零狐のブログ

政治にまつわる情報収集をしています。

沖縄4区の時系列まとめ ~私文書偽造問題のオール沖縄候補・金城トオルさん、「お前はもう詰んでいる」のでは?~

収支報告書の会計責任者欄に、ご本人の了解を得ずに記名と押印を行っていた有印私文書偽造 立憲民主党候補 金城徹さん
サムネの制作者→https://x.com/AsQsfeHvw0HYlb8/status/1830451197582655667(勝手に使ってしまってごめんなさい…)

この記事は、オール沖縄4区・有印私文書偽造問題を指摘された金城トオル氏に関し、沖縄4区の出来事を時系列でまとめた記事です。

刑事告発に発展する等でオール沖縄の責任が問われた際に、参考になればと思って作成しました。

※2024年11月21日に、記事を加筆修正しました。

※2024年11月22日に、10月12日以降の出来事を追記しました。

※2024年12月7日に、10月11日のしんぶん赤旗記事について、問題点を細かく指摘する内容にするなど、様々な変更をしました。旧バージョンの魚拓も用意しました。

※2024年12月11日に、一部の記載ミスを修正しました。

※2025年1月13日に、俺が共産党支持である事を示すツイートを載せました。

※2025年5月28日に、大城竜男氏が2021年10月に「沖縄農民党」を結成していた事を追記しました。"2022年の収支報告書で会計責任者にされていた大城竜男氏は、その前に立憲民主党を離党していた"のが偽造の根拠となりますが、これがネット上で発見できる、2021年に立憲民主党を離党した唯一の間接的証拠です。

 

超ざっくり言うと…

オール沖縄4区に選ばれた金城トオル氏の有印私文書偽造問題について、被害当事者から情報提供されたれいわ新選組が何度も告発したにも関わらず、とあるマイナーな2つの新聞以外はなぜか詳細をほぼ報じず、この問題が全く広まらないまま総選挙に突入してしまった。

 

 

 

  • 2021年(この項は後に出てくる色々な話を照らし合わせて記述したものです)

2021衆院選にて、立憲の金城トオル氏がオール沖縄4区の候補者として立候補する事を検討。

立憲民主党沖縄4区総支部(当時)の大城竜男氏が、金城氏の出馬に反対して離党届を提出した。

※「金城氏の出馬に反対」というのは2024年8月30日のれいわ新選組による記者会見で明かされた情報で、後述の宮古2紙では言及なし

10月31日投開票の衆院選にて、金城トオル氏は自民党西銘恒三郎惜敗率82%で敗北。比例復活もしなかった。

 

  • 2022年2月15日(超重要、加筆)

立憲民主党沖縄県第4区総支部」が2021年度の収支報告書を提出。

この収支報告書の会計責任者に、離党したはずの「大城竜男」の名前があった。

これが有印私文書偽造の疑いその1。

 

  • 2022年8月10日、15日(超重要、加筆)

立憲民主党沖縄県第4区総支部」が2022年8月10日に解散(正確には移転のための解散届提出)。

その収支報告書が8月15日に提出されたが、そこにも会計責任者に「大城竜男」の名前があった。これが有印私文書偽造の疑いその2。



後の「宮古新報」では、大城竜男氏がこの時期に立憲民主党沖縄4区総支部の会計責任者を辞めたと記述されている。これは立憲民主党側による会計責任者変更の手続き上の事だと思われ、実際に辞めた時期ではないはず。

 

  • 2022年10月9日

豊見城市長選で山川ひとし氏が敗北。パワハラ疑惑と、公約達成失敗が敗因らしく、市長を1期しか務められなかった。

ryukyushimpo.jp

(市長のパワハラについての提訴の記事。これは民事訴訟だと思うが、なぜか続報がない)

 

  • 2023年6月26日

山川ひとし氏がれいわ新選組から沖縄4区に出馬する事を発表。この時点から金城トオル氏については言及されていたが、もちろん有印私文書偽造問題は知らない。

また、高井たかし・れいわ新選組幹事長は「半年かけて口説いた結果、他党からの誘いを断り、れいわ新選組を選んでくれた。これで沖縄の4選挙区は1区共産、2区社民、3区立憲、4区れいわとすみ分けができた。」とツイート。

reiwa-shinsengumi.com

https://x.com/t_takai/status/1673557013333413888

 

  • 2023年10月27日

立憲民主党が金城トオル氏を沖縄4区候補として公認。つまり2024衆院選においては山川ひとし氏の方が先に立候補を表明していた。

cdp-japan.jp

 

  • 2023年10月29日

比嘉京子氏(ひが きょうこ)が沖縄4区に立候補するため、沖縄社会大衆党を離党。

 

  • 2024年4月17日

第1回オール沖縄4区の選考委員会が開始。

候補者は、金城トオル氏、山川ひとし氏、比嘉京子氏の3人。(順不同)

 

  • 2024年5月9日

高井幹事長&山川ひとし氏が、「大城竜男」氏と面会した。金城トオル氏から勝手に名前を書かれてハンコまでつかれた事を明かした。(後述の8月30日の記者会見より)

大城竜男氏が情報提供の相手としてれいわ新選組を選んだのは永遠の謎。…かも。

 

  • 2024年8月4日、8月13日(超重要)

8月4日、疑惑のオール沖縄公開討論会にて、山川ひとし氏が金城トオル氏に有印私文書偽造問題を質問したら、ルール違反で止められた。(ルール違反自体は事実)

8月13日の討論会で山川氏が「宮古新報」の記事を引用。「沖縄4区選考会 公正公平な討論会を期待 立憲民主党(沖縄4区)支部の政治金規制法の質問が取り下げられた。公平な場での選考を目的に開催した討論会なら取り下げは不適切だ。『選考会が金城氏に気を遣っている』と受け止められても仕方がない。中断は逆に事実であるかの印象を与えた。候補者のイメージを選考会も考えてほしかった」という内容。当然質問は強制的に取り下げられたが、記事引用までは遮られなかったのは最後の良心…?

※この討論会の時点では大城氏の存在を明かしていませんでした

miyakoshinpo.com

後述の8月30日の記者会見によるとその後、討論会とは別の「選考会」で協議しようという事になった。

その選考会にて高井たかし幹事長が「当時の会計責任者(大城竜男氏)からのヒアリングを実施すべき」と言ったが、何と「ヒアリングはしない」と主催側が回答。

…とのこと。

https://x.com/8_yamakawa/status/1833270818295714220(疑惑の討論会のYouTubeライブ配信を貼った山川ひとし氏のツイート)

https://x.com/fm21wannuumui/status/1820008548098814268(沖縄ネトウヨボギーてどこん」による、多分最初に出た疑惑の討論会の切り抜き。8月4日。ちなみに、リプ欄に「沖縄マスゴミ『報道しない自由!』」と言うネトウヨがいたが残念ながら的を得ている)

 

  • 2024年8月24日

高井幹事長&山川ひとし氏が、金城トオル氏から勝手に名前を書かれてハンコまでつかれた大城竜男氏と再び面会した。

れいわ「金城さんが(大城氏と)面会してるっていう話をしてるけどどうなんですか?」

金城「面会はしていない」「第三者による仲介はあったが許していない。マスコミなどに問われればいつでも真実を話す

というやり取りがあったとのこと。(後述の8月30日の記者会見より)

 

  • 2024年8月30日(超重要)

山本太郎代表&高井たかし幹事長による会見。

中盤に沖縄タイムスから沖縄4区について、れいわが「要望書」を提出した件について質問。

ここで、初めて大々的に金城トオル氏の問題を告発。

「大城竜男さんは以前ですね、立憲民主党沖縄県連の幹事長をやられていたんですけれども。この金城さんって方が衆議院に出馬するということに反対をされたんです。で、立憲民主党を離党されてます。で、会計責任者の変更っていうのは、これ、選管に対して届け出るだけで可能なんですけれども、この候補者である金城徹さんって方はその手続き怠って、しかも本人の了解なしに、収支報告書に記名押印をしてしまっているってことなんです。これって、むちゃくちゃヤバい話じゃないですか。」

※大城氏が会計責任者を(公式に)辞めたのは2022年8月であるが、実際に離党届を出したのは2021年らしい。「立憲民主党内で金城トオル氏が出馬の検討を検討」したのは2021衆院選の事だと思われ、実際に2021衆院選で金城トオル氏はオール沖縄4区の候補だった

「疑惑の渦中にあるというこの候補者に対してですね、ヒアリングであったりとか、その関係者にもヒアリングを行わず、これ強硬にこれが統一の候補者ですみたいな決められ方をするというのは、これ非常にまずいやり方。これ今までの日本の政治の悪い部分全部煮詰めたようなやり方じゃないですか?」

「そのような疑惑にまみれたままの候補者を沖縄4区の顔として国会議員にするのかという部分。で、それを立憲民主党以外の政党も認めるの?っていうことですね。自民党公明党の関係と変わらないですね、これって。」

また、問題を解決できないまま(金城トオル氏に)候補が決まった場合、「それぞれの闘い」になるともコメント。

reiwa-shinsengumi.com

「大城氏は『マスコミなどに問われればいつでも真実を話す』と言っている。ぜひインタビューを。」とまで言ったにも関わらず、後述の「宮古新報」と「宮古毎日新聞」以外、被害当事者の大城竜男氏に取材したメディアはいなかった

ただし、この時点では沖縄タイムス以外の著名メディアがこの記者会見にいなかったという言い訳もできる。

なお、この時点でオール沖縄4区の選考会は9回行われていて、その9回目かられいわ新選組は欠席した。

 

  • 2024年9月2日

大石あきこ・れいわ新選組共同代表が金城トオル氏の有印私文書偽造問題についてツイート。

が、今見るとこのツイートでは情報源を明かしておらず、これを見るだけでは大城竜男氏に取材してみる事を思いつく記者は出にくい。戦術ミスなのではないか。

 

 

  • 2024年9月6日

金城トオル氏が、政治資金収支報告書の押印をめぐる疑義について説明する会見を行った。

当初は実際に就任していたものの、その後は連絡が取れない状態となっていた。一方、包括的な承諾を得ていると認識していた事務方が、同意を得ることなく押印して提出した。

押印された人物に対しては「大変申し訳ないとの思いで、深くおわび申し上げる」と謝罪した。

この「包括的な承諾」だが、後述の「宮古毎日新聞」による取材で、大城氏は「2021年の時点で立憲へ離党届を提出しており、包括的同意はない。簡単にできる会計責任者の変更をしていない」とコメントしている。

この時点でオール沖縄4区の選考会は10回行われていた。

また、HUB沖縄は、9月7日の時点で「政治資金収支報告書の押印をめぐる疑義について指摘したのはれいわ新選組」と記載した貴重なメディアのひとつ。

https://hubokinawa.jp/archives/26308(HUB沖縄)

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/14301258月30日の記者会見にいたのに有印私文書偽造問題を報じなかった沖縄タイムス

※2024年12月11日に、"大城氏は2021年に離党届提出"と報じた新聞を「宮古新報」と誤って記載していたため、「宮古毎日新聞」に修正しました。

 

  • 2024年9月9日

最後(11回目)のオール沖縄4区の選考会で、金城トオル氏が野党統一候補になった。

前述のHUB沖縄と宮古新報以外の全メディアが、有印私文書偽造問題の存在を報じていない。

https://www.youtube.com/watch?v=8Omelgm-Py0(やっぱり有印私文書偽造問題を報じなかった「沖縄ニュースOTV」。コメント欄にはそのツッコミが…。)

 

  • 2024年9月15日(超重要)

金城トオル氏が野党統一候補になった後、「宮古新報」が大城竜男氏にインタビュー。前述の金城トオル氏の会見を見て怒りのコメント。

 

「連絡が取れないから勝手にやりましたでは通らない話で許せない。しかも2度も許可なく自分の名前を使用しており、とても悪質だ。このままで済む話ではない」と強い憤りを見せ、金城氏を告発する可能性もあるとした。

※この「告発」というのは刑事告発のはず。その場合、有印私文書偽造罪に問われる事になると思われる。有罪になったら懲役確定。

「報告者に何か問題がある時は会計責任者である自分の責任になる。会計責任者も把握していないのに収支報告書の中身を知らず押印を勝手にするとは信じられない」

金城氏の記者会見で述べた「包括的に承認を貰っていた」とすることには「意味が分からない。言い訳にならない」と吐き捨て、「あの会見は有印私文書偽造を認める自白の会見だ」と一蹴。

金城氏は会見で大城氏に直接会って謝罪する考えを示していたが、14日時点で連絡はない。

続報もないので未だに直接の謝罪はしていないと思われる。

また、前述の「2022年8月に会計責任者を辞めた」というのはこの記事が初出。

miyakoshinpo.com

 

  • 2024年9月15日20時

山川ひとし氏が、宮古新報による大城竜男氏への取材記事についてツイート。

「これまで選考会には #沖縄4区 への重大な影響を懸念し当事者2名のヒアリングを何度も要求したが拒否され続けた。その後オール沖縄は、金城氏が9/6にその件の記者会見を行ったと中身を精査せず」

 

  • 2024年9月25日(最重要、大幅加筆)

宮古毎日新聞」が大城竜男氏を取材した記事を掲載。(この記事で名前は出てないが、内容からして十中八九この人)

内容自体は宮古新報の時と大きな違いはないが、使っている言葉が宮古新報の時と比べると弱い。

「この問題を指摘してきた政党を支持している訳ではないとも強調」としている部分と、「弁護士などと今後の対応を協議するという」という記述が重要か。

この記事の内容から、大城氏はれいわの催し(記者会見、ライブ配信、演説等)に登場しないと思われる事が分かる。

宮古毎日新聞 2024年9月25日 『「沖縄の政治風土に問題」 押印された人物が指摘』 立憲民主党の金城徹氏が責任者だった同党沖縄4区総支部政治資金収支報告書に、会計責任者として記載されている人物の同意なく押印されていた問題で、この人物が取材に応じた。「沖縄は(選挙違反などにも)甘く、あまり問題にしない。県民は、こういう事案に、もっと関心を持ってほしい」と述べ、沖縄の政治風土について問題点を指摘した。 金城氏は9月6日に県庁で行った会見で、同総支部の2021年収支報告書について、同意なく会計責任者の押印がされていたことを認め謝罪している。会計責任者とされている人物については、当初は実際に就任していたが、その後は連絡がつかなくなったと説明。包括的な同意を得ていると認識していた事務方が押印してしまったと、説明した。 今回、取材に応じたのはこの会計責任者とされた人物。「21年に私は立憲民主党へ離党届を出している。(包括的同意)はない。(同総支部は)簡単にできる会計責任者の変更をしていない」と述べた。 金城氏の対応については「秘書がやったので、私は分かりませんと言うのと同じ」と批判した。22年収支報告書でも、同意なく押印されていると述べた。 また、同総支部はいったん解散しており、収支報告書の修正ができないと指摘し、「問題があれば、責任はに来る」と述べた。弁護士などと今後の対応を協議するという。 一方、この問題を指摘してきた政党を支持している訳ではないとも強調。金城氏を4区から擁立することを決めた「オール沖縄」の候補者選考委員会については「私が口出すことではない」と語った。



…と思ったら11月中旬に超重要な記述に気づいた。
「2021年に私は立憲民主党へ離党届を出している」である。
これは宮古新報にはない情報で、今回の有印私文書偽造の疑いをほぼ確定させる最重要事項。
この情報の真偽が、刑事裁判での争点になるだろう。

 

  • 2024年10月初旬?

比嘉京子氏がオール沖縄4区選考会から自主的に降りた。後述のしんぶん赤旗によると、「オール沖縄の統一したたたかいを進める」とのこと。

 

  • 2024年10月7日

れいわ新選組が沖縄での記者会見を予告。これで大勢のメディアが集まるか…?と読んだのだろうか。

https://x.com/8_yamakawa/status/1843248140872454615

 

  • 2024年10月8日(超重要)

問題の沖縄1区れいわ候補擁立詐欺。

8月30日と違って朝日新聞毎日新聞、読売新聞、そして沖縄タイムスなど多くのメディアがいて、有印私文書偽造問題の大々的な告発のチャンスであった。

オール沖縄が一番怒りそうな1区に手を出す事で悪目立ち→多くのメディアの注目を集める→大勢のメディアの前で、今までオール沖縄が隠していた問題をバラす→慌てて金城トオル氏を取り下げる→れいわも1区候補を取り下げる、という計画だっただろう。

根拠は?と聞かれそうだが、そう考えないとこの”禁忌”に手を出す理由が説明できない。

高井たかし幹事長のツイートでも、その意図が読み取れる。

だが、これでも(宮古2誌以外で)金城トオル氏の有印私文書偽造問題を報じる(大城竜男氏に取材する)メディアは現れなかった。

1区での擁立にも関わらず4区の問題にわざわざ時間をかけて話すところを見れば、これは何かあると記者は思わなかったのだろうか?

特に、8月30日と今回の両方の記者会見にいた唯一のメディアである(と思われる)沖縄タイムスは違和感を覚えなかったのだろうか?

※動画を確認したところ、この2つの記者会見にいた沖縄タイムス記者は別人。

reiwa-shinsengumi.com

https://x.com/t_takai/status/1843683848502247816

 

  • 2024年10月11日朝(重要) ※2024年12月7日に超大幅加筆、2025年1月13日に日本共産党支持のツイート追加

酷い、と言わざるを得ないしんぶん赤旗の記事。

かなり長い記事ですが、全文載せます。太字で強調した部分について見解を記述します。

※ここでは沖縄1区についての解説はしません

れいわの団結破壊 沖縄4区でも
選考会ルール踏みにじり一方的に欠席

れいわ新選組による衆院沖縄1区への候補者擁立に、「『オール沖縄』の団結破壊だ」との怒りの声が広がっています。れいわによる団結破壊は、沖縄4区での候補者選定会議から顕著になっていました。れいわは、選定会議は「(立民の金城トオル氏という)結論ありきだ」「欠席裁判で候補者が決まった」などと攻撃していますが、これは事実無根です。

・他候補を攻撃
 「オール沖縄」の候補者選考会は今年4月以降、日本共産党、社民、社大、立民、沖縄うないの各党、政治団体「新しい風・にぬふぁぶし」、無所属県議に加え、れいわも参加して開催。候補として名乗りをあげていた金城、山川仁(れいわ)、比嘉京子(沖縄うない)の3氏による公開討論会も3回開かれました。

 公開討論会は各候補の政策や人柄を知らしめるという目的で実施され、その内容・結果について各候補への攻撃は行わないとの合意がありました。ところが、れいわは公然と他候補を攻撃。第9回会合(8月29日)の前日に突如、「二つの条件が満たされない限り、選考委員会には参加できない」と一方的に宣言したのです。

 二つの条件とは、(1)れいわ側が主張する金城氏の収支報告書問題についてオープンな形で金城氏や会計責任者からヒアリングを行う(2)候補者を選考委員だけの多数で決めないことを確約する―というものでした。

 これに対し選考会は第9回会合で、「候補者ごとの公開ヒアリングは、選考委員会の権限になじまない。推薦した政党が責任を持って有権者に、候補者について明らかにするもの」であり、「候補者選考は選考委員会が行うことを、選考委員会で再三再四確認してきた」との見解をまとめました。

・会合参加せず
 その上で、れいわ側に直ちに回答を行い、立民が金城氏の「収支報告書」に関して説明を行うことや9月1日の第10回会合の後、選考方法を決めることなどを確認。れいわに選考委員会への参加を呼び掛けました。

 ところが、れいわは第10回会合に不参加。第11回会合(9月8日)の前に山川氏が会場に現れ、「申し入れの再確認をしたい」と改めて2条件を示しました。選考委員会が「協議して結論を出したことであり、再考できない」と伝えると、山川氏は「党本部と2度連絡をとり、あらためて『選考会』には参加しない」と言明し、退席しました。

 第11回会合では立民が、れいわの言う金城氏の収支報告書問題について、同氏が代表を務めた政治団体の収支報告書に、会計責任者とは別のスタッフが、会計責任者の了解を得たものとして、会計責任者と連絡がつかないまま押印していたものだと説明。選考会は、「候補者の資格にかかわるミスではない」と確認しました。

 また協議では、▽立候補を表明している金城、山川、比嘉の3氏を対象に選考する▽話し合いで全会一致をめざす▽まとまらない場合は、無記名投票の多数決で決める―ことを改めて確認しました。

 沖縄うないが「『オール沖縄』の統一したたたかいを進める」と表明し、比嘉氏の立候補を取り下げ。金城氏が全会一致で候補者として選定されました。

 その後、れいわは10月8日、沖縄4区への山川仁氏の擁立をあらためて表明するとともに、4区とは無関係の1区にまで候補者を擁立。「オール沖縄」の団結に敵対する姿勢を明確にしました。

 一連の経緯を見れば、各党の合意で決められたルールを踏みにじり、自分たちの主張が受け入れられないとなると一方的に退席したというのが、れいわのとった態度です。

 

では解説します。

①「れいわの団結破壊 沖縄4区でも」

金城トオル氏が根本的に団結してはいけない候補である事は、ここまでお読みいだだけた方は分かると思います。

沖縄1区はともかく、4区では団結破壊こそ正解です。

 

②「れいわは公然と他候補を攻撃」

公開討論会は各候補の政策や人柄を知らしめるという目的で実施され、その内容・結果について各候補への攻撃は行わないとの合意」があったそうですが、そもそもこの合意自体に問題があったように感じます。

明らかに候補としてふさわしくない要素が発覚した場合に、それを指摘する事ができないからです。

有印私文書偽造問題は、ルール違反であっても、「公然と他候補を攻撃」と批判されても追及すべきと山川ひとし氏は考えたのでしょう。

本問題の深刻性を考えると、その考えは正しかったと言えます。

 

③「候補者ごとの公開ヒアリングは、選考委員会の権限になじまない。推薦した政党が責任を持って有権者に、候補者について明らかにするもの」

これは論点のすり替えです。

れいわ新選組が求めた事は、要するに「大城竜男氏の話を直接聞け」です。

推薦した政党がどうこうの話ではなく、強制的に行うべきものです。

といいますか、これはオール沖縄による「被害を受けた元会計責任者の大城竜男とは一切面会しません!」という”罪の自白"ではないでしょうか。

 

それと、裏金づくりの調査というかなり難しい事をやり遂げた赤旗ですが、「いつでもマスコミの取材を受ける」と言った人物を取材しないというのはジャーナリズムとしてどうなのでしょうか。

すごく簡単な事だと思うのですが。

自民党を追いつめたといえど所詮は政党機関紙。自党に都合の悪い事には目を背けるのが現実なのでしょうか。

 

オール沖縄選考会「候補者の資格にかかわるミスではない」

「第11回会合では立民が、れいわの言う金城氏の収支報告書問題について、同氏が代表を務めた政治団体の収支報告書に、会計責任者とは別のスタッフが、会計責任者の了解を得たものとして、会計責任者と連絡がつかないまま押印していたものだと説明」

「候補者の資格にかかわるミスではない」というのは、大城竜男氏の話を聞いていれば絶対に出ない結論です。

2021年に離党したはずの人物を、2022年提出の2つの収支報告書に会計責任者として勝手に記載。

会計責任者の了解を得られるはずがありません。

そもそもこの手の疑惑が出た場合、その被害者から話を聞くのが一般的だと思います。

それを行わなかった時点で、立憲民主党オール沖縄は問題を解決する気がないと言えます。

ついでに、"れいわの言う金城氏の収支報告書問題"という表記の仕方にも悪意があります。

 

⑤「各党の合意で決められたルールを踏みにじり、自分たちの主張が受け入れられないとなると一方的に退席した」

正直に申し上げますと、日本共産党関係者は今からでも8月30日にれいわ新選組が行った会見を見た方が良いと思います。

「自分たちの主張が受け入れられないとなると」という話ではない事が分かるはずです。

また、「各党の合意で決められたルールを踏みにじり」とは言いますが、決めたルール自体に問題が無かったのか考えていただきたいです。

いち日本共産党支持者が「れいわ新選組のルール踏みにじり行為」に同情している意味に思いをはせてほしいです。

 

※俺が日本共産党支持である事を示すため、2025年1月13日に関連ツイートを追加しました

日本共産党が好きでありながら、共産党に反省してほしくて沖縄4区だけれいわ新選組を推奨した俺の苦悩はいつ消えるのでしょうか。

※2025年1月13日の追記おわり

 

全体として問題だらけで、これはれいわ新選組に対する誹謗中傷と言っても良い気がします。

有罪判決など、かなり後になってれいわ新選組…というより山川ひとし氏に土下座する羽目になるのではないかと思っています。

 

※以前はどんな記述だったの?という方はこちらをどうぞ。結構な日本共産党罵倒になってしまっています。

megalodon.jp

  • 2024年10月11日夜

批判が殺到する中で、れいわ沖縄1区擁立を取り下げ。

当然、その声明の中で金城トオル問題に言及しているが、後半の「沖縄県はれいわの得票率が2番目に高い、…」の部分は全く必要ないのでは?

金城トオル問題一点張りだったらさすがにメディアも沈黙を破ると思うのだが。これが第二の戦術ミス。

reiwa-shinsengumi.com

 

  • 2024年10月12日(追記)

衆議院選のオール沖縄4候補と玉城デニー知事が「団結」してしまった。

かなり後になって、悪い意味でオール沖縄を象徴する写真になるかもしれない。

オール沖縄の立候補予定者4氏、玉城デニー知事と合同会見 衆院選「一致団結し取り組む」 - 琉球新報デジタル

 

  • 2024年10月15日(追記)

衆議院選挙の公示日。金城トオル氏の選挙公報を見てみよう。

玉城デニー知事が応援してしまっているのである。

これ次の沖縄県知事選挙で勝てなくなるのでは?

 

  • 2024年10月22日(追記)

山本太郎氏が沖縄タイムス記者からの質問の中で「オール沖縄は歴史的役割を終えたのでは」「選挙互助会に成り下がった」と発言。

沖縄4区に関して「選挙互助会」というのはその通り。それ以外で良い表現が思いつかない。

だが「歴史的役割は終わった」のかは話が別。

これはオール沖縄が金城トオルという"癌"を切除できるかどうかにかかっている。

いや、切除できないと確信しているからこそ「オール沖縄は歴史的役割を終えたのでは」と言ったのか?

詳細は⇓のブログ記事をどうぞ。

reiko-zero-fox.hatenablog.jp

 

  • 2024年10月27日(追記)

衆議院選挙、沖縄4区での結果がこちら。

山川ひとし氏のおかげで金城トオル氏の比例復活阻止。

立憲民主党・比例九州での結果はこちら。

金城氏が惜敗率77%に対して、比例最下位当選の堤かなめ氏は79.1%。

山川ひとし氏がいたにも関わらずギリギリの比例復活阻止となったのは、ひとし氏の兄である維新の山川泰博氏が自民の西銘恒三郎氏の票を奪ったからだろう。

参政党の候補がいたら更に金城氏の惜敗率が上がって比例復活してしまい、オール沖縄の死が現実的になっていたかもしれない。

 

  • 2024年11月3日(追記)※2024年12月7日に表現変更

この機に及んでまだ金城トオル氏がオール沖縄の集まりに登場しているようだ。

www.jcp.or.jp

小選挙区で勝利した1区の赤嶺政賢日本共産党)、2区の新垣邦男(社民)両氏、票差を大きく縮め比例の議席を得た3区の屋良朝博、4区で健闘した金城徹両氏(ともに立民)が訴えました」

止められる人はいなかったのでしょうか。

『赤嶺氏は、オール沖縄を“選挙互助会”などとやゆする声を厳しく批判し、「機動隊にごぼう抜きされるなどしても、めげずに団結を強めてきたのがオール沖縄だ」と力説』というのも問題があります。

選挙互助会という揶揄は極めて的確です。

その現実をオール沖縄が受け入れない絶望的状況を変えるには、やはり大城竜男氏による刑事告発しかないのでしょうか。

 

  • おまけ

☆れいわはどうすればよかったのか? ※「金城トオル氏が自主的にオール沖縄選考会から降りる」or「統一候補決定後にオール沖縄自体が金城氏を取り下げる」を勝利条件とする。「山川ひとし氏がオール沖縄統一候補になる」ではない点に注意

※この項は2024年12月7日に一部加筆しています

宮古2誌による大城竜男氏への取材記事が出る前の9月14日までは、Twitterで「俺たちは大城氏から、金城氏の有印私文書偽造問題を聞いたぞ。いつでも真実を話すそうなのでメディアは取材してね」と積極的に宣伝する

…最初に討論会で告発したのは8月4日なので、その翌日から宣伝すべきだった。その討論会を視聴する人は少ないのだから。また、その8月4日及び8月13日の討論会では情報提供した大城竜男氏の存在を明かせなかったのも理由のひとつ。

また、記者会見の内容をしっかり読む人も少ないので、やはりTwitterで言うのが正解だろう。

 

②大城氏の音声データ(5月と8月の面会時のやり取り)を公開する

…文字通りです。この問題を認めない人がいるならば、被害当事者の生の声を突き付けるのが一番です。

これは今からでもやった方がいいと思います。

なお、前述の通り、記者会見など、れいわの催しに登場させる事はできないと思います。

 

③討論会に大城竜男氏を無理矢理出席させる(追加)

ヒアリングを拒否するなら無理矢理やらせればいい、という発想です。

とはいえ、大城竜男氏を出席させるのは非常に難易度が高いです。

本人が出席したいと申し出ても、オール沖縄は「外部の人は出られない」などと出席を認めないでしょう。

ではどうするのかといいますと、例えば「れいわの新しいアシスタント」として名前を誤魔化して出席させる、あるいは討論会中に乱入させるのはいかがでしょうか。

つまり騙し討ちです。

ですが、このやり方は大城氏が乗らない気がします。

 

☆もし「選挙中」に刑事告発されたら?

前代未聞の「選挙中撤退」を選んだ方が良いかもしれません。

この刑事告発により、オール沖縄の組織的隠蔽が全国に知れ渡ったら、立憲民主党及び日本共産党はかなりのダメージを受けます。

謝罪が遅ければ遅い程、ダメージは大きくなります。有罪判決になったらオール沖縄の責任を問う声が最高潮に達し、オール沖縄終了もあり得ます。

即謝罪して撤退しましょう。そして、なぜこうなったかを詳らかにしましょう。

特に、中傷じみた記事を執筆した赤旗は検証記事を大々的に書きましょう。(選挙中はまず2面以降に大きく枠をとって謝罪、選挙後に一面で検証記事を書く)

沖縄4区は自動的に山川ひとし氏単独の闘いになりますが、彼に「オール沖縄を告発した者」という強力な肩書が付き、かつ自民党候補が空気化する事でこの選挙区を勝ち取ってくれるかもしれません。

なお、この騒動により、オール沖縄は4区に当面手を出す事ができなくなると思います。山川氏が引退するまでは4区に候補を擁立できないかも。そして知事選がかなり不利になる…。

※ちなみに山川氏は現時点で50歳。意外と若い…?

 

☆「実はこっそり示談していた」場合は?

さすがに即座に公表しないとマズイのでは…。

示談の公表が公示前なら、れいわ新選組が山川ひとし氏を取り下げる可能性もあったのに…。

宮古新報の記事を見ると示談が成立するのかも怪しいが。

 

パワハラ疑惑のある山川ひとし氏こそオール沖縄4区の候補にふさわしくないんじゃないの?

そうかもしれませんが、それで金城トオル氏の問題が消える訳ではありません。

それにオール沖縄選考会では金城氏、山川氏の他に比嘉京子氏がいました。この方が統一候補になっても問題ないでしょう。

(…と言えるのは、俺自身はれいわ新選組支持者ではないからである)

ちなみに金城氏と山川氏のどっちがマシか?と聞かれたら、俺は山川氏を選びます。金城氏が刑事問題になり得るのに対し、山川氏は(現時点では)あくまで民事問題。

それに、金城氏はオール沖縄の組織的隠蔽が絡んでおり、追及された時のダメージが大きいです。

れいわ単独の山川氏の場合、ダメージは小さくて済みます。(それにパワハラ疑惑は公開情報です)

 

さらにおまけ:そもそも大城竜男とは何者なのか?(追加事項)

沖縄県南城市議である。
2010年の選挙に初出馬・当選し、以降当選と落選を繰り返している。
2018年9月の市議選では、「立憲民主党公認」となっている。
2022年9月の市議選では「無所属」になっており、2018~2022年の間に離党していた事が分かる。
この市議選で落選。後の宮古新報の記事では顔が写っていない事を考えると、この時点で政治家を引退したと考えられる。

大城たつお(オオシロタツオ)|政治家情報|選挙ドットコム

2019年4月時点で、大城氏は立憲民主党沖縄県連の幹事長だった。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/410129
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-953663.html

2021年6月21日に出た「立憲民主党 沖縄協議会 役員構成案」に大城竜男氏が「幹事」として載っていた。
恐らくこの時点ではまだ離党届を提出していない。

【沖縄協議会】「沖縄の現場に即した振興計画、感染症対策を」福山哲郎幹事長 - 立憲民主党


ちなみに有田芳生氏は、大城氏が立憲民主党を離党して以降も関係があったようだ。
https://x.com/aritayoshifu/status/1558957853628858369
大城氏に関する最後のツイートは2024年5月8日。
奇しくも大城氏がれいわ新選組と面会する1日前の出来事であった。

 


離党して以降も親交があるのなら、有田氏は金城氏による有印私文書偽造を大城氏から聞いていたのでは?
まぁ分かりませんが。

 

※2025年5月28日追記

 

大城氏が2021年10月11日に「沖縄農民党」という政治団体設立の届け出をしていた事が判明しました。

 

2022年1月4日に沖縄県が公表した、政治団体設立の届け出一覧。大城竜男氏の沖縄農民党を赤枠で強調した。

 

党を名乗っているという事は、普通に考えれば立憲民主党を離党したのと同時期に沖縄農民党を設立したと考えられ、この画像が本問題の焦点である"2022年の収支報告書で会計責任者にされていた大城竜男氏は、その前に立憲民主党を離党していた"間接的証拠になると言えます。

"国会議員が新党結成のために既存の政党を離党した"事例を2つ紹介します。

go2senkyo.com

mainichi.jp

 

とはいえ、これで離党を直接証明する事はできません。

やはり本人に離党の日を聞くしかないでしょう。

ちなみに、この政治団体の収支報告書もありますが、金のやりとりも会費を出した会員も一切ない1人団体でした。

 

また、有田芳生氏は2022南城市議選で無所属候補になった大城氏を応援しましたが、何とその中で沖縄農民党結成についてツイートしていました。

そのツイートに載っていた大城竜男氏のパンフレットがこちらです。

画像

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プロフィールに2021年に沖縄農民党結成と記載されていますが、立憲について言及がないため、離党を完璧に証明する事はできません。

とはいえ、「私が沖縄立憲民主党の代表だったときの幹事長」と語っていて有田氏と大城氏が身内である事、そして有田氏自身が大城氏の立憲離党を示唆していた事が分かります。