首都圏と西日本中国地区
では言語が異なる。
首都圏で「団地」といえば、
鉄骨鉄筋ビルの集合住宅群
の事を指す。
だが、中国地区での「団地」
とは、戸建て新興住宅街の
事を指す。
首都圏の団地は主として戦
後の高度経済成長期に住宅
公団が公募した賃貸並びに
分譲のビル群を指す。
戦前にはビルの集合住宅は
アパートメントなどと東京
呼ばれていた。
戦前から戦後1950年代末期、
1960年代初期には、団地は
当時の一般的国民生活様式
とは異なる最先端文化住宅
であり、国民の憧れの的だ
った。都内大森山王の団地
などは「白亜の御殿」とま
で呼ばれた。
上下水道が都内首都圏では
まだ完全整備されておらず、
戸建てにおいても殆どが汲
み取り式トイレだった時代
に、団地は水洗トイレとリ
ビングダイニングと今でい
うシステムキッチンを備え
ていた。トイレも洋式が早々
に1960年代初期には採用さ
れていた。
また、戸建てでさえ家に風呂
が無いケースが多かった時代
に団地は各戸に風呂場が付い
ていた。
団地に入居する層は、若い
勤め人家族世帯や中年の会
社経営者や文化人が多かっ
た。
それらが日本の「中流家庭」
を形成して来た。
また、団地ブームの後には
1960年代中期から後半にか
けて、戸建て建売住宅ブー
ムが到来し、同時に都心部
に超高級なビル共同住宅の
「コーポ」というものが登
場した。
コーポなどは超都心部にあ
り、分譲価格も異常に高く、
富裕層しか購入居住はでき
なかった。
今でも上場商社の中堅サラ
リーマンで役職付だと年収
は5000～6000千万円ほどだ
が、高度経済成長期にもレ
ート額面は違えど、一般庶
民よりも年収が10倍以上の
数少ない国民層が都心部の
コーポに住んだ。
一方団地は、賃貸でも家賃
は一般木造物件よりは高か
ったが、庶民でも支払いが
できる域であり、しかも先
進文化生活ができるとあっ
て、高度経済成長期には大
人気となり、また国民の戦
後の住宅事情の改善に大幅
に貢献した。
私も幼い頃、とても広い敷
地の団地の一丁目の25号棟
301号室に住んでいた。3才
になる頃から。今はその建
物は取り壊されて存在しない。
団地での生活は、新築ビル
であったこともあり、極め
て快適だった。
ただ、笑い話で、団地に引
っ越して初めての夜、風呂
に入ろうとしたら、浴槽が
小さすぎてビビッて頑強に
抵抗した。年齢は2才の時
だ。自分のその時の台詞は
覚えていないが行動はよく
覚えている。
後年母曰く「こんな狭いの
はお風呂じゃない」と言い
張って拒絶したそうだ。
それまでは目黒で山手通り
沿いの銭湯の大きな浴槽し
か知らなかったから(笑
家にある風呂、という認識
が生まれて2年目あたりで
は、判断がつかなかったの
だろう。
見たものがすべての基準に
なる。
まるで、カモが初めて見た
存在を母と思い込むような
ものだ。
刷り込みってのは恐ろしい
ねぇ～(笑
「団地」については、首都
圏関東と西日本中国地区で
は言語の用法が全く異なる
ので、「団地」という単語
を使って会話する時には、
その概念の違いを予め踏ま
えて会話しないと、対話に
齟齬をきたすのでご注意く
ださい。
首都圏の人が中国地区に行
っても、また中国地区の人
が首都圏に行って話す時に
も。
こち亀のように、巡査部長
は部長でも何でもないのに、
「ぶちょ～」と言うのとは
ちょいと違う、決定的な齟
齬が「団地」の場合には生
じてしまいます。
結構、注意。意思疎通でき
なくなるから。
それと、自分かたの言語を
日本標準として相手に押し
通すのは✖っすね。
共通認識として日本語を使
うのであれば、共通語とし
て学校で習って来た標準語
を極力使いましょう。
特に初めて会う方に対して
は。
先日、初めてお会いする出
雲のバイク乗りの方々と会
話をしたけど、最初から最
後まで標準語で話されてい
ました。丁寧で綺麗な敬語
と標準語を使っていらした。
これ、日本人ならば礼儀で
あり常識かと。
お国違えば言葉も違う。
自分とこの言葉が日本全国
通じる日本標準だと思った
ら大間違いだし、傲慢です。
狭い地域のコミューンのみ
では地言葉オンリーでも差
支えない、というかむしろ
それがすんなりくるでしょ
うが、見知らぬ人や初めて
会う人、別地方の人に対し
ては共通語である標準語で
会話をするのが礼儀です。
意思疎通をしようとするの
だから。
我田引水、俺様大将はダメ。
チャンネルがありません
