「誤解を招く表現」フジテレビが"ひまわり畑報道"で訂正 記事から「外国人」削除、動画も非公開に
千葉県にある菜園が、ひまわり畑を無料で一般公開したところ、想定を超える来場者が集まり、交通トラブルや無断侵入といった問題が発生。予定期間を迎える前に、ひまわりを刈り取り終了することになった。 【画像】フジテレビが訂正した記事 この件について、フジテレビは7月31日付の記事で「理由は、外国人観光客による迷惑行為でした」と明言。しかし、菜園側が「誤解を招く伝え方」と異議を唱え、説明を補足する事態となっている。 問題とされた報道には「外国人観光客による迷惑行為」の根拠の明示は確認できなかった。その後、フジテレビの記事の一部で「外国人」の記載が消えた。 フジテレビは8月1日、弁護士ドットコムニュースの取材に「『外国人などの観光客』とすべきところ、誤解を招く表現が含まれておりました」と回答した。
●菜園「開催できる環境ではない場所に多くの人を招いてしまった」
菜園のインスタグラム投稿によると、ひまわり畑の公開は7月18日に始まり、わずか10日後の同月27日に終わった。 想定を超える人が集まり、地域に迷惑をかけることになったことで終了したという。 会場には駐車場がなく、無断駐車を避けるよう日本語だけでなく英語や中国語で呼びかけていた。 中止の理由としては「イベントを開催できる環境ではない場所に多くの人を招いてしまった」と説明している。
●フジテレビ「外国人観光客による迷惑行為でした」
フジテレビは、現地の菜園や近隣住民への取材をもとに公開した動画やニュース記事で、次のように伝えている。 「まさに見頃を迎える中、菜園を営む農家が自らヒマワリを刈り取り、イベントの中止を発表したのです。理由は、外国人観光客による迷惑行為でした」 「急増した外国人観光客による“違法駐車”や“私有地への侵入”などで、住民生活には大きな支障が出たといいます」 報道では、観光客による迷惑行為について、近隣住民が困りごとを話す場面はあるが、「外国人」による行為だと特定する発言や、記者がそう尋ねるシーンは確認できない。 この報道だけで「外国人による迷惑行為」の根拠を見出すことは極めて困難だ。