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『M3GAN/ミーガン 2.0』劇場公開が中止

M3GAN/ミーガン 2.0
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東宝東和は、2025年10月10日を予定していた映画『M3GAN/ミーガン 2.0』の劇場公開を中止すると発表した。

「『M3GAN/ミーガン 2.0』劇場公開中止のお知らせ
10月10日(金)に日本劇場公開を予定しておりました『M3GAN/ミーガン 2.0』につきまして、劇場公開を中止することを決定いたしましたのでお知らせいたします。
日頃のご支援に感謝申し上げるとともに、ご理解のほどお願い申し上げます。」

公開中止の理由は明らかにされていないが、本国での興行不振が影響したものと想像される。本作はPG-13ホラー映画史上最大級のオープニング興収を記録してスマッシュヒットとなった『M3GAN/ミーガン』(2022)の続編。鳴物入りでデビューしたが、6月27日US公開の続編では国内興収わずか2,400万ドル、世界累計でも3,900万ドルの厳しい結果となっていた。製作費は1,500万〜2,500万ドルとされる。

『M3GAN/ミーガン 2.0』では、恐怖のAI人形として描かれたミーガンが別のアンドロイドと戦うSFアクションへの刷新を図った。本国での不振が伝えられると、海外メディアでは方向転換に失敗したのではとの分析が相次いだ。製作会社ブラムハウスCEOのジェイソン・ブラムも「週末ずっと苦しんでいて、今回のことを考え込んでしまっていた」とショックを語った。

日本での劇場公開が中止となった近例としては、ソニー・ピクチャーズの『ウルフズ』がある。ブラッド・ピットとジョージ・クルーニーの共演で注目を集めたが、本国側でリリース戦略の変更があり、前月になって取り止めに。関係各所は土壇場での対応に追われることとなった。

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から企画制作・執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

ジェームズ・キャメロン、『アバター4』『アバター5』監督続投の意向「自分がやらない理由がない、健康だから大丈夫」

映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』来日記者会見

映画監督ジェームズ・キャメロンが、『アバター』シリーズの第4作・第5作を引き続き自ら監督する意志を改めて強調した。

『アバター』シリーズは、『アバター』(2008)『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(2022)に続く第3作『アバター:ファイアー・アンド・アッシュ』は2025年12月19日に公開予定。2029年に『アバター4』、2031年に『アバター5』が予定されている。

Empireのインタビューにて、キャメロンは第4作・第5作を「自分がやらない理由がない。私は健康だから大丈夫」と言い切っている。およそ1年前、2024年8月に「私には気力もたっぷりあるし、自分の仕事が大好き。やらないわけがない」と話したときと心境は変わっていないようだ。

もっともキャメロン、2022年7月の時点では「3作目なのか、それとも4作目の後なのかは分かりませんが、いずれは信頼できる監督にバトンを渡したい」と述べて監督交代を希望していた。「『アバター』にはすべてを注ぎ込まなければいけませんが、私にはほかにも楽しみにしている企画がある」と。

むろん、現在でもキャメロンは交代の可能性を完全には否定していない。「このボリュームとエネルギーにあと6~7年は耐えられるよう、元気にやり遂げなければいけません。もしかしたらできないかもしれないけれど」というのだ。

自分以外の監督に『アバター』を任せるとしたら──。「あくまでも例であって、決定ではない」と前置きしたうえで指名したのは、『アリータ:バトル・エンジェル』(2019)を託したロバート・ロドリゲスだ。「彼とは素晴らしい関係を築けました。私の脚本を尊重してくれ、きちんと協力しながら仕事ができた」と振り返る。しかしながら、あくまでも『アバター4』『アバター5』は「自分で撮れるかぎり撮る」というスタンスだ。

ちなみに2024年2月、キャメロンはすでに『アバター6』『アバター7』のアイデアがあることを明かしており、その時点で「バトンを渡すことになると思う」と語っていた。アニメーション版の企画も進めていることを明かしたばかりだが、そちらも別のクリエイターに託す意向だという。今のところ、5作目の完成後にシリーズを離れる計画なのだろうか。

キャメロンは現在、広島・長崎への原子爆弾投下を描く映画『Ghosts of Hiroshima(原題)』も企画中。『アバター』サイドとの調整がつき次第すぐにでも製作したいと語っている悲願のプロジェクトだが、『アバター5』の完成後ならば2031年以降の本格始動になる。あるいは同作のため、『アバター』を一時休止する可能性も考えられるが……。

ちなみに2025年6月のインタビューで、キャメロンは「『アバター』が映画監督としての人生を支配している今、状況を整理しているところです。『アバター』の完結だけでなく、ほかの大切なプロジェクトにも取り組める未来を模索しはじめている」と話していた。ただし、今後の具体的な計画とスケジュールはまだわかっていない。

Source: Empire(1, 2), People, Deadline

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

MCU版『X-MEN』有名スターより若手起用でまもなくキャスティング開始

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)版『X-MEN』のキャスティングは、有名スターではなく、将来有望な若手俳優が中心になるという。

アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ(原題)』をもって「リセット」されたあとのMCUに登場するとみられる新『X-MEN』は、ただいま脚本作業が進行中。マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、本作が「若者に焦点を当てたリブート版」であり、「そのことはキャスティングに反映されるでしょうし、映画の作風や視点からも感じられる」と予告している。

Varietyによると、MCU版『X-MEN』のキャスティングはまもなく開始される予定だが、スタジオは視野を広く構えているとのこと。関係者によれば、エージェント側には「有名スターよりも若手俳優を探している」との要望が届いているという。

『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』はすでにハリウッドで名のある人気俳優たちをこぞって起用したが、『X-MEN』はまた異なるコンセプトになっている模様。情報筋によると、“スターよりも若手を”という方針はコストカットのためだというが、そもそもMCUは若手俳優やまだスターになっていない役者を抜擢するのが伝統だったではないか。

たとえばキャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンス、ソー役のクリス・ヘムズワース、スパイダーマン役のトム・ホランドをはじめ、ロキ役のトム・ヒドルストン、バッキー・バーンズ役のセバスチャン・スタン、サム・ウィルソン役のアンソニー・マッキーらは、みなMCUをきっかけにブレイクした。アイアンマン役のロバート・ダウニー・Jr.でさえ、起用当時はキャリアの岐路に立たされていたのだ。

そもそも『X-MEN』シリーズも、ウルヴァリン役に起用されたヒュー・ジャックマンの名を世界に知らしめるきっかけとなった作品。そんな彼らが『アベンジャーズ』シリーズや、ひいては『デッドプール&ウルヴァリン』(2024)でスクリーンに帰ってくることにファンは熱狂してきたのである。

すなわちMCU版『X-MEN』は、MCUやX-MEN映画の伝統に回帰する一作とも言える。公開時期はまだ不明だが、2028年以降の実現が有力。マーベル・スタジオは『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』を控えた2027年7月23日にもタイトル未定の新作映画を予定しているが、情報筋によるとこれは『X-MEN』ではないという。

監督は『サンダーボルツ*』(2025)のジェイク・シュライアー、脚本は『ハンガー・ゲーム0』(2023)のマイケル・レスリーが務める。

Source: Variety, The Playlist

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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