トランプ氏がホワイトハウスに大宴会場建設へ 次々と改修、「偉大な米国」で遺産

ホワイトハウスの外観(共同)
ホワイトハウスの外観(共同)

【ワシントン=坂本一之】トランプ米政権は7月31日、ホワイトハウスの東棟を改修して新たなボールルーム(宴会場)を建設すると発表した。トランプ大統領は1月の就任以降、大統領交代時に行われるホワイトハウス室内の模様替えだけでなく、庭に巨大な国旗を掲揚する旗ざおを設置するなど次々と改修を進め、自身が掲げる「偉大な米国」の象徴となるレガシー(遺産)を残そうとしている。

レビット大統領報道官は同日の記者会見で、「ホワイトハウスは世界で最も美しく歴史的な建物の1つだ」と強調。新宴会場を建設する理由について「世界の首脳らを歓迎する大規模式典を開くには見苦しいテントを(臨時に)設置せざるを得ない」と現状を説明し、トランプ政権が「米国民のために問題を解決する」と取り組みをアピールした。

現在、式典などで使われる「イーストルーム」は着席形式で定員約200人。新宴会場は同形式で約650人を収容できるという。建設費の約2億ドル(約300億円)にはトランプ氏や支援者らの寄付金をあてる。

今年9月に着工し、トランプ氏の任期が終了する2029年1月よりも前に完成させる方針だ。1952年に当時のトルーマン大統領が実施した大規模改修以来の大型工事になるとみられている。

トランプ氏は6月、約10万ドルの私財を投じホワイトハウスの北庭と南庭にそれぞれ高さ約30メートルの巨大な旗ざおを設置した。巨大な旗ざおは大統領1期目(2017~21年)からの念願で、新宴会場の建設も政界入り前から提唱していて、2期目に入ってから「歴史的な建物」の改修を急ピッチで進めている。

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