絹谷幸二さん死去、82歳 洋画家、文化勲章受章

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絹谷幸二さん

絹谷幸二さん

 日本を代表する洋画家で文化勲章受章者の絹谷幸二(きぬたに・こうじ)さんが1日、悪性リンパ腫のため東京都内の病院で死去した。82歳だった。奈良市出身。葬儀は9日午前10時30分から東京都港区芝公園4の7の35の増上寺光摂殿で。喪主は妻宏美(ひろみ)さん。

 東京芸術大大学院修了後、イタリアに留学し、アフレスコ(壁画)の古典技法などの研究に取り組んだ。1974年、新人洋画家の登竜門とされる安井賞を当時最年少の31歳で受賞。豊かな色彩と躍動感に満ちた独創的なスタイルで数多くの作品を生み出し、長野冬季五輪(98年)公式ポスターの原画なども手掛けた。

 後進の育成にも力を注ぎ、東京芸術大や大阪芸術大の教授などを歴任。2008年に35歳以下の若手を顕彰する「絹谷幸二賞」を創設し、16年には「絹谷幸二 天空美術館」(大阪市)を開館した。14年文化功労者、21年文化勲章。

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