松本りんす、１０年ぶりにバッティングセンターに行く。
発表の仕方によってはもっともっと人気が出てもいい動画だと思います。

演技派コント師からカツラ芸人に転向した（どっちに行くのかな）芸人、「だーりんず」の松本りんす。
しかし、師のハリウッドザコシショウやバイきんぐ小峠と違ってハゲかたが「まだら」で、コントの途中で突然カツラをはがすと悲鳴が上がってしまう。

コンプラ的にも、薄毛って本当に苦しんでる人がたくさんいる。
人によっては２０代から「青春の終わり」を突き付けてくるセンシティブな問題だ。

キングオブコント２０２１の出来を見た方はおわかりだろう。今のコントにハゲで笑うレベルのものは求められてない。むしろR-1ぐらんぷりの、ハゲを最後まで見せないカツラ芸の方が可能性があった。

かといって演技派のしっかりしたコントもやや地味。
だーりんずの今後は、両方の路線が行き詰まった、厳しい状況にある。

しかし、このバッティングデート動画はどうだ。
スッキリしない頭皮の脂が、スポーツのスッキリ感で中和されている。
さらに、撮影しているのは、いつもハゲいじりをしているザコシ軍団ではなくて、久しぶりにできた若い彼女「ゆーびーむ☆」。
この組み合わせはおもしろい！！　見た目はギャルだけど勉強するときはメッチャするし、ラジオのレポーターとか実は堅実な一面もある。
若い彼女に連れられて、浮かれて久しぶりにかっこいい所を見せようとしたらこの結果っていう、哀愁、チャーミングさがいい。

おじさんがかっこいい所を見せようとはりきったら、ボールは空振り、頭髪がキャッチャーフライ。この見せ方なら、ハゲネタはまだ使える。

これまでの松本りんすの人生はあわれだった。
バイトの給料をその日に全額引き落とすから、４０代なかばでも通帳の残高５５円やとザコシショウにいじられて、「５４円す」と返信したり、ギャンブルで当たったらすぐ酒と焼肉で豪遊して、すぐ第三偽柿（第三のビールと、１００均で買える亀田のじゃないパックの柿の種をあおって野球中継を見る人生）に戻る人生。

この動画など、本当に心配した母親から電話がかかってきた。

だけど今は、突然ギャル系女芸人ゆーびーむ☆に猛アタックされて同棲っていう、男の妄想マンガみたいな生活をしている。あまりにすさんだ生活に、
「何でそんな海賊みたいな生活してんの」
と言われたとか。
さえない中年ファンにも「生きてればギャルに猛アタックされることがあるかも」と元気づけられる。

よく「見逃し三振だけはいかん。打席に立て。バットを振れ」と野球たとえで言われるが、まさにりんすはバットを振って毛根以外の何かをつかみかけている。ええやんええやん。シュ～。

本編より長い特典映像でりんす、コウメ太夫いじりが続くDVD。