今回は足し算が複数ある問題に挑戦しましょう。足し算だけとはいえ、四つも二桁の数を足すうえに繰り上がりがあるので、5秒以内に解くことは難しいように思えます。
しかし、今回復習する法則を使いこなすことでスラスラ解けるようになりますよ。
問題
次の計算をしなさい。
24+39+11+56
左から計算してしまっては、5秒はあっという間に経ってしまいます。
解説
この問題の答えは「130」です。
このような問題でまず注目したいのが、「キリが良くなる計算はないかどうか」です。
このままだと「24+39」をはじめに計算しなければなりませんが、もしも「39+11」を先に計算できたとしたら…さらに余った時間で24と56も足し合わせることで一の位が0になりそうですよね。
そんな「できたらいいな」を可能にするのが以下の二つの法則です。
<結合法則>
計算順序を変えても結果が同じになるという法則。
a+b+c=(a+b)+c=a+(b+c)
<交換法則>
計算する数を入れ替えても結果は同じになるという法則。
a+b=b+a
これらは計算順序に関する法則です。うまく操って、キリの良い数を意図的に作っていきましょう。
24+39+11+56
=24+(39+11)+56 ←結合法則
=24+50+56
=24+56+50 ←交換法則
=80+50
=130
一の位が0になるだけで、とても計算しやすくなりますね。
ただし、引き算が混じっている場合はこれらの法則を使うことはできません。引き算を符号ごとカッコで括り、負の数の足し算に直さないといけないので注意してください。
まとめ
一見するとなんの特徴もないような問題ですが、足す組み合わせをうまく設定することでキリ良い数を作ることができました。
数学の組み合わせを変えることによって、計算しやすくなる場合が多々あります。足し算以外でも工夫できることを覚えておくと良いでしょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。
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