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【日記】アニメ「SHIROBAKO」を今になって見た

 SHIROBAKOめっちゃおもろいやんけ………………!!!!

菜なれ花なれ」にドハマりしたことがきっかけで、未視聴のP.A.WORKS作品にうっすらと興味を持ち始めた。
 その中でも、知人から熱烈に推されたのが「SHIROBAKO」と「凪のあすから」。どちらも当然タイトルは存じ上げていたが、通ってはこなかった作品だ。「いくらなんでも昔のタイトルすぎるだろ」と思いつつ、視聴済フォロワーからの平均評価があまりにも高かったため2週に分けてSHIROBAKOを視聴。ちなみに凪あすは信じられないほどハマらなくて、内容について数時間に渡るしょうもないレスバに発展した。

 いや、正直メチャクチャ面白かったです。
 2025年にもなってSHIROBAKOの話をしたくて仕方が無いオタクが爆誕してしまった。許せねえ~~~~! 灯祭のSHIROBAKOグッズセット欲しくて追加で買っちゃったよ……。

皆様もなにとぞ御支援よろしくお願いいたします(関係者か?)

 今回は、SHIROBAKO初視聴の雑感を書き殴っていく。もう少しちゃんと見てから感想記事にしたかったが、さすがに2クール作品をもう一周見ながら紐解くのは時間がかかるし、今の感情がいつまでも残るわけでもない。一気に書き切ってしまおうと思う。

あおい視点で描かれるアニメ現場の波乱万丈

 このアニメは、基本的に主人公・あおいの視点を中心として進む。
 あおいは武蔵野アニメーションの制作進行であり、スケジュール管理や各部門への依頼・伝達が主な業務だ。まず、この部門の数が本当に多い。フィクション作品にしては多すぎるくらいの人物が次々に出てくる。1クール目時点での武蔵野アニメーション関係者は、公式サイトに載っている人物だけでも22人。2クール目でもう少し関係者は増えるし、チョイ役で出てくるスポンサーや依頼主・下請けも合わせた人物の総数は40人を優に超えていたと思う。

 あおいは依頼・伝達が役割なため、膨大な量の部門から生まれる社内外のあらゆるトラブルがバンバン飛び火してくる。そのトラブルを解決・仲裁し、完パケに向かって突き進んでいくというのがストーリーの大枠。
「アニメを完成させる」という大目標はあるが、形式は限りなくオムニバスに近い。武蔵野アニメーション内での大小さまざまなトラブルを1~2話完結で描きつつ、時折あおいの専門時代の友人たち中心のエピソードが差し込まれる。この友人達もまたアニメ関係者だ。CGの道に進んだ美沙・声優志望のしずか・脚本家志望のみどりと、それぞれが異なる形でアニメに関与している。しずか・みどりは武蔵野アニメーション内には居ない分野の人物なので、より多角的に業界を描くという役割も持っている。

 リアリティラインがかなり現実に近い作品で、それゆえのシビアさもある。そのぶん人物の描写が非常に丁寧だ。視聴者側の受け取るものも様々で「こんな奴いるわ」というイヤさや「お前の気持ち分かるわ」という素朴な共感など……。一人一人の人物によく心を動かされる作品だった。

あおいが良い主人公すぎる

 あおいがとにかく良い造形をしている。主人公があおいじゃなかったら、ここまで心に残ることはなかったかもしれない。

 物語の主人公は能動タイプと受動タイプに大きく分けることができるが、あおいは受動タイプにあたる。「アニメを作る」という大課題を突き付けられ、その解決に向けて奔走するキャラだからだ。
 受動タイプの主人公は目標がハッキリしている一方で、本人の行動原理や主体性が描写しづらい。その点で、あおいはよくバランスがとれた人物だ。とにかく主体性があり、時に飛躍した行動で周囲を驚かせる。あおいの高い牽引力は作中でも評価されており、猛獣使い呼ばわりされることも。しかし「無敵の主人公」というわけでもなく、四苦八苦しながら進んでいく姿からは勇気をもらえる。

23話「続・ちゃぶだい返し」で泣いた

 作品の終盤、あおいは幾度となく「本当に仕事を続けていくのか」という問いを突き付けられる。共に仕事をしてきた仲間との交流を経て、少しずつ自分なりの考えを固めていくあおい。このくだりは全部良かったが、その中でも特に23話「続・ちゃぶだい返し」の一場面は良かった。

 急遽最終話のプロットが変更になり、あおいはその追加収録に立ち会う。その現場に現れたのは、急遽追加キャストとして呼び出されたしずかだった。この場面があまりにも良かった。表情の見せ方・文脈の乗せ方が素晴らしい。

 最初、あおいはしずかとの対面に驚愕し、呆気に取られている。その後、しずかがスタジオへ入るとその表情には一抹の不安。しずかの夢を応援してきたあおいの「失敗してほしくない」という気持ちが乗っている。そんな中、しずかのアフレコが始まる。
 アフレコはつつがなく開始し、ありあ役・京子とルーシー役・しずかの掛け合いが進んでいく。あおいが僅かに安堵するようなカットが入り、最後の掛け合いへ。

ルーシー:お姉ちゃんは遠い所へ行ってしまったけど、私はずっとここに居ようかな
ありあ:何故?
ルーシー:ありあさん達が戦って守る世界で、私は沢山の子牛を育てるの
ありあ:私達が戦って、守る世界――
ルーシー:それが私にできること、それが私の夢だから……ありあさん?
ありあ:戻る。この全てを守るために
ルーシー:ありがとう、ありあさん
ルーシー:今、私、少しだけ夢に近付きました

23話「続・ちゃぶだい返し」

 しずかの最後のセリフを聞いて、あおいは涙を抑えられなくなる。アフレコを無事終えて、あおいの居るコントロールルームへ振り返るしずか。あおいは目を合わせられず、台本で顔を覆って泣き崩れてしまう。そんなあおいを見て、しずかは微笑みを浮かべる。

 3分にも満たないこの場面には神が宿っていた。心の動きを流麗に描写し、二人の間に無言の対話を成立させている。
 この場面で、あおいとしずかは言葉を交わさない。ただ一度、小さく頷き合っただけだ。モノローグすら無く、芝居と簡単な挨拶以外のセリフは完全に排除されている。これまでの積み重ねと演出の妙が合わさり、この場面の感動を大きくする。

 あおいの境遇は、京子の演じるありあと重なるところがある。仕事を生き甲斐に感じながら、その中で自身がどうなっていきたいかという具体的なイメージを持てない。目の前のことに追われ続ける日々に悩み、人生の岐路が近付いてくる感覚と戦ってきた。そんなありあを肯定するルーシーの言葉は、あおいへの救いでもある。
 しずかはあおいの苦悩は知らないだろう。あおいもまた、しずかがどんな想いで燻っていたかなど知る由もない。互いの全てを知り合うことは今生ない。しかし、この場面で二人は確かに対話をし、分かり合ったのだ。

 最後、あおいの表情を引き→斜め下からのアオリ→寄りと三度に分けて描写し、このエピソードは終わる。静かに漏れるあおいの嗚咽で、私も少し、いや、だいぶ泣いた。
 見てから何週か経った今でも、この場面を鮮明に思い出す。この時、このアニメを自分の人生に連れていきたいと思った。単なる良作の域を出て、作品が心に根付いた瞬間だった。

最後に

 別にオチとか総括とかは無いんだけど……。
 いや、SHIROBAKOガチで滅茶苦茶面白かった。本当はもう少し色々書きたかったんだけど、なかなかnoteに作業時間を割けないので今回はこの文量で出そうと思う。

 私は最近のPA作品も評価している側なのだが、それはそれとして「SHIROBAKOをもう一度」という感情もよく分かる作品だった。俺は好きですけどね、なれなれもマヨぱんもひびめしも。

 最後に少し余談。
 冒頭でも多少触れたが、現在P.A.WORKS創業25周年の記念イベント「灯祭」のクラウドファンティングが実施されている。返礼品としてSHIROBAKOをはじめとしたPA作品の記念グッズ等が貰えるので、何卒。私は全種セット×1となれなれセット×1の2プランで支援した。

 ちょっと行きたかったな、制作進行体験。ちょうど金なくてな……。

以上

サムネイル
TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイトより
http://shirobako-anime.com/story/03.html

 

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