名 | 当落 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 |
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後藤奈美 | 当 | 38 | 都民ファーストの会 | 現 | 48,419票 | 19.0% |
銀川裕依子 | 当 | 39 | 立憲民主党 | 現 | 33,525票 | 13.2% |
発地易隆 | 当 | 49 | 自由民主党 | 現 | 33,385票 | 13.1% |
斉藤真里子 | 当 | 50 | 日本共産党 | 現 | 27,704票 | 10.9% |
大竹小夜子 | 当 | 55 | 公明党 | 新 | 25,806票 | 10.1% |
薄井浩一 | 当 | 65 | 公明党 | 現 | 25,332票 | 9.9% |
久住勇樹 | 落 | 41 | 無所属(国民民主推薦) | 新 | 22,205票 | 8.7% |
恵良康寛 | 落 | 31 | 再生の道 | 新 | 15,652票 | 6.1% |
榎本二実子 | 落 | 48 | 自由民主党 | 新 | 13,971票 | 5.5% |
片岡宏誌 | 落 | 66 | 再生の道 | 新 | 5,796票 | 2.3% |
金原伴弥 | 落 | 25 | 諸派 | 新 | 3,121票 | 1.2% |
敗因
[編集]2025年東京都議会議員選挙では再生の道の候補者42人全員が落選したことから[9]、敗因分析については再生の道全体に対するものが多い。
元文部科学大臣の下村博文は6月25日に次のように述べた[10]。
- 世界8番目の大国の予算と同じ予算の都政は誰がやっても同じではない
- 当選回数は有権者が決めるものであって、2期8年と決めることにはあまり意味がない
- 小池都政の何が問題なのか、都政のこれを改革したいんだというメッセージ力がなく、各候補者がそれぞれの意見を言っていただけ
- 党首が立候補していない
- 権力が集中する行政のトップではない都会議員の任期を2期8年に限定することは意味が無い
- 党の政策を掲げず、候補者が自由に政策を展開してよいとしているが、これでは政党の体をなさない
- 都議選の選挙区は狭いため、日頃からの地元との付き合いが重要である。落下傘候補では、地元で生活する候補には勝てない
- 党首が立候補していない
- 党名がわけがわからない。党首の名前との関係がない名称である
- 地元で活動している既成政党の立候補者に比べて知名度がない
元大阪府知事の橋下徹は再生の道の設立記者会見が行われた2025年1月15日の時点で次のように懸念していた[13]。
- グループのルールで縛らないということは、このグループで何をやるかも打ち出せない
- 「再生の道」が何をやるんですか、何を実現するんですか、と言っても、言えない
- 一体何をやるグループなのかということが見えない
鈴木邦和と山本期日前は、東京大学名誉教授という肩書きは投票行動に結びつくものではなく、活動量の多い恵良康寛の方が票を獲得することを6月10日の選挙ドットコムちゃんねるにおいて予測していた[14]。
思想・政策
[編集]2025年6月14日(土)16時から北千住駅東口で恵良康寛と合同で実施した初の街頭演説では次のように述べた[15]。
東大名誉教授で年金生活者の「片岡ひろし」です。
本日はどうもありがとうございました。
私がなぜ「再生の道」から立候補したかその理由をまずお話ししたいと思います。
実はですね、ある日都議会議員候補を公募するというネット記事を偶然目にしました。
それを一読してですね「これはとても面白い試みだ」と思いました。
それが石丸伸二氏との出会いでした。
実は都知事選の時ほとんど知りませんでした。
私のようにですね第一線を退いた年金生活者しかも身障者が果たして候補者に適してるのかどうかというのがちょっと不安を感じてました。
しかしですね、退職前後でいろんな問題が起きて身障者になったということもあって、いろいろ気づいたことがあります。
身障者目線でそういうことをですね、いろんな方に伝えてそれを訴えて関係者の方々にですね少し考えていただきたいという思いでエントリーシートを完成させて家族には内緒で応募しました。
私の役目の一つはですね、この公募システムを完成させることだと思っています。
つまりですね、政治とは縁がなかったごく普通の人がある想いをもって候補者になった時に、お金や労力をあまりかけないで選挙活動ができる、このやり方を示すことが私の役目だというふうに考えました。
これがなかなか難しいんです。
私のやり方がいいかどうかはよくわかんないんですが、それを参考にしてもらってですね、これから続く人たちが出てほしい。
これから先に公募システムが全国に広がるようにそういうことを期待しています。
それは石丸さんにお願いしたい。
それから私は街頭演説や街宣車の遊説をしないことにしました。
これは経費を削減するということもあったんですが、それ以上にですねこういう状態なので体力の消耗を抑えて時間を有効に使った選挙活動を進めたいというふうに思っています。
ところがですね、このところの他の候補者の方の動きを見ていると「いや~これで本当に良かったのか?」と心が揺れています。
そのためにですね、今日もう一度石丸代表に会って最終面接の時の気持ちに戻りたいと思ってこの場にやってきました。
私自身はですね、やはりデジタル化を進めることによって行政や生活は非常に便利になると考えてます。
そのためのアイデアもたくさん持っています。
それから、私、東大の教授を25年間務めました。
その間に、大学院の教育や日本の科学研究のレベルが非常に低下してる、それから外国人の留学生の問題が起きているということに直面しました。
さらに最近気になってるのが、小中高の不登校児の問題ですね。
これはかなり深刻だというふうに思っています。
これらの問題についてもう一度抜本的に考え方を考え直してシステムを揃える必要があるんじゃないかと、整える必要があるんじゃないかと、私はそのための旗振り役をやらせていただきたいと思っています。
私 いつも言ってんですが、「人生最後の悪あがきのチャンスを ぜひ与えてください。」
質問 | 片岡の回答 |
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小池都政評価 | あまり評価しない |
都議として最も取り組みたいテーマ | 医療・福祉 |
小池都知事への立場 | 中立的立場 |
都議選の最大の争点 | 小池都政の評価 |
物価高騰対策 最優先で取り組むべきこと | 回答しない |
少子化対策の評価 | あまり評価しない |
少子化対策 最優先で取り組むべきこと | 妊娠・出産の支援 |
高校の実質無償化の評価 | あまり評価しない |
高齢化対応 最優先で取り組むべきこと | 日常生活のサポート |
プロジェクションマッピングの評価 | あまり評価しない |
世界最大級噴水建設の評価 | あまり評価しない |
住宅施策 最優先で取り組むべきこと | 回答しない |
防災対策 最優先で取り組むべきこと | 災害用トイレの確保 |
東京一極集中の是非 | 現状程度でよい |
収支報告書不記載 自民説明は十分か | 全く説明していない |
企業・団体献金のあり方 | 禁止すべき |
選挙ドットコムによる政策アンケートには次のように回答した[17]。
質問 | 片岡の回答 |
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小池都政の評価 | どちらともいえない |
都民税の減税 | どちらともいえない |
宿泊税の引き上げ | どちらともいえない |
社会保障費の高齢者負担増 | やや賛成 |
子育て支援策の財政規模増 | どちらともいえない |
民間病院への公金投入 | どちらともいえない |
シルバーパスの継続 | やや反対 |
アフォーダブル住宅の推進 | どちらともいえない |
高層マンションの新規建設規制 | どちらともいえない |
ふるさと納税の見直し | どちらともいえない |
都内大企業の地方法人税引き上げ | どちらともいえない |
東京一極集中是正 | どちらともいえない |
IR誘致 | やや反対 |
都議会の優先事項は政策提案かチェックか | どちらともいえない |
政治資金パーティーの全面禁止 | 賛成 |
多選の制限 | やや賛成 |
お台場の噴水事業 | 反対 |
平和祈念館の建設構想 | やや反対 |
東京アプリ事業の推進 | どちらともいえない |
英語スピーキングテストの入試活用 | どちらともいえない |
都内外国人労働者はさらに増やすべきか | どちらともいえない |
公式ホームページでは次のような様々な政策や提言を発表した。
福祉に関して
[編集]教育に関して
[編集]政策決定プロセスについて
[編集]環境保全活動
[編集]2024年10月、小学校の同級生と共に、故郷の岡山県倉敷市において「まび蝶復活プロジェクト」を立ち上げた。このプロジェクトは12月に倉敷のニュース番組で紹介された[28]。2025年7月29日、真備町での活動は数年程度で終わる予定であることを公式ホームページで発表した[29]。
研究活動
[編集]かつては昆虫の研究をしていた。最終講義の際に発表した業績要旨によると、最大の業績は自身の微量タンパク質PTTHの精製とそのアミノ酸配列の決定である[30]。東京大学名誉教授[31]。研究室はPTTH受容体の論文発表[32]に成功した永田晋治が引き継いだ。
出典
[編集]- ^ “【再生の道】片岡ひろし氏 雨の街頭演説!”. 2025年8月2日閲覧。
- ^ ABEMA Prime #アベプラ【公式】 (2025-06-19), 【都議選討論会】ひろゆき×足立区候補!物価高&家賃高騰&少子化問題…首都改革を問う|アベプラ 2025年8月2日閲覧。
- ^ a b 足立区. “令和7年6月22日執行 東京都議会議員選挙 開票状況(最終確定)”. 足立区. 2025年8月1日閲覧。
- ^ “再生の道|東京都 都議会議員選挙 候補者エントリー” (英語). entry.ishimaru-shinji.com. 2025年8月1日閲覧。
- ^ 再生の道『【再生の道】2025.4.5(土)②20:00〜 最終選考LIVE : 足立区前半』2025年4月5日 。2025年8月1日閲覧。
- ^ 片岡ひろし(再生の道公式サイト)
- ^ “「再生の道」が東京都議選で新人9人を追加公認:東京新聞デジタル”. 東京新聞デジタル. 2025年8月1日閲覧。
- ^ ABEMA Prime #アベプラ【公式】 (2025-06-19), 【都議選討論会】ひろゆき×足立区候補!物価高&家賃高騰&少子化問題…首都改革を問う|アベプラ 2025年8月2日閲覧。
- ^ “再生の道 都議選で議席の獲得ならず 42人立候補も全員落選”. NHK (2025年6月23日). 2025年8月2日閲覧。
- ^ 博文チャンネル 下村博文 (2025-06-25), 【都議選】選挙の結果を下村博文はどう見る?『再生の道』と『参政党』は高評価? 2025年8月1日閲覧。
- ^ “石丸伸二はオワコン?「再生の道」惨敗の原因”. 現代ビジネス (2025年6月24日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ 堀江貴文 ホリエモン (2025-06-23), 東京都議選にて石丸新党が惨敗した件について解説します 2025年8月1日閲覧。
- ^ カンテレNEWS (2025-01-14), 橋下徹氏が新地域政党『再生の道』設立の石丸伸二氏に指摘「『党議拘束しない』は何をやるか打ち出せない」 (2025/01/15 14:35) 2025年8月2日閲覧。
- ^ 選挙ドットコムちゃんねる『【構図の変化で予測困難!?】都議選”足立区”を徹底解説!定数6をめぐる戦いの行方は?【都議選2025】|選挙ドットコム』2025年6月10日 。2025年8月1日閲覧。
- ^ 再生の道 (2025-06-14), 【再生の道・都議選】2025.6.14(土)16:00〜街頭演説LIVE:足立区・えらやすひろ、足立区・片岡ひろし(北千住駅 東口) 2025年8月2日閲覧。
- ^ 日本放送協会. “足立区 候補者アンケート 都議選2025 -東京都議会議員選挙-|NHK”. www.nhk.or.jp. 2025年8月1日閲覧。
- ^ “足立区(定数6)に立候補した候補者11人の経歴・政策まとめ【東京都議会議員選挙2025】”. 選挙ドットコム (2025年6月17日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “片岡ひろしシリーズ「身体障害者の駐車タグ」”. 片岡宏誌のホームページ (2025年4月17日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “片岡ひろしシリーズ「身体障害者の駐車タグ(続)」”. 片岡宏誌のホームページ (2025年5月22日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “宅配便(続)”. 片岡宏誌のホームページ (2025年6月13日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “片岡ひろしシリーズ「マイナ(ンバー)保険証」”. 片岡宏誌のホームページ (2025年5月4日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “片岡ひろしシリーズ「マイナンバーシステム」”. 片岡宏誌のホームページ (2025年5月6日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “片岡ひろしシリーズ「高齢者のデジタル化」”. 片岡宏誌のホームページ (2025年5月11日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “片岡ひろしシリーズ「教育:担任二人制」”. 片岡宏誌のホームページ (2025年6月5日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “教育:不登校”. 片岡宏誌のホームページ (2025年6月16日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “大学院教育と若手教員”. 片岡宏誌のホームページ (2025年6月20日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “片岡ひろしシリーズ「二元代表制と政策提案」”. 片岡宏誌のホームページ (2025年6月10日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “思い出とロマン抱き まび蝶復活プロジェクト(KCTニュース)”. 株式会社倉敷ケーブルテレビ (2024年12月12日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “徒然なるままに「雑感 その1」”. 片岡宏誌のホームページ (2025年7月29日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “昆虫の発育を調節する神経ペプチドならびにステロイド 東京大学教授・農学博士 片岡宏誌”. 片岡宏誌のホームページ (2024年2月15日). 2025年8月1日閲覧。
- ^ “令和6年度名誉教授の称号授与”. 東京大学. 2025年8月1日閲覧。
- ^ Nagata, Shinji; Namiki, Toshiki; Ko, Rinkei; Kataoka, Hiroshi; Suzuki, Akinori (2006). “A Novel Type of Receptor cDNA from the Prothoracic Glands of the Silkworm, Bombyx mori”. Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry 70 (2): 554–558. doi:10.1271/bbb.70.554 .